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2009.05.08

ペーター・マークの500円DVD

Maag DVDちょっと前のクラシック・ニュースを見ていて知ったのだが、よくそのへんの本屋さんとかの店頭でラックに入って売っている、1枚500円くらいの名画のDVDシリーズがあるけれど、そういうのの中に「コンサートホール」と題するクラシック音楽のシリーズがあって、なんと晩年のペーター・マーク(1919-2001)のライブ映像があるということだ。(該当の記事はこちら

探し回って、やっと見つけて購入。ホントに450円だった。

ペーター・マークといえば、90年代の都響で何度も実演に接することができた、思い出のマエストロのひとり。
前時代の巨匠の流儀と雰囲気を残しながら、近寄り難さのない、無垢な等身大の音楽性が魅力的な方だった。
今となっては地味な存在だが、少なくない数の熱心なファンがいる。
私が都響を聴き始めた頃は、80年代に持っていた都響のポストからは離れていたけれど、それでも2年に一度くらいは客演に現れて、得意のメンデルスゾーンやモーツァルトやシューマンで、独特のオーラを感じさせる演奏を聴かせてくれた。
このマークや、フルネや、大野和士や若杉弘や、N響に来るサヴァリッシュやシュタインといった指揮者の音楽を日常のことのように楽しんだ90年代という時代は、今にして思えばなんと豊かだったことだろう。

さて、このDVDのオーケストラは、スイスのルガーノに本拠を置くスイス・イタリア語放送管弦楽団
商品の表記では、「スヴィッツェラ・イタリアナ・オーケストラ」という、そのまんまカタカナにしただけの怪しい名前になっている(指揮者の名前だって「ピーター・マーグ」だし)。
曲目はドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」、シュポアのクラリネット協奏曲第1番(Cl独奏:Curzio Petraglio)、ドヴォルザーク「新世界より」。

1996年、ルガーノ放送のホールでのライブ。
放送用の正規収録であり、映像も音もちゃんとしていて、全く問題ない。
ホントにこんな値段でいいんだろうか、と思うくらいのものだ。

Peter Maag

コントラバスが4人だから、12型か。ちょっと小さめの編成。
ホールといっても、放送局のスタジオに公開録画用の舞台と客席をしつらえたような雰囲気で、そんなに大きな会場ではないから、それでいいのだろう。
「牧神」が、雰囲気満点のとても良い演奏だ。
「新世界」では、テンポの遅くなる部分の漂うような緩み方とか、時折のホルンやティンパニの最強奏など、晩年のこの人の流儀を彷彿とさせる。

Peter Maag

客席から見ていると、両手をただ震わせているだけみたいなよく判らないマークの指揮ぶりが、正面から見ると、実にイマジネーション豊かで音楽的であることが分かる。
これはいい買い物だった。
前述の「クラシック・ニュース」での「音楽評論家」さんによると、まるでオーケストラがヘタクソみたいな言い様だけど、決してそんなことはない。全体のサウンドはなにしろPC内蔵のスピーカーで聴いているので判断がつかないけれど、それぞれのソロ楽器の技量には何の不満もない。
「外国のオーケストラ」というのはみんなベルリンフィルやシカゴみたいなもんだとでも思ってんのかな、この「評論家」さん。
というかさ、「『新世界』では音楽には多少のくどさがあり、それが煩わしく感じられなくもないが」なんて、今更何言ってんだろ、「それ」がマークという指揮者の魅力なんだってことは、この記事に関心を持つほどの人だったら先刻承知の前提だと思うんだけどなあ。

日本の「評論家」ってのは、どうしてこう決まり文句と固定観念でしか文章を書けないのかな。
なんていう言い方も「決まり文句」ですけどね。ちゃんちゃん。

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