マーティン・ブラビンス
異常に暖かい1日。
春を越えてまるで初夏のようだ。まだ2月の真ん中なんですけど。
こういう日は街ゆく人の服装がめちゃくちゃで楽しい。半袖のTシャツ1枚の人がいるかと思うと、コートにエリマキ巻いて完全武装の人もいたり。
本日聴いたコンサート。
東京都交響楽団 東京芸術劇場シリーズVol.71
作曲家の肖像「チャイコフスキー」
バレエ音楽「白鳥の湖」より第2幕
交響曲第6番「悲愴」
指揮:マーティン・ブラビンス
全席売切。チャイコフスキーって人気あるのね。
私としてはセット券を買っているので、いつもどおりに来ただけで、何の気なしに聴き始めたんだけど、これがびっくりするようないい演奏だった。
音がすっきりとまとまっていて、風通しの良い耳に快い響きなんだけど、決して抑えた感じではなく、むしろ金管(今日は岡崎隊長)などいつにも増してガンガン鳴らしてくる。それでも切れ味が良くて立ち上がりの明快な音なので、全然うるさくない。イギリスのオーケストラみたいだ。
「白鳥の湖」の第2幕というのは、有名なオーボエ独奏の「情景」を最初と最後に置いて、途中に「4羽の白鳥の踊り」やヴァイオリン、チェロの独奏による「パ・ダクシオン」がある(今日はVnやべっち、Vc田中さん。Bravo)。
なんだか、モントゥー指揮ロンドン響によるこの曲の有名な録音(Philips)を思い出させるようなサウンドだった。
「悲愴」もとても良かった。
基本的にあまりモタモタせずテキパキと音楽を運んでゆくのだけど、とくに後半2つの楽章の感情的な表出力が実にすばらしく、冒頭のコントラバスの5度が完璧に合っていたのに始まって、細かな部分も入念に手入れされている(終楽章、ドラの一打のあとのトロンボーンのコラールがきれいだったこと!)。
指揮のブラビンスという人、1961年生まれとのことなので若手と言うには少々トウが立っているけれど(私とほぼ同い年だ(^^;)、ちょっと、タダモノではなさそう。
今年度都響を初めて振りに来たヨーロッパのたくさんの指揮者の中でも、シーズンの始めに来たヤクブ・フルシャと並んで、最も印象に残ったかも。
検索してみるとたくさんのCDが引っかかるけれど、聴いたこともないような得体の知れない(失礼)作曲家のものが多い。
Naxosでサクソフォン協奏曲集を指揮しているようだ。
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