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2009.02.11

ジャック・ランスロ

Jacques Lancelot往時のフランスの名クラリネット奏者、ジャック・ランスロが7日、亡くなられたそうです。
88歳。

まったく偶然ながら、昨夜、この人のモーツァルトのクラリネット五重奏曲を聴いていた(バルヒェット四重奏団、Erato)。
これがオリジナルジャケット。いかにもEratoらしい、白地の多い簡素で雅やかなデザイン。

今となっては「昔の人」なのかもしれないけれど、この人が日本で「クラリネットの神様」と呼ばれていた時代は、私にとってはそんなに古いことではない。
忘れてはならない方だと思う。
高校1年生のとき(32年前)にNHKFMでリサイタルプロを初めて聴いて衝撃を受けた話は、以前にも書いたことがあった(こちらの後半)。


話は変わるけれど、ブリュッヘン=新日本フィルのハイドンシリーズの最終日(2月28日、102番、太鼓連打、ロンドン)のチケットを、本日、思い立って購入。
4回にわたるロンドン・セット全曲演奏会のことは知っていたものの、動きの読みにくい時期でもあり、チケットは買っていなかったけれど、先日の「天地創造」を聴いて、やはりこれは何はあっても聴いておかねばならない、と思い直した。
この人の音楽のこれほどのシンプルさ、夾雑物のない自然さ、格調の高さは、1980年代のジャン・フルネ以来絶えて久しく感じることがなかった質のものだ。

同じことを考えた人はかなりいるようで、ちょっと前まではチケットはまだまだ余裕があるという話だったのに、既にS席しか残っていなかった。

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