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2009.01.22

山下洋輔ニューイヤー・ジャズ

Yosuke Yamashita, 090120東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート2009~山下洋輔プロデュース 茂木大輔playsヤマシタ★ワールド(東京オペラシティ・コンサートホール)

ベートーヴェン/交響曲第7番より第1楽章
山下洋輔(挾間美帆編)/管弦楽のためのChasin' the Phase
茂木大輔/管弦楽のための「ファンファーラ」
同 /オーボエと大太鼓のための「4つのナイフラ」
山下洋輔&挾間美帆/ピアノと管弦楽のための交響詩「ダンシング・ヴァニティ」(新作・初演)
 指揮・オーボエ:茂木大輔
 打楽器:植松透
 Sax:平野公崇
 Tp:赤塚謙一
 アカペラヴォーカル:XUXU
 東京フィルハーモニー交響楽団
 プロデュース・作曲・ピアノ:山下洋輔

なかなかとんでもないコンサートを聴いた。

こんな催しがあるということは全く知らず(別に平野さん目当てで行った訳でもなんでもなく)、行けなくなった方のチケットを譲っていただいて「たまたま」聴いたんだけど、これは行って良かったと思う。
この世の中には、自らすすんで出向いて行かない限り見聞できない、異能というべき広大な「芸」の領域というものが確かにあるのだなあ、と実感させられた。

その名のとおりの「ヤマシタ・ワールド」。
ジャズとクラシック両分野から集った選り抜きの才能の数々が、「山下洋輔」的音楽世界への一種の鑽仰のように立ち現れるのを、目の当たりにした。
とくに茂木さん、植松さん、そして平野さんという3人の「クラシック演奏家」のおそるべき即興能力には、脱帽。
アドリブが上手いとか、そういうレベルの話ではない。音楽というものはその本質として即興的なものであるという真実を、身をもって体現している方々である。

最後に演奏された新作は、筒井康隆の最新刊「ダンシング・ヴァニティ」に題材をとった、4部からなるシンフォニー。
ドシャメシャなアドリブ部分から、「キトクロの歌」のお約束ポップス調まで、様々な曲想がゴッタ煮にされた、長大な作品である。ほぼ、ピアノとサクソフォン(どちらも多くの部分は即興演奏)の二重協奏曲の形になっている。
1階席通路すぐ後ろの招待席には、筒井康隆御大の姿が。(ホンモノの筒井氏を見たのは初めてで、ちょっと興奮。)
とくに筒井作品の熱心な読み手ではなく、「ダンシング・ヴァニティ」もまだ読んでいない身としては、この作品の意図や仕掛けを完全に理解するには至らなかった(演奏前に山下洋輔氏がステージ上で曲の各部分の細かい説明をしてくれたのだが、まるでちんぷんかんぷんだった)のが、残念といえば残念だけど、まあ良かろう。たとえ原作を読んでいたとしても、理解できるぶんしか理解できないということには変わりないのだし、読みたいと思えばいつでも読めるのだし。

ちょっと思ったのだが、百年前にマーラーの交響曲を初めて聴いた人の気分というのは、これに近いかもしれない。

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