2008ラスト都響定期
東京都交響楽団 第672回定期演奏会(サントリーホール)
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番(Pf:小山実稚恵)
ベルリオーズ/幻想交響曲
指揮:ステファヌ・ドゥネーヴ
今年も例年どおりたくさん通った都響の定期公演も、2008年はこれで打ち止め(明日の東京文化もあるけど)。
先月に続いて、シンプル&オーソドックス、ある意味名曲コンサートに近い曲目が渋い。
全席完売のサントリーホール。
初めて聴く指揮者。
「ステファヌ」という名前といい、顔写真のちょっとオカマっぽい雰囲気(失礼)といい、一瞬「女?」とも思ってしまったが、そんなことはありません。
冒頭のラフマニノフの第3協奏曲、さすが小山さんらしく余裕綽々って感じでしっとりと始まり、惹き込まれたが、途中(仕事疲れと睡眠不足のため)睡魔に襲われ、我に返ったら第3楽章だったので、感想はパス。
どうもラフマニノフの3番って、ワタシとは相性が悪い(良い?)ようで、モーツァルトのいくつかのピアノ協奏曲、プロコフィエフの2つのヴァイオリン協奏曲とともに、演奏会で聴いていると(かなりの高率で)気持ちよくなって眠ってしまう曲のひとつだったりする。
休憩後は「幻想」。
どの楽章もとても繊細な弱音で印象的に始まったが、盛り上がるところはかなり遠慮なく盛り上げる。
テンポはどちらかというと速めで、煽り立てるような場面も多い。結構「爆演」系に近い人かもしれない。
とはいえ、決して無理はない解釈で、結果としてはなかなか楽しめる良い演奏だった。
都響でいろいろな指揮者で「幻想」を聴くと、そのいろいろな指揮者の様々な解釈の背後に、ジャン・フルネ師によって鍛えられたこのオーケストラ独自の音色や響きや繊細さが透けて見えることが多いけれど(マーラーを聴いてベルティーニ師の影が見えるように)、このドゥネーヴという人、それだけではない独自の世界もちゃんと備えているように見える。
この先もいろいろなレパートリーを聴いてみたい若い指揮者が、またひとり増えた。
久々にRAブロックに座る。
ここ、意外と良い響きだなあ、ということを再確認。
ピアノ協奏曲だと楽器に蓋がされちゃう感じだし、弾いているピアニストの姿も見えづらいし、ちょっと物足りないけれど(ヴァイオリン協奏曲だったら問題なし)、音的には向かいのLAよりずっと良いと思った。
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