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2008.11.16

シューマンとシュミット

Hiromi Okada, 081115岡田博美 ピアノリサイタル(東京文化会館・小ホール)

シューマン/子どもの情景Op.15
同 /交響的練習曲Op.13
フロラン・シュミット/ちぎれた鎖~ピアノのための組曲Op.87
同 /幻影Op.70

土曜日の夜のコンサートというのは、昼間の時間が有効に使えてよろしい。

岡田博美といえば、私にとっては、よく都響の1月定期(現代日本音楽特集)で、唖然とするようなテクニックでひとむかし前の日本人作曲家たちのピアノ協奏曲の蘇演を果たされていた人、という印象。
シューマンとフロラン・シュミットという、この選曲に閃くものがあり、行ってきた。

客席は盛況。学生さんみたいな若い方からご年配の夫婦連れまで、客層がとても広い。
私の同世代かちょっと下くらいの男性客が多いのも、新鮮。(先日のダン・タイ・ソンなんか、8割くらい女性客だったもんなあ)

すばらしい安定感と、見事な様式感をそなえた人だ。
奏者と、演奏される作品との間の齟齬が全く感じられないので、どのような作品であれきちんとその音楽のスタイルとメッセージを受け止め、楽しむことができる。
若い頃は、各種国際コンクールの1位を総なめにし、ミスのない演奏ぶりから「コンピューター」という異名をとった方らしい。
「コンピューター」というと少しマイナスイメージもあるけれど、30年近い歳月を経て、もはや「音楽家の規範」、と呼んでいいありようである。

前半「交響的練習曲」が、まさにそのタイトル通りのスケールの大きな演奏だった。
今年没後50年のフロラン・シュミットも、4月に大御所井上二葉先生の素晴らしいリサイタルがあったところだけれど、今日もまた実に見事な演奏で、作品自体の再評価をも促すものすらあった。
というか、このままCDにしてほしい。フロラン・シュミットのピアノ曲はCD3枚ばかり聴いたことがあるけれど、ここまで精緻でかつダイナミックな演奏で、しかもドビュッシーがヘビメタ化したような様式感を十全に表出出来ていたものは、聴いたことがない。

アンコールに、フォーレ(シュミットの師である)のシシリエンヌと、シューマンの「予言の鳥」。
このシューマンがまた、怖いくらいに美しかった。
知っている曲なのだが曲名を思い出せず、終演後のアンコール曲の掲示を見ても、あれっ、そんな曲あったっけ?と不思議に思っていたが、帰りの電車の中で「あっ、『森の情景』の中の曲だ!」と思い出し、すっきりした。

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