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2008.11.13

コンセルトヘボウの響き

NHK MusicFestival 2008NHK音楽祭2008-ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(NHKホール)

ブラームス/ヴァイオリン協奏曲(Vn:ジュリアン・ラクリン)
同 /交響曲第3番
R.シュトラウス/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
 指揮:マリス・ヤンソンス

「ロイヤル」を名乗る以前、「アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団」という昔の名前が、私にとっては馴染み深い。
上のリンク先の「コンセルトヘボー」というNHK的表記は、ちょっと違和感がある。
クラシック初心者の頃からレコードで親しんでいた、世界の名オーケストラ。

デイヴィス指揮の「春の祭典」や、ネヴィル・マリナーの「惑星」は、30年来の愛聴盤である。
「オーケストラ」という合奏体の響きとサウンドの模範のような整った美しい音は、録音からも伺い知れる。
一度生で聴いてみたいものだと長年思っていたが、チケットがあまりに高くてずっと諦めていたので、今回のNHK音楽祭には飛びついてみた。
なにしろ、紅白歌合戦ホール、TV収録ありとはいえ、3階の両翼席という、このホールの中では音響的にも視覚的にもかなり良い場所で、7000円ですから。(ちなみにサントリーホールでの公演は、S席28000円)
大正解でした。

レコードやCDで聴く通りの、唖然とするような完璧さだった。
弦が、とか、どこのセクションが、というのではなく、例えば木管やホルンを中心とする中音域全体が、ものすごく独特な、他のどのオーケストラにもないヴェルヴェットのような手触りのサウンドを備えていて、それが他のすべての楽器、すべての音域に及んでいる。
そんな、やたらと音がでかいというオーケストラではないし、派手な音色でもないけれど(むしろ、トランペットなんか時々木管楽器のように聞こえるくらいだけど)、全然「地味」ではない。音像が明らかにステージよりかなり手前、こちらに近い位置に、くっきりと焦点を結ぶ。
ううむ。こんなサウンドは聴いたことがない。
ブラームスの3番が白眉だった。夢のような美しさと、響きの純正さ。

個人技で印象に残るところでは、ホルンと、とりわけファゴットのトップが、メチャうま。
ホルンと言っても、「ティル」のことではない。「ティル」のソロを巧く吹くホルン奏者なんかどこのオーケストラにもいるけれど、ブラームスの3番3楽章のなんてことのないソロを、あんなふうに人の声のようにゆたかに吹けるホルン奏者は、見たことがない。
ちなみに木管2列めの並びが、普通と逆で向かって右がクラ、左がファゴットで、左手奥のホルンとファゴットが並ぶ形になっていた。このオケのサウンドの秘密のひとつなのかも。

前半ブラームスのソリストは、以前新日本フィルで聴いたシベリウスがいたく印象的だったけれど、今回は会場が広過ぎたか、ちょっと頑張っちゃった感じになっていたかもしれない。音程とか技術は申し分なかったのだが。

席は偶然、左翼席の一番前が取れたんだけど、周りにいるのが手練のコンサートゴーアーって感じのおじさんおばさん(限りなく「お爺さんお婆さん」に近い)ばかりで、休憩時間とかに聞こえてくるウンチク全開の会話が楽しくてしょうがない(苦笑)
隣席のおばさん、オランダで聴いたときは云々とか、日本のオケはつまらないとか、散々いろんなことを喋っていて、演奏が終わったあと指揮者が手を下ろさないうちに拍手やブラヴォーが出ることに憤慨していたり、まあそれはもっともなんだけど、アンコールの演奏中に平気で連れの別のおばさんと喋ってるんじゃねぇよ。アンコールだって演奏会のうちなんだぞ。
まあ、コンサート会場の客席というのは人間模様の縮図ですなあ。

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