カルク=エレルト(Karg-Elert)の新譜
もういっちょ。
練習終了後、団員で練習会場の近くに仕事場を構えるaiちゃんの案内で、その仕事場のすぐ近所に最近出来たという「プレミアムジーク」という輸入クラシックCD店を訪れる。
このお店、店主が偶然にもK高顧問ken師の大学時代の同級生ということが判明し、驚いて、これは一度行かなければ、と思っていたところだった。
それほど広くはないものの、まだ新しく綺麗な店内には、勿論大型ショップのような網羅的な品揃えではないが、実にポイントを押さえた在庫が並んでいる。
7-8月頃から発売が予告されているのに、国内代理店経由ではなぜか未だに入って来ないドイツMD+Gの新譜、カルク=エーレルト(S.Karg-Elert)のサクソフォン作品のCDが入荷していたので、即座に買う。
カルク=エーレルト(1877-1933)というドイツの作曲家は、詳しい経歴は知られていないものの、フランス趣味の華麗な和声を持つフルート作品のいくつかが比較的よく演奏される。
今回CDが出た「(無伴奏)サクソフォン独奏のための25のカプリスとソナタ Op.153」は、1929年の作曲。具体的に誰のために、何の機会に作曲されたのかは判っていないが、Ch.ケックランの「エチュード」に先だつこと十数年、この時代にサクソフォンのために書かれた極めて珍しい演奏会用エチュードのひとつとして、サクソフォン史的にはとても重要な作品であり、発売が予告された時から興味を持っていたところだった。
演奏者クリスティアン・ペータースは、1964年生まれのドイツ人。既にMD+Gから、サンジュレー作品集のCDでデビューしている。
1曲がだいたい1-3分程度の「25のカプリス」は、曲によってソプラノからバリトンまでのサクソフォンのために書かれており、CDを聴いていると4種のサクソフォンの音が入れ代わり立ち代わり現れるので、なかなか楽しい。
この曲の、ロマンティックとモダンの中間をたゆとうスタイルというのも、サクソフォンのレパートリーとしてはとても耳慣れした雰囲気で、抵抗なく聴ける。最後の「ソナタ」は、「無調の(atonal)」というカッコ書きが付いているけれど、だからといって構えて聴くようなものでもない。
演奏もなかなか見事です。ひとむかし前は独墺圏のサクソフォン奏者のCDというと、笑っちゃうような癖のある演奏もあったけれど、最近はそういうの無くなったなあ。
楽譜も比較的簡単に手に入るようだし、これから演奏される機会も増えてくるかもしれない。
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