秋山和慶と東響
三連休の最後は、きれいな秋晴れの空の下、久しぶりの亡母の墓参。
夜はご近所の隠れ家的フレンチで、プチディナー。
何ヶ月ぶりかの、休日らしい休日を過ごす。
土曜日(11日)の覚え書き。
東京交響楽団 東京オペラシティシリーズ#45
ボッケリーニ(べリオ編)/マドリッドの夜の帰営ラッパ
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番(Vn:オーガスティン・ハーデリッヒ)
レスピーギ/組曲「鳥」
同 /交響的印象「教会のステンドグラス」
指揮:秋山和慶
「イタリア」繋がりとはいえ、なかなか不思議な曲目。
「教会のステンドグラス」が聴きたくて行ったようなものだった。
東響さんなかなか良い仕事してました。7月に聴いたときもそうだったけれど、数年前にまとめて何度か聴く機会があった頃より、明らかに集中度の高い演奏が聴けるようになってきたと思う。
今回はなにしろ、棒が秋山さんなので、少なくとも悪い演奏には絶対ならないだろうと安心はしていたけれど。
冒頭の「マドリッドの夜の帰営ラッパ」(イタリア前古典派の作曲家ボッケリーニの小品を、かのルチアーノ・ベリオがスネアドラム2台を含む現代オケの編成に編曲したもの)は、10年近く前にベリオがオペラシティの招きで来日して、自作自演のコンサートを開いた際に聴いたことがある。そのときは本当にイタリアの夜の乾いた空気が舞台に流れ込んでくるような、得難い経験をしたものだったけれども、今日はそこまでを要求してはいけないか。
パガニーニは実は初めて聴いたけれども、とても「古い」スタイルの曲だった。ハイドンやモーツァルトのような古さではなくて、例えて言えば、サンジュレーやジュナンやクローゼの技巧披瀝系グランド・ファンタジーみたいなスタイルのコンチェルト、と言うか。
ソリストは1984年イタリア生まれ(両親はドイツ人)という若い人だった。こういう曲を弾く人は今後少なくなっていくだろう。ある意味貴重な機会だったかも。
後半はレスピーギ。「鳥」は文句なし。ブラヴォー。
「教会のステンドグラス」は、良かったけれど、オペラシティで聴くには音量が大き過ぎた感もある(オルガンが凄まじい音をしていた…)。
第2曲の舞台裏のピッコロトランペットソロを、裏ではなく舞台上でトランペットの首席奏者が朗々と吹いてしまったのは、ちょっとイメージ違ったかも。
巧いピッコロを吹けるエキストラ奏者が見つからなかったとか、何か事情があったんだろうな。
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