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2008.09.30

奥志賀の記憶

一沼

夜も遅いのに、先週の奥志賀演奏会のDVDを見ている。
(業界の有名人、ドルチェのK田さんがわざわざ奥志賀までいらして撮って下さったのだ)

1週間前のことなのに、果てしなく遠い昔のような気もし、かと思うとある部分は異様に鮮明に覚えていたり。
不思議な気分。
上の写真は、帰りがけに立ち寄った志賀高原一沼。9月23日現在、なんとなく木々が色づきはじめていた。
1週間で、だいぶ紅葉が進んだのではないかな。

標高1600mの、4日間の旅。
夢のような記憶だけれども、旅というものは帰らなければならないものだ。
指揮者の(故)岩城宏之さんが、オーケストラの海外演奏旅行の意義ということで何かに書いていたけれど、オーケストラというものは異国の地で外国人のお客さんを前にしたとき、一種の愛国心のような心の働きで、普段の本拠地では絶対にしないようなすごい演奏をすることがあるそうだ。
そうしたら、今度はその経験を本拠地に持ち帰って、自分たちの糧とするのだという。
分かる気がする。

森の音楽堂

着いて2日間は、終日雨。しかも「豪雨」と言っていい降りよう。
しかし、3日めの演奏会本番の日は、見事に上がった。

会場の「森の音楽堂」は、上の写真のように、客席の後ろ側が全面、大きなガラス窓になっていて、ホール前の広い芝生の向こうの奥志賀の山々を、ステージ上に居ながら一望することができる。
演奏会本番が進むにつれて、霧がどんどん晴れて、ひろびろとした山々の緑が演奏している私たちの前にその雄姿を表してくる。
そんな中で、ジャンジャン(「広場の音楽会」だの「なつかしい風景」だのという、この状況にぴったりのタイトルの楽章を含む)や、デザンクロや、モーツァルト、そしてダマーズの「ヴァカンス」(!)などを演奏してゆく。
現実のこととは思えないような気分だった。
誰かに、ということでなく、この世のすべてのものに感謝したくなるような気分、というか。
私はクリスチャンではないけれど、「神の恩寵」というものは本当にあるのだなあ、と思わされる。大袈裟ですか。

しかし、改めて聴くとデザンクロは酷いなあ。
定期演奏会までに手直ししなきゃいけないところがいっぱいある。
モーツァルト(K406)が結構うまくいっていたので、まあ、良しとしよう。
私が今までに演奏したことのある、最も本格的なモーツァルトだ。
メンバーは、現に活動しているカルテットのチーム分けと関係なく、私がひとりずつ一本釣りで選んだメンバー。
とても贅沢なことをさせてもらったと思うし、贅沢しただけの成果は充分上がっていたとも思う。

メインプロの「ラプソディ・イン・ブルー」では沢山のポカをやらかしてしまった。反省。

BAM

控室の、BAMケースの行列。
なんか、かわいい。

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コメント

お疲れさまでした。
貴重な体験ができました。モーツァルトはいろんなことを学ぶことができたと思います。
一本釣り(笑)されたときのことが、思い出されました。
定期演奏会もがんばります&頑張りましょうね!

お疲れさまでした。英気は戻ってきましたか?
かけがえのない経験を、本拠地に持ち帰ってくださいね。

モーツァルト楽しかったです。いい思い出になりました。
奥志賀で若干時間が余ったのをいいことに、企画と選曲と人選まで自分ひとりで全部やってしまったという、もしかしたらあまり誉められたやり方ではなかったかもしれませんが、結果的には、是非この人と一緒にやりたい、というメンバーでいいものが作れたんじゃないかと思っています。

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