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2008.05.30

ある「ラプソディ・イン・ブルー」

今年の楽譜書きミッションの最後として、4月頃から取り組んでいるのが、ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。
ウチのアンサンブルの、今年の定期演奏会のメインプログラム。とめ氏といつも組んでいるピアニストのKさんに、伴奏ばかりでなくたまには舞台の真ん中で脚光を浴びていただこうと、ソロをお願いしたのだ。

編曲作業は着々と進行中。
この曲は個人的に、これの前に書いていた曲ほどの思い入れは無いので、少しずつビジネスライクに進めることができているのが、有難い。
前に書いた曲は逆に、思い入れがありすぎて、作業を始めると止められず、明け方まで手をかけてそのまま寝ずに練習に直行したりなどという無茶をしがちで、それが原因で体調崩したりしていたのだから、思い入れがありすぎるというのも良し悪しである。

毎年、メンバー向けに「参考音源集」というCDを作って配っている。
世の普通のアマチュア演奏団体でいう「デモCD」のように、「これを聴いて勉強しなさい、」という意味合いのものでは、ない(そういう意味に受け取っているメンバーの方もいるかもしれないが、別にそういうことではない)。
もうみんないい大人なんだから、そんなやり方は必要ないでしょ。
じゃあなぜ手間かけてCDを作って配るようなお節介をするのかというと、単純に自分の趣味ですな。世の中にあまり出回っていないけれど興味深い録音や、私が個人的に好きな録音をこうやって紹介して、その曲自体に対する興味を高めてもらえると嬉しいな、と思っている。

ちなみに今回、配布予定のCDに収録した「ラプソディ・イン・ブルー」の音源は、ズービン・メータ指揮のニューヨーク・フィル、ゲイリー・グラフマンのピアノというもの。
Manhattan実はこれ、ウディ・アレンの映画「マンハッタン」(1979)のサウンドトラック用に収録されたもので、クラシックというフォーマットで発売されたことのない音源なのだ。
さすが音楽にコダワリの深いウディ・アレンだけあって、サウンドトラックとは言っても、日本の某クラシック音楽系テレビドラマ(笑)みたいなダイジェスト版ではなく、れっきとしたノーカット全曲録音。指揮に当時のNYP音楽監督メータを直々に起用、プロデューサーに米CBSクラシック部門の大物アンドルー・カズディンを据えた、超本格的な録音である。
ゲイリー・グラフマンというのも懐かしい名前で、ミュンシュやセル、バーンスタインといった往年の巨匠と組んでいくつかのコンチェルトの名盤を残しているアメリカのベテラン・ピアニストだが、なんと80歳となった今も現役で、つい先日の4月にも来日して読売日響の定期演奏会に出演していたらしいことが分かった。メインプロがブルックナーで興味の外だったから(^^;知らなかったけれど、聴きに行けばよかった。

この「マンハッタン」のサントラは、前半にラプソディ・イン・ブルー、後半にガーシュウィンの数多くのソングナンバーをオーケストラ他に編曲したトラックが入っていて、全体として実にスウィートで心暖まるガーシュウィン名曲集という仕立てになっている。
メータ=NYPの情感細やかな演奏も素晴らしいけれど、後半のソングナンバーのオーケストレーションがまた、実にゴージャスでアイディア豊富で、間然するところのない見事なものだ。間に2曲ほど、ディック・ハイマン(Pf)他のジャズコンボによる演奏が挟まっているのもアクセントが効いていて、お洒落さをいっそう演出している。
編曲はトム・ピアソン。現在は日本に定住されている方だそうだ。基本的にJazz畑の作編曲家だけれど、それにしてもここまで本格的かつ自在にシンフォニー・オーケストラを操る力量があるというのは、アメリカの音楽界の懐深さを実感させるものだ。

映画を観たことがなくても、音だけでも充分以上に楽しめると思う。
というか私も、音自体はCDの発売以前、LPレコードの頃から25年に及ぶ愛聴盤だが(初めて買った「ラプソディ・イン・ブルー」のレコードだった)、映画本体は昔レンタルビデオで一度観たきりで、ストーリーも忘れてしまった。ウディ・アレンならではの味わいある中年恋愛映画で、これはこれで良かったような記憶はあるが。
私にとってはこれは、あくまでも飛びきりお洒落な「ガーシュウィンのアルバム」だ。

ちなみに後半の小品集のオーケストレーションには、サクソフォンが含まれており(ラプソディ・イン・ブルーと同時収録のおかげで出番があったのかな)、それほど目立たないけれど実に効果的に使われているのがまた嬉しい。
ここでのサクソフォン奏者は、ハーヴィー・ピッテルとのこと。アメリカを代表するサクソフォン奏者のひとりで、テキサス大学オースティン校のサクソフォンの教授であり、CrystralやMark Customへの数多くの録音でも有名。
1988年の川崎でのサクソフォン・コングレスにも出演していた。麻生文化センターの大ホールで、お腹から飛び出た突っかい棒でソプラノを支える独特のホールダーを装着して演奏されていたのを見た記憶がある。

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コメント

編曲いつもながらありがとうございますm(__)m
前にユースでやった時とはまた違う形でこの曲を演奏できて本当に嬉しいです。
参考音源も二つを聴き比べて楽しんでます♪

コメントどうも。

この曲は本当に、いろいろなやり方があります。
いろいろな方法がいろいろなりに面白いというところが、この曲の間口の広さだと思います。
楽しんでくださいね(^_^)v

村石太 音楽同好会 で 検索中です。
カテゴリーから CDを聴く を 拝見しています。
今 動画で 初めて ラブ ソディ イン ブルー (08・14 椰子の木の写真の)を 聴いています。すごい 変わった曲ですね。場面が どんどん変わっていくような気分というか ストーリー展開が 早いドラマというか2時間映画を 8分に縮めるというか。~♪
動画(YT)で マンハッタン サウンドトラックで 検索して
オーレディビィーグッド(57秒) DO DO DO(1・56) スィート & ロー ダウン(47秒)を 初めて 聴きました。
詳しい事は わかりませんがというか 聴きこんだことがない私です。
いい曲ですね。最高。
どんな気分の時 どんな時間 BGMにするかなぁ。
音楽同好会(名前検討中 
へんてこな文章で すいません。

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