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2008.05.17

オザワ・2008

NJP, 080516新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会(サントリーホール)

モーツァルト/ディヴェルティメントK136
同 /オーボエ協奏曲(Ob:古部賢一)
チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」
 指揮:小澤征爾

東京のオケ・リスナーとしてはワタシはかなり「スレッカラシ」の部類に入ると思うけれど、それでも「世界のOzawa」を生で聴く機会は、やはり貴重で特別な時間であります。
満席・完売のサントリーホール。

小澤=新日本フィルは、2003年から2005年にかけて定期会員だった時代に、二度聴いた。
その前には、だいたい10年に一度くらいの割で、接している。
今日は奇しくも、このコンビを初めて聴いた時と同じモーツァルトとチャイコフスキー(1977年、高校1年のときの「新日鉄コンサート」の公開録音か何か。「劇場支配人」序曲に、井上直幸のソロでピアノ協奏曲の何番か、メインプロのチャイコは「4番」でした)という「名曲」プロ。

席は2階LA、2列の20番。
ほぼ、指揮をするオザワを真横から見るロケーションだった。
テレビなんかでよく、指揮者を下手真横の上方から見下ろすように映すアングルがあるでしょ。あれそのまま。
正直、疲れた。オザワの「気」が、ものすごく来る、のですよ、この位置。
オザワが第1ヴァイオリンの方に向き直ると、顔がこちらの真正面を向くことになる。なんだかまるで、子供みたいな無邪気な顔だ、と思った。

オザワは指揮棒も持たず、拍をかっちりと振ることやアンサンブルを殊更に揃えることにはもはやほとんど関心もないように見えた。
ただ憑かれたように、正しく、きれいな図形を、音で空中に描き出そうとしているように思えた。
論理的に正しい数式から導かれるきれいな円弧や放物線のような、美しさ。流線型の音楽だ。

この席の位置は、モーツァルトのような小編成を聴くには非常に良い場所だと思った。
チャイコフスキーだと、編成の大きさの割にステージに近すぎて、いろいろなテンポ感覚が眼前に同時進行することになる(演奏者は皆、客席の後ろの方を目指して音を出すので、舞台の前と後ろでは発音のタイミングが微妙に違ってきて、近くで聴くと目眩がしそうになる。慣れてくるとそれはそれでひとつの臨場感だが)。
良いのか悪いのか、合っているのか合っていないのか、もはやよく分からないが、とにかくとても熱くて生き生きとしたものが目の前を通りすぎて行ったような印象だった。

…「悲愴」の最後、アダージョが静かに終わった後は、長い沈黙。小澤さんが手を下ろしてオケを立たせる仕草をするまで、拍手もフライングブラヴォーも一切起こらない。
素晴らしいことだ。新日本フィルの客のこの一種独特の伝統的な「クール」さが、好ましい。
そういえば新日本フィルの演奏会では、晩年の朝比奈隆さんの客演の際にも、他のオケとは違って最後まで終演後の「一般参賀」(オケが引っ込んだ後も拍手が止まらず、朝比奈さん一人をステージに呼び返すという現象)が起こらなかったことを思い出した。
(そういう表面だけを見て、新日本フィルの客は朝比奈さんに冷たい、と言う人もいたけれど、それは断じて違うと思う。)

定期ではいつも配られる出番表が今回無かったので、スターティングメンバー(各パートトップ)の覚え書き。
コンマス崔、Fl荒川、Obエキストラ(S司さんか?)、Cl重松(2ndは澤村さん)、Fg坪井、Hn吉永、Tpヘルツォーク、Trb山口、Tubエキストラ、Timp近藤。

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コンサート(2008年)」カテゴリの記事

コメント

あ"~!聴きたかったんです~!!この演奏会!!!

チケット抑えていたのですが、出張が重なってしまい友人に代打で行ってもらいました。(泣泣泣)
本当にこのときばかりは、体が2つ欲しかったです。
カジモトのMLで「追加席のお知らせ」とか届いちゃって「それって嫌がらせ?」なんて悔しい日々を送ったものでした。

私もステージ近くの席だととっても疲れてしまいます。どうしても客観的に聴けなくなってしまうんです。まさに臨場感ですね。

フライングブラボーのないコンサートって、素晴らしいですね。
私からも拍手を!パチパチパチ…。

>席は2階LA、2列の20番。

ひょえ〜! よくそんな、指揮者やプレーヤーの緊張感がもろ伝わってくる席で聴くことができましたねぇ。しかも小澤さんの指揮で。って、案の定、「疲れて」ますね。

>コンマス崔

コンマスの崔さんと同じプルトに西江さんが座ってましたが、これって珍しいですか?(わたくしはシンニチは初心者だもんで...)

>tameさま
出張、ってもしかして、小澤さんの以前の本拠地だった米国の街ですね?(笑)

このあと大阪と三重で公演が予定されていたのですが、なんと、小澤さんの体調不良で中止となってしまいました(*_*)
いやー、聴けたのは幸運でした。
小澤さん大丈夫かなあ。大したことなければよいのですが。

>よねやま様
いや、普通のコンサートだったらあの席でも全然平気なんですけど、小澤さんのオーラというのはやはり、凄いんですね。

トップサイド、やはり西江さんでしたか。後ろ姿なものでよく見えなかった。
都響でも、大物指揮者の公演では矢部っちと友重さんが並ぶことはよくあるので、そういうものなんでしょうかね。

>小澤さんの体調不良

わたくし、5月6日にパルテノン多摩で「ファウストの劫罰」も聴いたのですが(そして、アプリコへ間に合いませんで、すみません)、見てて何か右足が痛そうでした。

そういえばこの日もちょっと脚を引きずっていて、気にはなっておりました。

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