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2008.04.11

フランス音楽の4月

そして、翌土曜日(5日)。

Academie de musique francaise de Kyoto, 080405京都フランス音楽アカデミー アンサンブル・スペシャルコンサート2008(横浜みなとみらいホール・小ホール)

ドビュッシー/弦楽四重奏曲
 Vn:アレッサンドロ・モッチア、森悠子、Va:ジャン=フィリップ・ヴァッスール、Vc:フィリップ・ミュレール
同 /牧神の午後への前奏曲(G.サマズィユ編)
 Fl:フィリップ・ピエルロ、Pf:フローラン・ボファール
同 /シリンクス
 Fl:フィリップ・ピエルロ
同 /ヴァイオリンソナタ
 Vn:ジャン=ピエール・ヴァレーズ、Pf:クレール・デゼール
同 /チェロソナタ
 Vc:フィリップ・ミュレール、Pf:クレール・デゼール
同 /クラリネットのためのプルミエ・ラプソディ
 Cl:ロマン・ギュイオ、Pf:フローラン・ボファール
三木稔/二十絃箏独奏のための『五段の調べ』
 箏:大谷祥子
宮城道雄/春の海
 Vn:ジャン=ピエール・ヴァレーズ、箏:大谷祥子
サン=サーンス/組曲『動物の謝肉祭』
 Pf:クレール・デゼール、フローラン・ボファール、Vn:ジャン=ピエール・ヴァレーズ、森悠子、Va:ジャン=フィリップ・ヴァッスール、Vc:フィリップ・ミュレール、Cb:長谷川順子、Fl:フィリップ・ピエルロ、Cl:ロマン・ギュイオ、Perc:宮本妥子

80年代末から続く、フランス音楽好きにとってはこたえられない、この季節の楽しみ。
京都フランス音楽アカデミーの講師陣による、室内楽演奏会。
ワタシゃアカデミーを受講することはできないけれど、この超豪華な顔ぶれによるコンサートは毎年、聴けるかぎりは聴いてきた。
去年の日記はこちら

今年はドビュッシーの没後90年、日仏修好条約締結150年の記念ということで、ドビュッシーの室内楽作品の主要なところをほとんど押さえたのをはじめ、なかなか楽しい趣向の曲目となっていた。
聴き応えのある演奏ではあったものの、しかしさすがに、弦楽四重奏曲からプルミエ・ラプソディまで(たぶん、時間的にはCD1枚には入り切らない分量だ)を休憩なしで一気に聴くのは、どんな素晴らしい演奏ではあっても少々疲れたが。

後半はまず、日仏修好の記念にと今回初めて日本の新作古典音楽がプログラムに登場したけれど(ご存じのようにフランスの芸術には浮世絵をはじめとする日本芸術の影響も多いということで)、曲的に浮くんじゃないかと思っていたら全然そんなことはなかった。
箏の奏者の大谷さんは、着物の生地を洋装に仕立て直したんじゃないかと思われる艶やかなワンピース姿で登場。
ボローン、ベーンという箏の響きは、あたかも今回プログラムに乗らなかったドビュッシーのもう一つのソナタ(フルート、ヴィオラとハープのための)のように、古代世界への誘いのごとく響く。そこまで考えてのプログラミングだとしたら、すごいな。
また、ジャン=ピエール・ヴァレーズ師(ジュネーブ音楽院教授、指揮者、元パリ管コンマス)のヴァイオリンで『春の海』を(しかもこんな立派なコンサートホールで)聴くなんて、今後おそらくあり得ない贅沢というものだ。
日本人に生まれてよかったあ、てなもんで。

圧巻は、講師陣全員+日本人ゲストプレイヤーによる「動物の謝肉祭」だった。
この、本来子供でも分かるような面白おかしい曲が、こんなにも輝かしい、こんなにも感動的な傑作に聞こえたというのは、ほとんど記憶にない。
パリ音楽院チェロ科教授フィリップ・ミュレール師による見事な「白鳥」のあと、今まで出てきた動物たちが再び勢揃いで登場する明るく賑やかな「終曲」が始まるが、聴いていてなんか知らん、涙ぐんでしまいました。
ワタシゃ最近どうも涙もろいんだけど、不思議なことに悲しい場面や暗い場面では全くそうはならない。この「終曲」のような、あるいはプーランクのトリオの最後の最後みたいな、この世の果てのように明るく快活な場面で、なぜか泣けてきてしまうのだ。(先日来「春の○犬」の編曲をしていたんだけど、実はその時にもそういうことがあった)

どうしてかな。
明るさというものは、ただ単純に明るいだけでは存在し得ない、ということを、身に沁みて知ってしまったせいかもしれない。
そういえば、とある先生のレッスンでも言われたっけな。「醜いものを知らなければ、本当に美しいものも知ることはできない」、と。

素晴らしいコンサートでした。
去年までの常連、ピアノのクリスチャン・イヴァルディ師(世界最高の室内楽ピアニストのひとりだと思う)の姿が消えたのが寂しかったが、後任のクレール・デゼール先生(まさに「おねーさん」という爽やかな雰囲気の方だ)というのがまた、半端じゃない知性を感じさせるピアノだった。さすが、パリ音楽院でもイヴァルディ師の後任教授を勤めるというのは伊達ではない。
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の常連らしい。

Danses slaves

会場でCD買っちゃいました。
エマニュエル・ストロッセール(この人もパリ音楽院の先生のはず)との連弾による、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集(Mirare)。

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