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2008.04.15

モントリオール交響楽団

OSM, 080414モントリオール交響楽団 東京公演(サントリーホール)

ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
同 /海
R.シュトラウス/アルプス交響曲
 指揮:ケント・ナガノ

今年最初に聴く外来オケ。
いやー、すばらしく良いオーケストラです。
アメリカとヨーロッパのオケのいいとこ取り。少なくとも私にとっては、「オーケストラ」というものの理想型だ。

ケント・ナガノの棒は、オペラシティの杮落としで聴いたリヨン・オペラ管以来(だいぶ頭が白くなったなあ)。モントリオール響も、90年代の始めにデュトワで聴いて以来だから、記憶にないくらい久しぶりのことだ。
この大きな音量とゴージャスなサウンドは世評とは違って基本的に北米のオーケストラの音だと思うけれど、クリアでよく響く金管、よく溶けあった最上質のカーペットのような音を作る木管群、高次倍音のよく響く明るくてしかもパワフルな弦といった具合に、どんなレパートリーにも最高の音色を提供できるキャラクターだ。アメリカの地方オケみたいに、ダークでクリアで上手いけれどそれだけ、というのとは一味違う。
「アルプス交響曲」では、どこまでも明るい音色で豪奢に鳴らしながら、演奏上の様々なトラップも余裕で切り抜ける技巧レベルの高さを聴かせるかと思うと、前半ドビュッシーでは、フランスのオケでもなかなかこうはいかないぞ、というくらいの本物の繊細さも見せる。
オーケストラを聴く、という楽しみを満喫した。

アンコールに、「ロザムンデ」間奏曲、「さくらさくら」(なんか不思議な編曲)、「アルルの女」ファランドール。
「ロザムンデ」では、去年の春から秋にかけてさんざん聴き込んだ、デュトワ指揮のこのオーケストラのメンデルスゾーン「真夏の夜の夢」と同じ質の音が聞こえてきて、嬉しかった(私たちのアンサンブルの演奏会の参考音源CDに入れていたのだ)。
指揮者が代わると、オーケストラのキャラクターもガラガラと変わってしまうことはよくあるけれど、ケント君、なかなかうまくやっているようで、安心。


今回もそうなのだが、招聘元の梶本音楽事務所が今年企画している海外オケの公演チラシは、どれもA4判より縦が微妙に大きくて、チラシを整理収集している身としては大変に迷惑している。
右上の画像を拡大してみると判るとおり、下が切れてます。スキャナにも入りきらないし。
そりゃたしかに、演奏会場で貰うチラシの束の中では、1枚だけ長いのがありゃイヤでも目立つだろうけどさ。
そういう姑息な目立とう根性はやめてくれ、と思う今日この頃。

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コンサート(2008年)」カテゴリの記事

コメント

おお、Thunderさんもいらっしゃいましたかぁ!(って、このオケ、この指揮者、このプロでThunderさんが居ないワケがないっスか。えへへ)

金管がバツグンにウマくなりました。1995年4月に同じくここサントリーホールでデュトワ指揮でこのオケを聴いた時は、結構スタミナ不足の部分があったやに記憶しています(打楽器はヒドくて、バーバ・ヤーガでは落ちまくっていました)。

チラシの話は最高です。私もこのチラシのビミョーな大きさが気になっていました。

私の場合チラシはクリアファイルに入れて保管してるんですが、はみ出ちゃうのは嫌なんですよね。しょうがないから上下を少し切り取ったのですが、5月のフィラデルフィア管は上下端ぎりぎりまで文字やロゴが入っている!
絶対このコンサート行かないぞ、と思いましたよ。

…そんなふうに考えるヤツはあんまりいないんでしょうが。

あ、モントリオール響の話だった。

あはは。
Also、最高です。
Thunderさんによる、「チラシ談義」を今度詳しく語っていただきたいですなぁ。えへへ。

ちなみに、[ Thunder チラシ ]という文字列でgoogle検索をかけたら、以下のサイトが出てまいりました。
http://thunder-sax.cocolog-nifty.com/diary/2007/10/q_1b24.html
しかも、(現時点では)最上位から3つ目のヒットです。おめでとうございます。

あと、モントリオール響の話を少しだけすると、トランペットの首席がバケモノでした。小柄なのになぜにあんなデカい音が出るのでしょうか(まあとても正しい呼吸法なのでしょう)。

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