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2008.04.26

フランス音楽の4月…(4)パスカル・ヴェロ

Tokyo City Phil. 080424東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第218回定期演奏会(東京オペラシティコンサートホール)

ルーセル/異教徒の祭典のためのファンファーレ
同 /交響曲第3番
ラヴェル/組曲「クープランの墓」
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
 指揮:パスカル・ヴェロ

4月24日の締めくくりは、これ。
恐れ入りました、ってところ。
いまだかつてシティフィルで聴いた、最もすごい演奏のひとつかもしれない。

若いと思っていたパスカル・ヴェロも、もう来年で50か。
今は無い新星日本交響楽団の、最後の首席指揮者だった人物。
新星日響の定期演奏会でのデビューを聴いて、あまりに素晴らしい演奏にのけぞって以来(プーランクの牝鹿、ラヴェルのマ・メール・ロワ、フォーレのレクイエムという曲目だった)、もう20年も経つんだなあ。歳も取る訳だ。
合併後の東京フィルにも、首席客演指揮者という名前でポストは残っているけれど、どうやら今の東フィルにはこの人を真面目に使おうという気はないらしい。
だったら、どんどんよそのオケに行って暴れてほしいというものだ。
今日の演奏は、その20年前の衝撃を思い出させる鮮烈さだった。

指揮者としてはかなりの「テクニシャン」だと思うけれど、一般的な「テクニシャン」のイメージのように、スパスパッと捌いて一丁上がり、みたいなあり方とは全く違う。豊穣な「歌」があるし、テンポはむしろ(全体的に)遅めで、じっくりと響きを作っていく人だ。
ルーセルの「3番」は、重厚でありながら整理されたサウンドといい、大出力小型モーターみたいな推進力といい、まずは模範的な演奏。好きな曲なので、この20年以上東京でプログラムに乗る機会には聴けるかぎり聴いてきた曲だけれども、ここまでの演奏をしてくれた指揮者はほかにジャン・フルネ師くらいのものではないか。
「クープランの墓」は、ゆっくりめのテンポと起伏の大きなスタイルが、オケの音色は違えど、昔日のクリュイタンス指揮による録音を彷彿とさせる。オケも、弾きにくそうな微妙なテンポ設定ながら、健闘。
メインの「火の鳥」。1919年版というのは鳴らしにくいオーケストレーションだと思っていたけれど、今日は全然そんなことは無いじゃないか。アンサンブルが崩れた箇所はいくつかあったものの(もっと時間をかけて練習をすれば、もっと良くなっただろう)、響きの正しさやバランスの良さという点では、去年聴いたパリ管より上じゃないかとすら思ったくらいで(歌合戦ホールとオペラシティという、アコースティックの違いはあるにせよ)。

客入りはいまいち(見たところ5割以下)だったのが、なんとも残念。こんなにすごい演奏なのに。

終演後、出口のところで旧知のシティフィル団員ピアニストのS田先生(「火の鳥」と、ルーセルのチェレスタに乗っていた)にばったりお会いする。
「いやー、すごく良かったです、いつもと全然違う音してましたよ」と言ったら、「でしょでしょ、」と嬉しそうだった。
「私たちも弾いててそう思ったわ、勿論私たちはいつでも一生懸命やってるけれど、でもあれはヴェロさんの世界だったわねえ」と。

パスカル・ヴェロ、恐るべし。

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コンサート(2008年)」カテゴリの記事

コメント

 このプログラムで、集客半分以下ですか。
何とも勿体無い!

 今年は、1度シンフォネッタ静岡を聴きに行けたらと
思っています。何時行けるかはまだ?ですが。

 しかし、忙しい1日だったんですねぇ。(^^;

うわ〜、私はなぜにこの演奏会に行かなかったんだろう。残念。

ヴェロさん、良さげですねぇ。11月のみなとみらいでの神奈川フィル、行ってみよーかなぁ。オーレ・エドワルト・アントンセンも来るし。横浜みなとみらい大ホールって、どの辺がいいんでしょう? 思い切って3階席の真横にしてみよーかなぁ。

>京青さま
全く、何やってんだか、という1日でした…
シンフォニエッタ静岡の中原氏は、ヴェロさんの弟子なんですよ。

>よねやま様
神奈川フィルの出番をご存じとはお目が早い。
みなとみらいの大ホールは1階席か、3階の正面しか座ったことがありません。3階の正面は東京文化やオペラシティほどには良いとは思えなかった記憶があります。真横はいいかもしれませんね。

>神奈川フィルの出番をご存じとはお目が早い。

いえいえ、Thunderさんのこのブログ記事を見て、インスパイアされて、それから探し始めて、見つけた、という次第です。えへへ。
http://www.kanaphil.com/perform/perform.cgi?mode=search&n=1&c=1&id=293

>みなとみらいの大ホール... 3階の正面は東京文化やオペラシティほどには良いとは思えなかった記憶があります。

うーむ、きっとそうでしょうねぇ。2006年9月のN響横浜定期(岩城さんが振るはずだった)を、横浜みなとみらい大ホールの2階正面のど真ん中で聴きました。舞台から結構距離があり、音が薄い感じがしました。3階のほうだといくらか良いかもしれませんが、「東京文化やオペラシティほどには良いとは思えな」いという印象にはなるでしょう。「高くなる」んじゃなくて、距離が「遠くなる」んでね。ハーネス付けて、天井からのマイクロフォンの位置にぶら下がって聴きたいくらいです。「3階真横」の席にしてみようかなぁ。

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