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2008.01.12

唐突ですが

Serie3楽器買いました。
ソプラノ。
結果的には、セルマーのシリーズIII・GLという、極めてオーソドックスなセレクトとなった。ネックだけはGPにしたけど。
というか、ゴールドプレートだピンクゴールドだプラチナだ、ブロンズだスターリングシルバーだサテン仕上げだ、などという些事は、今回はどうでもよかった。
最近とみに強く思うようになっていた、自分の中にある音楽を、気兼ねなくシンプルに、おおらかに出してみたい、という意思を顧みた時、結果的に選択肢はこれ以外になかった。

今回選定のためにセルマージャパンのスタジオで何本か吹いたときに(しまっぷー先生、ありがとうございました)強く思ったのは、ああ、オレはやっぱりセルマーが吹きたかったんだ、ということ。
セルマーのソプラノは、実は20年以上前、シリーズIIになる前のオリジナルのSA80を持っていたけれど、当時はまったく吹きこなすことができなかった。
低音はすぐひっくり返るし、高音はミの音すらなかなか当たらない、なんてレベルでは、現場では使い物になんかなりっこない。
ソプラノを「持っている」、ってことだけが取り柄、という状況は、しばらく経って「なんとか吹きこなすことができる」、という理由で国産品の楽器に鞍替えしてからも、基本的には変わらなかった。

そもそもアマチュアプレイヤーの場合、ソプラノはアクセサリー感覚で持つ人が多いような気がする。
サクソフォンカルテットで頭を吹く場合以外、吹奏楽でもビッグバンドでもソロでも、とてもメインで使うような楽器ではないのに、アルトを持っていてなんとなくもう1本楽器が欲しくなってなんとなくソプラノを買っちゃった人って、結構いるんじゃない?
そうやって根本のところで必然性がないものだから、どうしても趣味性に走りやすくて、なんとなくゴールドプレートにしてみたりとか。
私だって人のことは言えない。買い換えはこの20年で3回めで一番多いし、今まで使っていたソプラノだって、なんとなくブロンズ管だったもの。ブロンズを買った積極的な理由というのは、今となってはとくに思い出すことができない。当時出たばかりで物珍しくて、吹いてみたら面白い音がして、しかも銀や金ほどではない少しの追加出費で人と違う物を持てるから、とかそんなところだったのかな。

月日は流れて、現在。
立場的にソプラノをほとんどメインで吹かなければならなくなったことを始めとする、私自身のここ数年の周りの環境の変化や、その間に新たに懇意となった方々からのさまざまな影響による感性の変化というのは、確かにあった。
…とにかく、「正統」に戻りたかった。
はたしてシリーズIIIが「正統」か、という考えは議論のあるところだろうけれど、たぶん自分がイメージする「正統」にそれでも最も近いところにいる楽器だとは思う。
ブロンズ管は「枠」を強力に持っている楽器で、その「枠」の中にうまく乗っかって吹くぶんにはとても繊細でコントロールしやすいけれど、「枠」を突き破って自在にはばたこうと思ったら、俄然しんどい楽器だ。
それを突き破りたい、という必然性が、この数年で自分の中にだんだん育ってきた、というところなんだろう。
ちっぽけに完成したつまらない「自分」なんか、捨ててしまえ。

そんなわけで、おそらく数ヶ月後には、新しく生まれ変わったThunderを皆様にお目にかけることができるでしょう。
乞ご期待。

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コメント

おめでとうございます。ついに窮屈になっちゃいましたか。人間は体も感性も変わっていきますね。「鳴ると下品は紙一重」、「鳴らないと纏まるは紙一重」という乱暴な価値判断がありますが、私が悩んだすえにバリトンのマウスピースをセルマーからESMに買い換えたときも、「纏まる窮屈さ」に堪えかねてのことでしたね。ちなみに私、唐突ですが、eーsax を注文しました(笑)。いま頼んで、来るのが五月ころらしいです。売れてるんだな。

まずはおめでとうございます。
私も最近は「またセルマーに戻したいな」と
思っているんですよね(^-^;
確かに今の楽器は楽で、破綻の少ない楽器ですけど如何せん「物足りない」を感じるときもしばしば。
一回離れてみて分かる良さとでも言うんでしょうか。
やっぱりあの「自由度」は魅力ですね、セルマー。
でも「バリトン」の場合は予算が。。。

おめでとうございます、いいですね、新しい楽器。
ヤナ○サワユーザーが減ってしまうのは残念ですが、自分の感覚で選ばれたものが何より一番ですね。

どんな音楽を表現していただくのか楽しみですね。

>とめ様
人間の内面はこういうふうに変わっていくのか(あるいは、変わらないのか)、ということを自分のこととして実感するここ最近です。
e-sax手に入ったら触らせてください。

>彩雲様
今までの楽器が「物足りない」訳ではないのですが、…説明するのが難しいですね。
それに満足していた自分とは違う感性の自分が育ってきて、なおかつそちらの方が「本流」である、という判断が下った、とでも言いましょうか。

値段は如何ともし難いですね。GPネックがいつの間にかすごく値上がっていることにびっくり。

>sax-ist様
いえ大丈夫です。アルトは使い続けます(笑)
こちらは逆に、「今の」セルマーに戻りたいとはあんまり思わないのですよ。

ちなみに家には、昔使っていたMark7が眠っています。

買い換えたのですか。おめでとうございます。

私はヤマハにすべて切り替えました。ただアルトだけは875に馴染めず3年で手放し、855を使っています。響きが少々物足らなかったので金メッキをかけたらすばらしい楽器になりました。しかしもう製造中止。。。。
そろそろアルトは購入から7年が経ち老朽化が気になります。セルマーのアルトは音がひっくり返り馴染めず。(野中のオイちゃんに相談すれば何とかなったかも知れませんが)855に代わる楽器がないか真剣に考えなければならないかと思っているところです。先日ジュピターのサックスを吹きました。管体が薄くて音がビリビリするところが少々気になりますが、音程は恐ろしくよくてびっくりしました。グローバルが本気になると豹変する楽器かもしれません。

遅くなりました。
iOという楽器はジュピターの製造でしたっけ。これは評判いいみたいですね。かなりの上級者の方でも、吹き比べた結果iOを買った、という人を何人も知っています。

私のアルトは買って15年、テナーは19年経ちました。勿論途中でオーバーホールしてますが、全く問題なく駆動できています。
ソプラノ以外は買い換え癖は無かったようです(苦笑)。

十数年前、セルマーSAⅡを使っていた頃、錆やラッカーの劣化による音枯れが気になって11年目で買い替えましたのが、始まりかも知れません。

サックスを持ち替えたときに、メーカーが違うと吹き方を替えないといけないのが面倒くさいだけです。。。。演奏会によっては、ソプラノ、アルト、テナーを持っていくときもあったりします。

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