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2007.12.01

サクソフォンはいつからオケに登場したのか?

…というタイトルのエントリが、友人mckenさんのブログで上がっていて盛り上がっていたのだが、元ネタはそもそも私Thunderの本家サイトのメインコンテンツなので、私もとっくに参加していそうなものなのに、なぜか何度試みてもコメントが弾かれてしまうので、仕方なくこちらにて。

19世紀のフランスでは、今では忘れられてしまった作曲家の作品や、忘れられた作品にも、サクソフォンの用例は結構登場する。

サン=サーンスのカンタータ「プロメテウスの結婚」なんてのはそのひとつの例で、たまたまとある方に、とある本にスコアの第1ページの写真が載っているとご教示を受けて知ったのだった。そこで教えて貰わなかったら一生知らないままだっただろう。
(アンブロワーズ・)トマ作曲のあるオペラのスコアに、バリトンサクソフォンが1本使われているのも見たことがあるのだが、タイトルが思い出せない…(同じように、確認できないので上記リストに載せていないものもいくつかあるのだが)。
ドニゼッティ(イタリアの作曲家だがパリでも活躍)の晩年のオペラ「ポルトガル王ドン・セバスチャン」のスコアにも、当初バスサックスが入っていたそうだが、いざ初演のためのリハーサル(演奏はアドルフ・サックス自身が担当した)が始まると、「何だってそんな楽器を使うんだ」という楽団員たちの強硬な反発に遭い、やむなく引っ込めた、という話もある。(出版されたスコアからは残念ながらサクソフォンのパートは削除された。)

「アルルの女」での用例というのは、そんな中から、たまたま現代まで残ったものなんじゃないか、という気が私はする。
「アドルフ・サックスの発明した新しい楽器」は当時、ある程度の評判と関心を呼んでいたであろうことは(当時の楽譜の出版点数等から考えて)間違いないけれど、なにしろ情報流通量が現代とは比べものにならない時代、誰もがその新しい楽器のことを知っている、という訳にはいかなかっただろう(知らない人は知らないまま)。
ビゼーにしても、別に「世間でサクソフォンという楽器が評判になっていたから」使った訳ではなく、単に依頼を受けた劇場にたまたまそういう楽器を巧みに操る人がいたから使ってみた、というだけのことだと思う。

そのように細々と使われていた新しい楽器が、20世紀以降どうやって世界に広まっていったか、という話は、また機会を改めて。

…山田耕筰の歌劇「黒船」にサクソフォンが使われている、という話は、初耳。
東響が演奏するのか。観てみたいかも。

東響といえば、来年(2008年)の11月8日に三枝成彰のフルート協奏曲を演奏するそうだが、この曲にはなんと8本のサクソフォン(!)が使われているらしい。
同じ日には、黛敏郎の「饗宴」(こちらは5本)もプログラムに入っている。

St.Saens

サン=サーンス/カンタータ「プロメテウスの結婚」Op.19、スコア冒頭
井上さつき著『パリ万博音楽案内』(音楽之友社)67頁より。
アルトサクソフォン2、バリトンサクソフォン1のパートが確認できる。

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コメント

ご参戦お待ちしておりました。あのエントリーは半分以上Thunderさんを呼び出すための呪文だったようなもので。。他にも特にフランスの19世紀の作品で、用例はまだまだありそうですね。
当時はご指摘のように情報の流通のスピードがまだまだでしたから、他の国の作曲家がサクソフォンの存在を知らなくてもおかしくないでしょうね。また、フランス以外で奏者がいないというのもネックになってたのではと考えられます。
他の楽器だと、楽器メーカーが作曲家に紹介して曲中で使わせた例(チャイコのくるみ割りのチェレスタ)を思い出しました。
私のblog、トラックバックはある程度はじくようにしてるのですが、コメントできない件については、わかりません。すみません。さらにいろいろな議論ができればおもしろいですね。

Thunderさん記事内のサックスが含まれているトマのオペラ作品というのは、「ハムレット(1868)」でしょうかね…。

しかし資料が少なくて、とてももどかしいです。時間さえあれば、国立音大の図書館にでも行って、一日引きこもってサクソフォン黎明期の使用箇所に関する調査をしたいくらいです(そのうち本当に行きそうな気がします^^;)。

ある作曲家がある楽器を「使った」理由というのを後から探るのは、とても難しいことです。
ラヴェルが「ボレロ」でなぜソプラニーノとテナーを指定したのか、という疑問すら(たった70年ちょっと前のことなのに)判っていないくらいで。
「使わない」理由は簡単なんですよね。知らないか、使うだけの価値が(その作曲家にとって)無いか、どちらかですから。

今後とも様々な情報交換ができればいいですね。

古い記事へのコメントですが。
トマのオペラは「フランチェスカ=ダ=リミニ」の様です。
バンドジャーナル別冊 木管楽器の本68ページに、磯田健一郎氏の解説が譜例と共に載っていました。

うえの様

補足ありがとうございます。
その記事、私も見た記憶があります。

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