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2007.11.30

秋のデプさん

TMSO, 071129東京都交響楽団 第653回定期演奏会(サントリーホール)

スクリャービン/夢想Op.24
モーツァルト/交響曲第38番「プラハ」
プロコフィエフ/カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」Op.78
 メゾソプラノ独唱:竹本節子
 二期会合唱団(合唱指揮:船橋洋介)
 指揮:ジェイムズ・デプリースト

開演10分前に到着。仕事帰りにこんなに早く(爆)会場に入れたのは久しぶりだ。
たくさんのコンサート、たくさんのオーケストラを聴いた11月だったけれど、最後がデプリースト指揮の都響というのは嬉しい。

スクリャービンの「夢想」。とーってもロマンティックな、5分足らずの美しい小品。
モーツァルト「プラハ」。いかにもデプさんらしい、ピリオドが何だって感じのオーソドックスで暖かい演奏だったような気がするが、ここんところの仕事疲れと睡眠不足で、見事に爆睡(^^;
休憩後は「アレクサンドル・ネフスキー」。旧ソ連体制下、あざとく作られた歴史物というか戦記物のスペクタクルで、別に良い曲だとか傑作だとは思わないけれど、しかし演奏はものすごく説得力のあるものだった。今日のデプさん、いつもの手旗信号のような簡潔な指揮とは一味違う「気」の入った振りが楽しい。合唱も大変な迫力と響きの重量で、さすがプロ、と率直に感心。

都響の音だ。ちょっと前までのいわゆる「日本のオーケストラの音」とはワンステージ違う、しかも世界のどこのオーケストラの真似でもない、重くなく精緻に、しかも豊かに鳴る独自のサウンドが出来上がりつつあるように思った。
デプさんが来年3月で任期どおり常任指揮者を退任されてしまうのはなんとも残念だけれども(さすがアメリカの指揮者は契約をきっちり守るなあ、とヘンなところで感心)、体調の問題とかいろいろありそうで、仕方ないか。

9時10分前くらいにすべて終演。
なんだかずいぶん短い演奏会のような気がした(「アレクサンドル・ネフスキー」にしても、なんとなくもっと超大作のようなイメージがあったけれど、意外と短い曲だなあ、と思ってしまった)のは、まだ先日のマーラー3番の余韻が残っているせいかもしれない。

ちなみに、「アレクサンドル・ネフスキー」にはテナーサクソフォンのパートがあるのだが、今日は例のごとく都響ファーストコール、宗貞先生でした。
目立つところはそんなに無いけれど、かなりにくまなく吹いていた。
先日のプロムナードコンサートのラフマニノフ/交響的舞曲も、同じく。

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