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2007.11.09

リヨン管2007

ONL11月6日。
パリからリヨンへ、TGVに乗って(乗ってません)、昨日に引き続きコンサート会場へ。

フランス国立リヨン管弦楽団(l'orchestre national de lyon)日本公演(サントリーホール)

細川俊夫/循環する海(日本初演)
ラヴェル/ピアノ協奏曲(Pf:ジャン・フレデリック)
ドビュッシー/「夜想曲」より 雲、祭り
同 /交響詩「海」
 指揮:準・メルクル

昨日と比べるとやっぱり「地方オーケストラ」、あるいは「フランスのオーケストラ」だなあ、という雰囲気が濃厚にある。
(パリ管はやっぱり「世界標準」であって、「フランスの…」と考えるもんじゃないのかもしれない、と思う。)
エマニュエル・クリヴィヌの指揮で何度か日本公演を聴いたけれど(DENONからこの組み合わせでたくさんのCDが出ている)、非常に繊細かつなめらかな音のする、大好きなオーケストラだ。
ありきたりの来日プロと一味違う曲目も、楽しみだった。
しかし今回は指揮者が代わり、音に逞しさが備わってきて、以前とは少々違う趣の演奏をするようになってきたように思った。

1曲めは細川俊夫のザルツブルグ音楽祭委嘱作品(日本初演)。
明らかにフランス印象派の雰囲気をもった(ダンディの『海辺の詩』の中の、夜明けの海の情景を思い出す)静かな前後に挟まれて、咆哮する中間部をもつ、聴いたことのあるこの人の他の作品とは少々違う、ドラマティックな肌触りの曲だった。正直言って、もう少し短ければ良い曲かもしれない、とは思ったが…
ラヴェルのソロを弾いたのは、1986年生まれという若いフランスのピアニスト。来場者全員に(クープランの墓の「トッカータ」など)3曲収録のサンプルCDが配られたり、梶本がかなり力を入れて売り出そうとしている感じはするが、良くも悪くも「若い」なあ。3楽章があんなに速いのは初めて聴いたというくらい指はよく回るけれど(あまりにも速すぎてファゴットの難所ソロはズダボロ、苦笑)、2楽章アダージョ・アッサイの気のない弾き方はちょっと…
このアダージョ・アッサイ、ルバートとかをあまりせずに淡々と弾くのがフランスの伝統のようなところもあるけれど、これはいくらなんでも素っ気無さすぎなんじゃないかい?という感も。

この曲(ラヴェル)ではそれより、鞭の音一発で始まり、ピアノの細かい動きにピッコロやクラリネットやトランペットのソロがせかせかと絡んでいく騒々しい冒頭部分が、まさに昨夜のフランス人4人のせわしないお喋りを彷彿とさせて、おお、そういうことか、と思ったのだった。
音楽は、言葉を反映するのだなあ、と。
ラヴェルのピアノ協奏曲って、日本のオーケストラが演奏すると「妙に小難しい曲」になってしまい、無疵な演奏というのになかなか出逢えないんだけど、フランスのオーケストラが演奏するとなぜかぜんぜん普通に聴けるんだよなあ、と昔から思っていたが、そういうことだったんですね。

後半はドビュッシー。
海外公演で、「夜想曲」と「海」を一晩でやろうとは、なかなか挑戦的だ。
いい演奏だったけれど、この指揮者とオーケストラのドビュッシーは、3年後か5年後くらいにもう一度聴いてみたい、とも思った。
まだ、何かの「途上」、のような気もする。

もしかしたら、私はこのオーケストラが好きだというより、クリヴィヌの音楽が好きだったのかもしれない。…
(追記:あ、誤解のありませんように。とてもいい演奏ではあったのです。ただこのオーケストラの実力からすれば、まだまだ期待できるはず。)

アンコールが「月の光」「ゴリウォッグのケークウォーク(『子供の領分』より)」の共にオケ版、というお洒落。

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