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2007.10.09

入場無料ということ

ダッパーサクセーバーズさんのBlogエントリを読んで、少々考えたこと。
コメントさせていただこうかと思ったのですが、長くなりそうなのでこちらで独立エントリとさせていただきました。

私たちのアンサンブルも、演奏会は結成第1回以来ずっと入場無料としている。
「入場料とったら?」とはよく言われるけれど、入場料を徴収するだけの事務的余力がないので取りたくても取れない、というのが正直なところ。
入場料をとる、ということは、当然ながら来てくださる方にチケットを「販売」しなければならない。販売、とくに前売りというのは、金銭と個人情報のやりとりという非常に気を遣うものだし、またそれはこちらの都合ではなく、買ってくださるお客様の都合が優先されるのが当然である(チケットを買おうと思って問い合わせ先に電話しているのに、いつも留守、って訳にはいかないでしょ)。
そういうものにきちんと対応できるだけの体制を作るというのは、10人程度のメンバー(全員演奏者、かつ本業の仕事の片手間)で回している限り、かなり厳しい。余力があるんだったら演奏のほうを少しでも向上させたいしね。よって入場無料で行くしかない、という、単純な理屈。
(そんなわけで、マネージャーを置かずに自主リサイタルを開催されているプロの方々というのは、私は尊敬します)

また、入場料をとることによる財政的な利点というのも、部外者の方がイメージされるほどには無いのが実情。
演奏会場の使用料というのは、入場料をとらない催しには安く設定されている場合が多いし、また入場無料であることによって、リンク先でもどなたかコメントされていたけれど、1回の演奏会で数万円におよぶこともある著作権料の支払いが免除されるメリットは大きい(サクソフォンのレパートリーは近現代のものが多いので、影響は甚大)。
2-300人のお客さんから千円程度の入場料をいただいて得る収入(招待客の方も多いので、実際はもっと少ない)と、以上の手間や出費増をはかりにかけて考えた結果が、現在の選択という訳です。
なかなか一言では説明しづらい事情なので、単純に「入場料取ればいいのに」、と考える一般のお客さんに納得していただくのは、難しいのだが。

あと、ひとつだけ言えることは、「無料である事の甘えが演奏者に出る」ということは、100%あり得ません。
プロもアマチュアも関係なく、まともな演奏家というものは、入場料があろうがなかろうが常に最大限の努力の上でお客さんの前に出て行くものだし、逆にどんなにどう頑張ったって「現在の自分自身」以上のものには絶対になれないことも、重々承知しているからだ。
入場無料だからといっていい加減な演奏をする奴は、たとえ入場料をとったとしても同じこと。それは自信を持って断言できる。

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コメント

トラックバックありがとうございます。
さすがThunderさん、私たちの胸の内を的確に文章にされています。事務手続きの手間の増大や、著作権料の問題、その通りです!
そして、最後2行は私たちアマチュア奏者全員が肝に銘じるべき言葉ですね。

ありがとうございます。

いろいろ書きましたけれど、そもそも「これにはいくばくかの代価を支払う価値がある、」と、少なくとも何人かのお客さんには思っていただけるだけの演奏が実現出来ていないと、すべての議論は無意味になってしまうんですよね。
そこが最も難しいところかと思います。

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