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2007.09.29

ピッコロに捧げる

先日、渋谷のタワーで見つけて衝動買いしたCDの1枚。
これは衝撃的だった。

Fontec FOCD20049Dedication for Piccolo(Fontec
 菅原潤(Picc)、三木香代(Pf)

NHK交響楽団のフルート・ピッコロ奏者、菅原潤氏によるピッコロのソロアルバム。
この夏、私たちにとって最大のイベントは、日本フルート協会のコンベンションに出演してヴィヴァルディのピッコロ協奏曲の伴奏をさせていただいたことだったけれど(記録はこちら)、菅原さんはその「ピッコロの世界」という企画枠の座長だった。
会場の隅で私たちのゲネプロを聴かれたあと、物凄い的確なアドバイスをいただいて感嘆させられたことを思い出す。

N響のピッコロ奏者といえば、これはもう間違いなく日本ピッコロ界の頂点に立つプレイヤー、と言っていいだろう。それにしてもこんなソロCDを出していたとは知らなかったぞ。版元がフォンテックだから気付かなかったのかな。こういうアルバムはマイスターミュージックの領分だとばかり思っていた(マイスターミュージックだったら新譜は定期的にチェックしているので気付いたはず)。

収録内容としては、モーツァルトのフルートソナタや件のヴィヴァルディのラルゴをピアノ伴奏で吹いているのはまあ当然として、驚くべきことにメインとなる曲目はすべて、オーボエの典型的なレパートリーなのである(モーツァルトのオーボエ四重奏、サン=サーンスとプーランクのオーボエソナタ)。
で更に驚くべきは、これらの曲のなんとピッコロに似つかわしいこと! ハッキリ言って、オーボエと同じ音域のはずのソプラノサックスで吹くよりもずーーっと、これらの曲のありように似合っている(サックスでオーボエの曲を吹くと、なんだか妙に音が色気づいちゃって別世界になってしまうんだよね)。
ピッコロという楽器の、ピュアで浮世離れした、しかも歴史を内包した音色が、オーボエのやはり葦笛以来の伝統のある音世界とシンクロするのだろうか。プーランクの終楽章なんか凄いよ。まるで仲間の群れからはぐれた動物の嘆きみたいな、シンプルでイノセントな悲しみの表現。

機会があったら是非、R.シュトラウスのオーボエ協奏曲をピッコロ独奏で聴いてみたいと思った。きっと似合うんじゃないか。
私たちも今度の(暦的にはもう明日だ;;)演奏会ではアレンジ物ばかり演奏する訳だけれど、どうせアレンジ物をやるんだったら、必然性という観点でこのくらいのレベルを狙いたいものだ(心意気的には)、と思ったことだった。

ピッコロの最低音はなぜか(Cではなく)Dなので(何故なんでしょう?誰か教えてください)、ところどころオクターヴを上げたり、音階上昇の途中でチェンジしなければならないのが、惜しい。

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コメント

フルートの最低音がCまであるということの方が特殊な事情で、もともと笛系はD管。つまり最低音がD。ということのようです。
あえて言うならピッコロには足部管が付けられなかったから最低音がDということでしょうか。
そういえばテインフォイッスルやアイリッシュフルートもD管が中心ですね。

これは私も大好きな一枚で、何度も聞いています。ピッコロという楽器が、この方はホントにお好きなんだなと。いや誰よりも愛していられる。誰もあんな風には吹けませんて。それにしても、Thuderさんの評価はいつも的確ですねー。そして、なんと幅広く聴いていらっしゃることか・・・

このCD,ワタクシは菅原潤さんから、直接もらったのであります。(ちょっと自慢。)潤さんは、同じ木下芳丸先生(以前N響のフルート奏者)門下で、同じ秋田市出身、妹さんと私は小学生時代からの友人なんです。あこがれのお兄様でした。
思えば遠くに来たもんだ・・・
すいません、個人的な話で。

確か雲井さんと同級生、なんですよねー。


>いたくら様
なるほど、そもそも音律が合うように作ると自然にD管になるってことなんですね。
そういえばリコーダーも、Cの指穴は継ぎ足し管に開いていた。

>ワタケイ様
菅原さんや、やはり「ピッコロの世界」に出演されていた同僚の甲斐さんとは、コンベンションの打ち上げでたくさんお話をして、すっかりファンになっていたところでした。
そうですか、故郷の偉大な先輩という訳ですね。

サン=サーンスやプーランクは、私も昔からよくサックスで真似して吹いていた曲だったんですが、真似だけじゃ駄目だなーと痛感させられた次第です。

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