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2007.09.28

「曲目解説」

自分の演奏会本番が近いので、それ関連の話題など。

コンサートのプログラムに載せる曲目解説、業界語でいう「曲解」は、第1回の演奏会からこのかたずっと私が自分で書いている。
サクソフォンアンサンブルのオリジナル曲の場合は比較的簡単で、作曲者の国籍と生没年とあと適当に何か書けばそれらしくなるけれど、今回の演奏会のようにすべてアレンジ物、しかもヨーロッパのクラシックの名曲ばかりとなると、なかなか大変。まず作曲者が有名で、作品自体も有名で、有名だということはそれだけ現在まで伝わっている付帯情報が多いということで、どれを取捨選択するか、ということ。
基本的にはコンサートを聴きにきた人が、演奏開始までの(あるいは演奏中の)ちょっとした時間つぶしに読む訳で、まず何より、これから演奏される音楽について興味をひくものでなければならない。曲を知らない人にとっては、聴きどころはどこか、とか。別に楽曲分析の答案みたいなものを読んでもしょうがないしね(CDの解説や音楽事典の丸写しみたいな文章ではよくありがち。主題呈示が何調で展開部が何調、再現部が何調なんて書いたって、聴いてわかる人は何人いるだろうか。そもそも「展開部」「再現部」って何ですか)。作曲家や作品自体に関する客観的な情報は、必要最低限でいい。
その上で、文章自体が面白ければ、言うことはないが。

最近のコンサートでは、演奏者自身が、演奏する曲の面白さや特徴を達意の文章で語る、というケースが増えてきて、楽しいことが多い。
演奏者自身の言葉は、なんといっても説得力がある。聴き手としてはよく知っている曲であっても、演奏する側からするとそういう見方があるのか、と感心させられたり。
雲カルのリサイタルのプログラムでの雲井さんの解説など、毎回楽しみにしているものだ。

「曲目解説」というものを書いたり考えたりする上で、私自身が参考とし、またそのひとつの理想のあり方だと思っているものは、芥川也寸志著の『音楽を愛する人に』(ちくま文庫)という本である。
この本は、いわゆる「名曲」を百曲選び、それについての紹介文を見開き2ページずつにまとめたものだけれど、実に面白い。専門的な音楽用語を全く使わずに、これだけの内容を簡潔に書くことができるというのは、まさに本物の音楽家で本物の文章家の業だ。
百曲の中にイベールの「コンチェルティーノ・ダ・カメラ」が入っていたり、芥川氏のサクソフォンに対する嗜好や興味をかなりはっきりと見てとることができるのも、興味深い。

「あとがき」がまた、素晴らしい。
ここに全文引用したいくらいだけど、さすがにそれはできないので。

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