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2007.05.22

若かりし頃

今を去ること32年の昔、私が中学校の吹奏楽部に2年から途中入部し、最初に渡された楽器がテナーサクソフォンだった。
友達の付き合いみたいな形で入部したので、そもそもどんな楽器があるのかなんて知りやしない。「じゃあ君は、テナーサックスをやってくれ、」と当時の顧問の先生(現在は、東京都の中吹連理事長という重責を担う方である)に言われて、サクソフォンを始めることとなった。

楽器はその数年前に卒業した先輩の個人所有物だったらしいのだが、どこのメーカーの製品だったのか、全然覚えていない(当時はメーカーなんか気にもしていなかった)。少なくともヤマハやセルマーではなく、ヤナギサワでもなく、クランポンでもなかったのは確か。うぅ、いったい何だったんだろうか。
その楽器、音程が滅茶苦茶で、真ん中のシの音(左人指し指1本)とドの音(中指)が全く同じ音が出たのだった(普通の指使いで音階を吹くと、「♪ドレミファソラシシ~」となった。もしかしたらどこか壊れていたのかもしれない)。チューニングでB♭の音を要求されても出やしないので仕方なく、中指を離す(ド#の指)とB♭ぽい音になるので、それでチューニングを切り抜けて(!)合奏に参加していた。
そんなふうな日々の合奏で、ワタシはいったい何をどう吹いていたのか、もはや全く記憶がない(爆)。

その楽器はいつのまにか持ち主のところに返されて無くなったので、もう1本の備品のニッカンを吹くようになったのだが、それがまたえらく古くてボロボロな楽器だった。音程は前の楽器より多少はマシだったものの、練習中によく、いきなり何かの部品が落下して音が出なくなったりした。
学校の体育館(兼講堂)のステージでの本番の直前に、左手サイドのHigh-Dキーのタンポが取れてどこかに行ってしまい、音が全く出なくなったことがあった。時間がなかったので、咄嗟にステージ脇に下がっていた緞帳(というかカーテン)の下端を引き裂いてトーンホールとキーの間に挟み、なんとか事なきを得た。
演奏中にHigh-Dキーを使うと、それが落下してしまうので、拾って挟み直して演奏を続行した(^^;。

途中入部のため教えてくれる先輩もいなかったので(同学年ではサックスは一人だけだった)、タンギングのやり方すら知らなかった。リコーダーのタンギングの仕方は知っていたけれど、サクソフォンの場合は口の中にマウスピースという巨大な異物があるし、しかも舌で直接リードを叩くということがあまりにもハシタなく感じられたので、舌を使わない発音で1年くらい過ごした気がする。音は「フーフーフー」と喉で切ったり、「ウッウー」と腹で切ったり、16分音符が出てきたら両者を併用して「ウフフフッ」とか、今にして思えばなにげに高度なことをやっていた。

ご承知の方も多いように、管楽器の導入段階でタンギングを使わない発音の訓練をするというのは、実は非常に理に適ったことなのである。舌に頼らずに息の柱を瞬時に立ち上げて音を出す、という点において。
後年、ダブルタンギングがさほど苦もなく出来るようになったというのも(というか私の場合、ダブルタンギングは昔から普通のテクニックとして日常的に使っていたので、いつ出来るようになったという認識がない)、もしかしたらこの、サックス吹き始め当初1年間の基礎訓練のゆえ、ということなのか。

全く、人生何がどこで幸いするか分からないもんだ。

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コメント

私の場合と重なる部分も多く、懐かしさがこみ上げてきました。
今年も、8月12日から15日まで(途中参加も可能)阿蘇で九州サクソフォニストグループの講習会が行われる予定です。又、一緒に楽しみませんか?

>緞帳(というかカーテン)の下端を引き裂いてトーンホールとキーの間に挟み

って、すごすぎ!よくカーテンが引き裂けましたね。必死な様子が目に浮かぶようです。でも、ちょっと笑えました。

今は、中学生でどんな楽器に適性があるのかどうかもわからないうちに、数十万もする楽器を買わされるというような話も聞きます。私たちの時代には考えられないようなことですが...。私のダンナの高校時代は、クラリネットの音色をそろえるため「樽だけ全員クランポン」ということをしたらしいです。楽器本体は買えないけど、樽だけでもクランポンにすると音色が全然違うとか言ってましたが、ホントかしらん?

>おとう様
私たち以上の年代の方々は、程度の差こそあれ皆似たような(今となっては笑うしかないような)経験をしているんじゃないかと思います。
講習会は代表のS先生から早々に案内をいただきました。時期的に微妙な頃ですが、極力都合をつけて参加したい意向ではあります。

>くりす様
必死…というか、無茶苦茶ですよね。たしか最初はハンカチを挟んでみたのが、布の厚みが足りなくて完全には塞がりきらなかったのでした。もっと厚いもの…と周りを見回したら舞台袖なもんで緞帳があったという(^^;

今は中学生でも高校生でも本当にみんな良い楽器持ってますね。時代は変わったもんだと思います。
サクソフォンの場合もネック部分を金メッキにすると音色が全然違ったりするので、樽だけ換えるというのもありなんでしょう。
その類の、かわいらしい努力というのは今でも事欠かずあるような。

すみません。
あまりに面白かったので、勝手ながら、今日の日記のネタにさせて頂きました。どうかお許し下さい。

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