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2007.05.21

世界の創造

ダリウス・ミヨー作曲、バレエ音楽「世界の創造」。
ミヨーの最高傑作のひとつであり、また古今東西のオーケストラ作品の中で、最もサクソフォンが活躍する曲のひとつでもある。
冒頭、天地も未分明の混沌を表現する物憂げなソロ、続くフーガでの(Jazzの影響を受けた)ソロに始まり、終わり近く、全オーケストラによる乱痴気騒ぎの中ひとり悠然とメインメロディを吹き続ける場面に至るまで、サックスの聞きどころはたいへん多い。

Bernstein, Milhaud

最近(といってももう3月のことだが)、これともうひとつミヨーの代表作「屋根の上の牛」を組み合わせた名盤である、バーンスタイン指揮フランス国立管弦楽団による1976年録音のCDが、1300円で何度めかの値下げ再発売された(東芝EMI)。
この東芝の1300円盤シリーズ、4月まで長いこと「3枚買って商品貼付のシールを集めると、お好きなタイトルを1枚プレゼント」というキャンペーンをやっていて、私もちょうど締切り間際に3枚集まったところだったので、あんまり考えずにこのCDを貰ったのだった。
1987-8年頃にCD化された海外盤は勿論とっくに持っていたけれど、オリジナルのLPと同じジャケットになんとなく惹かれたもので。

Bernstein, Milhaud
マルP1987の表示のある、米EMI盤。

久しぶりに聴き返したけれど、実に起伏が大きくて楽しく、また雰囲気満点な演奏だと思った。バーンスタインが指揮台の上で飛んだり跳ねたり身体くねくねさせたりしているのが見えるような。それでいて、決して緩くない。見事に引き締まっており、連携のとれたしかも自発性たっぷりのアンサンブルを聴くことができる。
サクソフォンはダニエル・デファイエ。特記されている訳ではないけれど、デファイエ自身がいろいろな機会に自分の会心の演奏として挙げているのを見たり聞いたりした。

東芝のCD復刻の音の例にもれず、聴き慣れた海外盤に比べて細部のリアリティは増しているが、全体の雰囲気は少々痩せ気味の音になってしまっているような。
アナログ録音の、良い状態のCD化というのは難しいものだなあと思う。

Kent Nagano, Milhaud

もうひとつ参考までに、同じく「世界の創造」と「屋根の上の牛」のカップリングのCD。
ケント・ナガノ指揮、リヨン国立歌劇場管弦楽団による、1992年のデジタル録音(Eraro)。
これは初出当時のジャケット。今は再発売廉価盤で出ているようだ。
とってもスマートでスタイリッシュな演奏。これをはじめて聴いた90年代の当時は、バーンスタイン=フランス国立の「濃い」演奏にあまりにも慣れていたため、少々違和感も感じたけれど、現在となっては、ああ、「今の」フランスのオーケストラってこうだよなあ、と率直に理解できるようになった気がする。
サクソフォンの音もヴィブラートの少ない今風のものだ。誰が吹いているんだろうか。特にクレジットは無いけれど、リヨンだし、セルジュ・ビション門下か、もしかしたらご本人かもしれない。

実演でも何度か聴いたことはあるが(一番最近は、昨年暮れのサクソフォンフェスティバルでの、東京シンフォニエッタ+小串さん、というもの)、非常にアンサンブルの難しい曲なので、なかなか万全の演奏で聴けることは少ない。
いままでに聴いた最も完璧な実演は、6~7年前の沼尻竜典指揮トウキョウ・モーツァルト・プレイヤーズの演奏だった。サックスは須川さん。
一度、ジャパン・チェンバーとか紀尾井シンフォニエッタとか、東京のインディペンデント系室内オケの演奏で聴いてみたいものだと思っている。

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コメント

私もこの曲は、バーンスタインの油絵的な演奏を一番に、次にケント・ナガノ氏の演奏をよく聴いています。ミヨーのような横糸主体の重層的な音楽を快刀乱麻を断つごとく捌くバーンスタイン氏の解釈は見事だと思います。リヨンのソロは誰でしょうね。年代的にはビション氏自身というより後身の可能性が高いと思ってますが。。
昨年の小串さんの実演を聴き逃したのは一生の(!)不覚です。

この録音の当時は、ビション氏は60歳くらいでしょうか。たしかにもっと若い方の演奏のようにも聞こえますね。

編成的にも、曲の長さ的にも比較的中途半端な大きさなので、なかなか実際に演奏される機会がないのが残念です。

♪ボボベーン、ボベーン ボボベーン、ボベーン

買いました。こりゃズジャですなあ。バーンスタインにピッタリ。そして、世界がどのようにして創造されたかがよくわかりました(ホンマかいな)。

頭のサキソフォーン・ソロはサキソフォーンの音に聴こえなかったです。何か全く新しい、妖艶な楽器が開発されたのかと。理想の音色。

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