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2007.05.12

four-leaf clover

Clover Saxophone Quartetクローバー・サクソフォン・クヮルテット デビューリサイタル(東京文化会館・小ホール)

ボザ/アンダンテとスケルツォ
フランセ/小四重奏曲
デザンクロ/サクソフォン四重奏曲
石毛里佳/アレグレットとプレスト(初演)
グラズノフ/サクソフォン四重奏曲op.109

今日は開演に間に合った。間には合ったが、既に先日の雲カルをも上回る超満員。(最終的に当日券は発売されず、チケット無しでやってきた方々はロビーでモニター鑑賞となったらしい)
グラズノフが凄かった。巧い、というか、これはもう異次元の世界だ。先日の雲カルのグラズノフが大きな建築物だとしたら、こちらは謂わば、彩られた流体だ。この曲がこんなふうになめらかに演奏できるというのは、驚きを超えて「不可解」、に近い。
音楽というものは(特にこのグラズノフのような大曲は)、悪戦苦闘しながら追い詰めていくもの、というイメージが私のような四捨五入すりゃ50になるような者にはどうしてもある。だからこそ、私たちの世代の人間がサクソフォンカルテットというものを突き詰めると、キャトルロゾーみたいなぐるぐるドッカンな世界に行く訳で。
私たちにはああいう、当り前になめらかな演奏というのは、どんなに頑張ってさらっても無理だ。もはや前提となる感覚が違うのだろう。

前半の曲はそれでも、少々力を持て余し気味なところもあり、(巧いといえばたしかにあり得ないほど巧いのだが)音楽そのものの魅力よりも、その音楽に向かう演奏者のストイックな姿勢のほうをより感じさせてしまったかもしれない…というのは、とてもゼータクな不満だろうと思う。

石毛里佳という人の曲は、とても魅力的な音楽だと思った。
時間が流れていく速度(曲の「テンポ」という意味ではなく)や密度を、自在にコントロールしながら戯れているかのような。
そういうあり方を完璧に実現した演奏の素晴らしさは勿論あるのだろうけれど。

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コンサート(2007年)」カテゴリの記事

コメント

グラズノフ、私も同じような印象を受けました。120%アクセル全開!ではなくて、巡航速度で余裕綽々で進んでいく様子が新鮮です。

ハバネラといい、クローバーといい、どこまでもなめらか&軽やかなサウンドは、現代のトレンドなのでしょうね。

それにしても彼ら、私と同い年だとは思えないです…(^^;;;さすがというか何というか。

お疲れさまです。

今日新宿の○ルチェ楽器に寄ったら、早速ビデオが上映されてました。(^^;
こうやって録音(録画)物として聴いてしまうと、よけいに端正さが際立っていたように思えました。

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