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2007年4月

2007.04.30

ヴィーヴ!サクソフォーン・クヮルテット

Tirasi070430Vive! Saxophone Quartet リサイタルVol.5(津田ホール)

N.カプースチン(浅利真編)/8つの演奏会用エチュードop.40より 1.前奏曲、7.間奏曲、3.トッカティーナ
高橋宏樹/グリムの古城(委嘱作品・初演)
坂井貴祐/ペンタグラム(委嘱作品・初演)
G.ラクール/サクソフォン四重奏曲
清水大輔/アイヴス・マインド2(委嘱作品・初演)*
八木澤教司/サクソフォン四重奏曲(題名未定、委嘱作品・初演)
A.ピアソラ(浅利真編)/タンガータ「シルフとオンディーヌ」*
 Pf:吉田亜希子*

GW前半戦最終夜。プロのサクソフォンカルテットのリサイタルを聴くのは結構久しぶりのような気がする。
「立錐の余地もない」とはこのことだろう、490席の津田ホールだが空席は全く見えない。
制服姿の高校生、大学生、サクソフォーン・作曲両方とおぼしき音大生たちと先生方、よくまあ勢揃いした、って感じの様々な流派の若手サクソフォニストたち、見るからに作曲業界という方、お約束の、あるいは意外な顔見知りの方々。
これだけの層のお客さんをとりあえず集めてしまう、というのは、凄いことだと思う。

最初にカプースチン、最後にピアソラ。1部最後はラクール。この曲の並びでも判るとおり、勢いと鮮烈さ、躍動感を追求したアンサンブルだと思った。
個人的にはラクールではもっと非情なまでに切れ味鋭く引き締まった音が欲しかったが(自分でも吹いた曲なので、思い入れ強し)。

委嘱作品が4つ。ピアノを含む清水作品以外は、あきらかに「アンサンブルコンテスト」のレパートリーとなることを意識しているようで、昨今の吹奏楽界における新作志向の一端を見たという感じがする。
八木澤さんの作品は中でも、適度に難しく適度にわかりやすく、演奏効果があって泣けるメロディもそつなく準備されているという、この人の作品の人気の程も頷けるというものだった。2週間前にはまだ曲が書けていなかったとのことで、結局いつ完成して何回練習ができたのかな。作品を委嘱するというのもなかなか大変だ。
高橋さんの作品は、いつもの高橋さんらしい非常にオーソドックスなもの。曲目解説の文章が、私たちが委嘱した「月森の詩」のそれと同じ調子で、微笑(^^)。
珍しくもAATB編成。この編成の易しく音楽的なオリジナル作品というのは皆無に等しかったので、歓迎すべきものだ。

アンコールに、デュボワ「パリ風に」(性格的小品集のフィナーレ)4Sax+Pf版、リベラ「彼方の光」。

2007.04.29

怒濤の5月に向けて

世間ではゴールデンウィークというものが始まっているらしい。

それはさておき、ここ東京ではこれから2週間ほど、サクソフォンカルテットの演奏会がタテ続くのが、壮観。

明日(4月30日) ヴィーヴ!サクソフォーン・クヮルテット(津田ホール)
5月7日 雲井雅人サックス四重奏団(東京文化会館・小ホール)
5月11日 クローバー・サクソフォン・クヮルテット(東京文化会館・小ホール)

明日のは既にチケット完売しているようだけれど、雲カルとクローバーはまだあるのかな。
雲カルは今まで、会場がオペラシティのリサイタルホールなどという300人も入らないようなところが多かったので、すぐに満杯となってしまい、宣伝告知をしたくてもできなかったという過去がある。今回は650席の東京文化小ホールなので、少しは余裕があるようだ。

雲カルの公式サイトを見ると、雲井氏によるこの4月の雲カルアメリカツアーの日記がアップされている。
簡潔で抑えた筆致の中に、濃密で深い非日常の日々の記憶が刻まれていて、読んでいて思わず惹き込まれるものがある。マズランカの新作はどんな感動的な作品なのだろうか。

クローバーは去年の「音大生によるサクソフォン四重奏の夕」という日本サクソフォーン協会の行事で、ドビュッシーの弦楽四重奏曲を聴いている。そのときは単に「芸大生によるカルテット」だと思っていたので(固定メンバーで既に演奏活動を続けているメンバーだとは知らなかった)、あまりにも見事な演奏に呆気にとられ、最近の芸大生つうのはスゲェもんだなあ、と率直に感心したものだった。
あれから1年。奇しくも雲カル、クローバーとも、同じ会場、しかも両方ともグラズノフの四重奏曲が曲目にある。これは楽しみですよ。

5月はこの他にも、24日の田中靖人さんのリサイタルをはじめとするサックス系行事が突っ込まれ、更にその他にもチョン・ミョンフン率いるフランス国立放送フィル東京公演(8日)、東京シティフィル(15日)、N響東京文化会館公演(17日)、都響の定期会員カードといったチケットが手許にあり、毎年この時期は忙しくて縁のなかった「熱狂の日」も、今年は少しだけ雰囲気を味わおうと2日夜のヘレヴェッヘ(後記:コルボの間違い)指揮のフォーレ「レクイエム」を取ってしまった。翌3日からはリサーチの合宿に行ってきます。
あっ、自分が乗る本番もあった(27日。こちらのエントリ参照)。練習出席しなきゃ…。

そんな合間をぬって、自分のアンサンブル用にグラズノフのコンチェルトの楽譜書き直しという作業をずっと続けている。
ロンデックス編曲の12サクソフォン・ヴァージョンという出版譜があまりにもあんまりな編曲なので、ついに書き直しという暴挙に出てしまったのだ。
本当は13日の練習に間に合わせたいんだけど、このスケジュールを見るに「絶対無理」という文字が目の前をちらついております(^^;
さあ、作業の続きをしなきゃ。

それでもブログを書くのはやめない(苦笑)

2007.04.28

ロストロ、逝く

チェロのロストロポービチ氏が死去

ブログに1本新規エントリを上げたあと、ネット上をさまよっていて知った、大きなニュース。

ロストロ氏のチェロは、結局生で聴く機会はなかった。
指揮は何度か観たけれど、どれもずいぶん昔のことになってしまった。
東フィルの定期で、ショスタコの9番とチャイコの4番というプログラムを聴いたのは、20年も前のこと。
新日本フィルの定期で、ベートーヴェンの英雄とショスタコーヴィチの10番を一度に聴いた、というタフな経験も、10年じゃきかないくらい前のことだと思う。

Cd146

夜も遅いけれど、追悼にこのCDを聴き始めたところ。
高校1年生のとき(ちょうど30年前)、吹奏楽で「シェエラザード」の第2楽章を演奏したんだけど(無謀であった)、その当時に聴き込んでいた演奏。
あまりにも懐かしい。もう何年も聴いていなかった筈だけれど、聴き始めると全ての音、全ての音符が記憶の底に刷り込まれていることに気付く。
1974年録音、ということは、当時バリバリの最新録音だった訳だ。
ジャケットは、シャガールがロストロポーヴィチのこの録音のために描いた絵、とのこと。

…私にとってロストロポーヴィチの名前は、結局のところ、この演奏とともにあるようだ。

シュベルト&マーラー5番

Tirasi070427東京都交響楽団 第643回定期演奏会(東京オペラシティコンサートホール)

シューベルト/交響曲第5番
マーラー/交響曲第5番
 指揮:ジェイムズ・デプリースト

都響=デプリースト月間の締めくくり。今月はじめて最初から聴けた。
サントリーホールが半年間の改修休館に入ったため、サントリーでの定期公演シリーズはオペラシティに移った。
オペラシティで都響を聴いたという記憶は実のところほとんどない。「コンポージアム」でルチアーノ・ベリオが来日した時に、自作自演のコンサートを聴いたくらいかな。

シューベルトが実に清新で瑞々しい音だった。まるでヨーロッパのオケみたいに自然で雰囲気豊かなサウンド。
マエストロの芸風にも、このオペラシティという会場のアコースティックにも、似合った曲だと思えた。

後半はマーラー。都響にとってマーラーというのは特別なレパートリーで、就中「5番」はインバル、ベルティーニ、若杉と歴代の役付指揮者の棒でそれぞれの名演を堪能してきた曲でもある。楽しみにしつつ聴く。
マエストロ・デプリーストのマーラーは、オケを神経質に締めあげて一気に解放へと持っていくインバルのスタイルとも、曲を貫く1本の道の周りにディテールを張り巡らして片っ端から実行していくようなベルティーニのスタイルとも違う。もっとおおらかで、祝祭的と言ってもいい華やかさがある。
冒頭のトランペット高橋敦さんの見事なソロをはじめ、オーケストラはよく応えていたと思う。素晴らしい演奏ではあったが(終演後はものすごい拍手とブラヴォーの嵐。久しぶり)、もしこれで会場が東京文化かサントリーだったら、もっと完璧な名演になっていたかもしれない、とも思えた。

今日の席は3FのL1-44。オペラシティのサイドバルコニーは、音はいいんだけど、ステージが見えないんだな…。普通に座っていると舞台の3分の2は隠れてしまう。だもんでみんな身を乗り出すものだから、余計見えない、という。

2007.04.26

サクソフォンの黎明

Cd143浜松市楽器博物館コレクションシリーズ12~オリジナル・サクソフォーン

浜松市楽器博物館の所蔵になる、サクソフォンという楽器が発明されて間もない時代である1850~60年代製造の楽器(発明者たるアドルフ・サックス氏製作のオリジナル)を使用したCD。
コジマ録音からこの4月に一般販売開始。CD屋さんの店先にも並び始めた。

井上麻子さんをはじめとする大阪音大の教師陣による、各楽器(ソプラノ、アルト、テナー、バリトン、Cメロディ)のソロと、カルテット(サンジュレー、フローリオ、グラズノフ「カンツォーナ・ヴァリエ」より、他小品)が収録されている。
現代のサクソフォンの太くて派手な音とはまるで違う、まるでステレオのトーンコントロールで高音を絞ったような、メロウで素朴でまるい音。テナーのソロなんかまさにヴィオラのようだし。
サンジュレーの四重奏曲をこの音で聴くと、まるでメンデルスゾーンのように聞こえる。この曲がこんなにもメンデルスゾーン等のいた時代へのリンクのように聞こえたのは、初めてに近い経験。
楽器自体の(今日から見て)機能的な制約が、結果として自然な節度として働いているような気がする。クラシックや初期ロマンの19世紀というのは、そういう「節度」が当り前に(それを「制約」だとは思われずに)存在していた時代だった、ということか。
グラズノフは、こうして出来上がったものを聴いてみると、ちょっと違うかな、という感じもした。(この曲は逆に、もっと新しい、1920年代のフランスの楽器の音を想定して作られたものだ、ということが実感として理解できる。)
ちなみにソロ曲の伴奏に使われたピアノは、1874年製の85鍵のエラール。

実は私、このCDの企画が持ち上がった際に、麻子さん経由で曲目は何がいいかと軽く相談を受けていたという経緯もあって(フローリオはその時にお奨めしたもの)、楽しみにしていたのだ(^_^)
ここでの演奏がなぜ大阪音大のチームなのかというと、日本におけるサクソフォン古楽器演奏のパイオニアである、同大学の赤松二郎教授(当CDの解説も執筆されている)の存在のゆえでもある。
赤松先生は、私が初めて参加した1980年代中頃のセルマーのサクソフォンキャンプで講師のひとりだったが、その当時から「百年前の音を聴く」などと題して、夜の講師陣コンサートでビュッフェ・クランポンやアドルフ・サックスの古い楽器を演奏されていたという、筋金入りの古楽器エキスパートな方なのだ。

Cd144実際、この「浜松市楽器博物館コレクションシリーズ」のCD第1集(これは一般販売されておらず、数年前に一度当博物館を訪れた折にミュージアムショップで購入した。今はカタログに残っていないようだが…)にもサクソフォンソロが4曲入っているのだが、いずれも赤松氏の演奏である。
こちらのCDには、サクソフォン以外にもホルンやトランペット、サクソルン系の金管楽器も多数収録されている(というか、どっちかというとそれがメイン)。ホルン系の演奏はあの千葉馨御大ですよ。

それにしても、20年前の志賀や車山高原での夜に聴いた古いサクソフォンの音は、実に印象的だったな。
CDで聴いても勿論、現代の楽器との違いは判るけれど、音色の違い以上に音の空間への浸透力の違いというのは、コンサート会場の空間で実際に聴いてこそ判ることかもしれない。

Cd145この楽器で、ビゼーの「アルルの女」を聴いてみたい!
1872年の初演当時、劇場のピットで鳴っていたサクソフォンの音は、まさにこういうものだったのだろう。

CDでは、追体験可能。
クリストファー・ホグウッド指揮バーゼル室内管によるこのCD(Arte Nova)は、私の好きなミシェル・プラッソン指揮トゥールーズ管(EMI)ほかいくつかある「アルルの女」劇音楽版CDの中でも、最も学究的姿勢の強いものである。
サクソフォン奏者はMarcus Weissの名がクレジットされている。
楽器は1868年製のアドルフ・サックスだそうだ。

2007.04.23

ホルスト新譜

山尾敦史さんのブログで紹介されていた、ホルストの作品集の新譜CDを、早速発見、捕獲。

Cd142G.ホルスト/ウォルト・ホイットマン序曲op.7、バレエ組曲op.10、組曲変ホ調op.28-1(G.ジェイコブ編)、ハンプシャー組曲op.28-2(同)、ムーアサイド組曲(同)

ニコラス・ブライスウェイト指揮 ロンドン・フィル(Lyrita)

後半3曲は、作品番号に見覚えのある方もいらっしゃるでしょう、かのミリタリーバンドのための第1組曲と第2組曲、そしてブラスバンド(金管バンド)のためのマスターピースの、ゴードン・ジェイコブによるオーケストラ・ヴァージョン。寡聞にして初めて聴くものだ(ジェイコブといえば、ヴォーン=ウィリアムズ「イギリス民謡組曲」のオーケストラ編曲も手がけている)。
「第1組曲」に弦が入ると、なんだか曲の格が上がったような感じがする。この曲はまさしく傑作である、と改めて実感。個人的には第2組曲は管楽合奏のほうが面白いような気がした(第1曲の有名なユーフォニアム・ソロが、普通にヴィオラ群のユニゾンか何かになっちゃったのは、ちょっと芸がないような(^^;)。

前半2曲は、ホルストの若き日、ほぼ学生時代の作品。これも初めて聴いた。いわゆるホルストっぽさは未だ無いけれど、とにかく明るくて若々しく開放的な音楽で、いっぺんで気に入ってしまった。山尾さんは「ドヴォルザークみたい」と書いているけれど、もっと都会的で爽やかな感じのする音楽だ。エリック・コーツなどの英国の「ライト・ミュージック」の伝統に連なるかのように。

2007.04.22

SSJ(2007春)

という訳で、行ってきた。

Tirasi070422シンフォニエッタ静岡 Sinfonietta Shizuoka, JAPAN
第5回定期演奏会(静岡県コンベンションアーツセンター・グランシップ中ホール「大地」)

フランセ/恋人の時-ブラッスリー(ビアホール)の音楽
モーツァルト/ピアノと木管のための五重奏曲
プーランク/クラリネットとバソンのためのソナタ
同 /2本のクラリネットのためのソナタ
ルーセル/ディヴェルティスマン
プーランク/六重奏曲

友人中原くんのオーケストラ。これのおかげで1年の各季節に一度ずつ静岡を訪れる機会がある。
時間があるときは極力各駅停車でのんびり行くようにしている。車窓を通りすぎる、(今日は残念ながら見えなかったが)四季の富士山の美しい姿容や、市街地や田んぼやみかん畑や、相模湾と駿河湾の明るい海岸沿いの風景、熱海から先のJR東海の3両編成の電車のローカルな雰囲気など、もはやお馴染みになりつつある。

今回は室内楽のコンサートで、モーツァルトの五重奏の他、プーランクの六重奏、フランセのL'heure du berger、ルーセルのディヴェルティスマンという、20cフランス産のピアノ+木五の三大レパートリーに、演奏機会の稀少なプーランクの二重奏ソナタを組み合わせた、演奏するほうは大変そうだけど聴くのはなかなかない機会。
しかもファゴットでなくちゃんとフランス式バソンを使用。演奏はシンフォニエッタ静岡スーパーソリストにして日本バソン界の第一人者、小山清氏(日本フィルファゴット奏者。こないだまで小山氏のホームページというのがあったのだが、いつの間にか無くなってしまったようだ。どうしたのかな)。
それにしても、こういう若いプレイヤーによる室内楽の演奏の際に、小山さんのようなベテランの第一線演奏家の方が加わることの好影響は、はかり知れないものがある。皆、いままでに無いくらいのびのびと演奏していたもの。モーツァルトの最初のほうなんて素晴らしかったし(オーボエの方が途中から調子を崩したのが残念)。
フランス仕込みの名手郡尚恵さんと小山さんのプーランク「クラリネットとバソンのためのソナタ」なんて、音色といいテンポの持っていき方といい、見事に全くフランス流儀の演奏になっていた。むかしEMIのプーランク室内楽全集のレコードで聴き込んだのと同じ音が聞こえる(たしか、ミシェル・ポルタルとフェザンディエの演奏)。

本当は今日みたいにとんぼ帰りではなく、泊まりがけで観光を兼ねてゆっくり行ければいいんだけど。
帰りは新幹線でした。

070422

静岡行き(2007春)

もう何度めになるのかな。
例のごとく、東海道線各停の旅。快速アクティのグリーン車はオバサン達の集団が賑やか。
小田原を過ぎたら雨が降りだした。

そろそろ熱海。腹減ったので駅弁でも買うか。
熱海から静岡へ向かう普通列車の本数がずいぶん減ったような気がするのは、気のせい?(みんな沼津乗り換えだ)

2007.04.21

アルフレッド・リード作品集

アンサンブル練習。
今回はいつものウチの練習らしく(^^;まったりモードで進行。

Cd141
今日は、5枚組CD「アルフレッド・リード作品集+(プラス)」(佼成出版社)を買った。
早速聴きながらPCに向かっている。

リード博士に関する基本資料のひとつである、1994年発売の4枚組CDをベースに、1981年のリード博士初来日時の録音(ロシアのクリスマス音楽、下地啓二氏独奏の「バラード」、音楽祭のプレリュード、他)や、1991年録音の「アルメニアンダンス」全曲を含むいくつかの既出音源を追加して、「アルメニアンダンス・パート1」のコンデンス・スコアをおまけに付けて値下げ新装発売した、というもの。
ずいぶん前に発売にはなっていたのだが、山○楽器のポイントが貯まるのを待っていたもので(^^;

リード博士が東京佼成ウィンドオーケストラを指揮した演奏を久々にまとめ聴きして、さまざまな感慨に耽った。
1981年当時の佼成woのサウンドの、なんと若々しく鮮烈なこと。
ここまでの若さと勢いは、今では聴くことはできないかも。

個々の演奏をとって聴けばこれよりも優れた録音がある曲もあるが、それでも、プロ吹奏楽団を指揮したひとりの作曲家の自作自演のセッション録音がこれだけ残されているというのは、はかり知れない貴重なことだと思う。
次の世代の人たちが、これらの録音の真の価値を発見してくれることを願う。

オリジナルの4枚組に付いていた詳細な曲目解説と作品論は、今回の発売では省かれていた。
その代わり、リード博士初来日当時のものと思われる何枚かの懐かしい写真が、ブックレットを飾っている。
結果、商品の性格として、(オリジナルの)実用的な作品集というより、ある時代や人物を回顧する記念物、という趣になっているように感じた。
それでも、曲目解説と作品論は、資料として残しておいてほしかったな、という気も。

これに収録されている「第4交響曲」と「ヴィヴァ・ムジカ」の録音の当日(1994年1月18日)、リード博士のマネージャー青山氏の御好意で、録音セッションを会場(普門館)の片隅で聴かせていただいたことを、懐かしく思い出す。
相手がプロの楽団だろうがアマチュアバンドだろうが、全く同じことを頑固一徹に大音声で指示するリード博士の姿には、圧倒されたものだ。

19940118

セッション終了後の、記念撮影。

2007.04.20

モレッティのイベール!

今日届いたパイパーズに、ビュッフェ・クランポン40周年記念演奏会の広告が出ていた。
先日のエントリでちょこっと触れた、モレッティが来日してオケ伴でイベールを吹くという件。
未だネット上に告知はないようだ。

ビュッフェ・クランポン株式会社開設40周年記念「フランス管楽器の"華"」
2007年6月20日(水)19時開演 紀尾井ホール
A.オネゲル/夏の牧歌
J.M.ルクレール/協奏曲
J.イベール/室内小協奏曲
T.カサッティ/キノ小協奏曲(Kino Concertino)
J.フランセ/クラリネット協奏曲
出演:ジャン=ルイ・カペザリ(Ob)、ファブリス・モレティ(Sax)、スティーヴン・ミード(Euph)、亀井良信(Cl)、ジャパン・チェンバー・オーケストラ

うむ、これはすごいプログラムだ。
しかもバックがジャパン・チェンバーですか。コンマス矢部達哉以下、Fl佐久間由美子、Ob青山聖樹、Cl山本正治、Bn岡本正之、H吉永雅人…といった在京オーケストラのトップ奏者他による、指揮者を置かないオールスター室内オーケストラとしてつとに有名なところで、一度聴いてみたかった団体でもある。
全席指定、入場料6000円。主催・問い合わせはビュッフェ・クランポン株式会社となっている。

しかし、今号のパイパーズ、なにげにサックスの記事が多いな。


さて、これだけでは何なので、ついでに蔵出し画像をひとつご紹介しましょう。
モレッティ独奏の、イベールのCD。

Cd140

イベール/コンチェルティーノ・ダ・カメラ、5つの小品、2つの間奏曲、ハープ三重奏曲、チェロ協奏曲ほか
ジャン=ルイ・プティ室内オーケストラ、ほか(REM)

1991年発売。当時のフランスの若手プレイヤーによる、イベールの室内楽や室内オケのための作品集、となっている。
これは、このイベールのコンチェルティーノ・ダ・カメラという作品の、世界で最初に発売されたCDだった。懐かしい。
モレッティ氏のソロは、非常に丁寧で落ち着いた(テンポも遅め)もので、ちょっと安全運転過ぎやしないか、と思うくらい。2楽章に突然カットがあってびっくりする(もしかしたら編集ミスかもしれない)。

2007.04.19

ダンディのピアノ曲

「新着音盤」カテゴリでは、久々のエントリ。
入荷を楽しみに待っていたCDが、やっと届いた。

Cd139ダンディ/ピアノ作品集第1集(GENUIN)
山の詩op.15、旅の画集op.33、変奏曲、フーガと歌op.85
 ミヒャエル・シェーファー(Pf)

ヴァンサン・ダンディ(Vincent d'Indy, 1851-1931)は、私の大好きなフランスの作曲家である。
サン=サーンス(1835-1921)やフォーレ(1845-1924)の少し後、ドビュッシー(1862-1918)以下の近代フランスを彩る大家たちには先んじて活躍し、現在ではその双方の狭間に埋もれて忘れられているところはあるが、生前には偉大な名声を誇った作曲家だった。
その作風は厳しいまでに高潔で格調高く、特にフランスの自然の風景からインスピレーションを得た一連の作品の気品の高さは、他には求め得ないものがあると思う。
当ブログでも以前に、最も知られた作品である「フランスの山人の歌による交響曲」op.25についてのエントリ(こちら)や、最晩年の傑作である「海辺の詩」op.77他の新譜について書いたことがある(こちら)。

今般、ダンディのピアノ曲集、という形でまとまったアルバムが出たというのは、(LPは知らないが)CDの時代になって初めてなのではないだろうか。
なんといっても、私の特に好きな作品である「山の詩」の、ジャン・ドワイアンの録音(Erato)に次ぐ演奏がやっと聴けるのが嬉しい。「旅の画集」は、5曲からなるオーケストラ版のCDというのは出ているが、これは全13曲のオリジナル。中部ヨーロッパの深く暗い森や田園の風景を(見たことはないけど;)ストレートにイメージさせてくれる曲だ。
演奏者はミュンヘン音大の教授だそうで、シリル・スコットのピアノ曲集やレスピーギのヴァイオリンとピアノのための作品全集など、知られざる佳作の録音と紹介に情熱を傾けておられる由。
ダンディの第2集もこの秋にリリース予定とのこと。楽しみだ。

2007.04.18

シューマン、ブラームス

Tirasi070417東京都交響楽団 第642回定期演奏会(東京文化会館)

メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」
シューマン/交響曲第2番
ブラームス/ピアノ協奏曲第2番
 Pf:スティーヴン・オズボーン
 指揮:ジェイムズ・デプリースト

今月2回めのデプリースト=都響は、ドイツ・ロマン派尽くし。
「フィンガル」はまたしてもロビーでモニター鑑賞と相成る。最近、コンサート最初から聴けないなあ。
シューマンの2番。シューマンの4曲の交響曲の中で、唯一馴染みのない曲だ。都響の定期公演はもう十数年にわたってほとんど聴いているけれど、初めて聴くような気がする。CDは普通に持ってるんだから、曲を聴いたことがないということは無いと思うんだが。
しかし、こうして改めてきちんと聴いてみると、なるほど、馴染みがないのも無理はないな、という感じではあった。
ある問題を解くのに、わざわざ物凄く面倒で回りくどいやり方をしているような感じ、と言うのか。
慣れてくればそれなりに楽しめるのかもしれない。

休憩後はブラームス。これは良かった。
とても音のきれいなピアニストだ。オーケストラも、また。
マエストロ・デプリーストはソリストに丁寧に付けようという気はあまり無いかのように、ほぼオーケストラの方だけを向いてどんどん振っていたが、この曲の場合それが良いのかもしれない、とも思った。
とくに3楽章アンダンテの、ひそやかで繊細な音楽の運びが印象的だった。この楽章の美しいチェロ独奏は、田中雅弘氏。今日のチェロは第一プルトに田中・古川両首席が並ぶ豪華布陣だったが、さすが田中さんという印象ではあった。勿論古川さんも素晴らしいプレイヤーではあるけれど、やっぱり田中さんの方が断然格が上だと思う。(古川さんファンの方、ごめんなさい)

ここのところ都響でブラームスを聴く機会が多い。今年に入って既に交響曲の3番と1番を聴いているし、来月は4番だし、9月にピアノ協奏曲の1番のほうがある。何か考えがあってのプログラミングなのかな。

2007.04.16

久々のエキストラ

実家のあった品川区武蔵小山へ出て、2ヶ月ぶりの散髪。
子供の頃からお世話になっていて、黙って座るだけでいつも通りにしてくれる床屋さんがあるのだ。
区議会選挙が始まったばかり。宣伝カーがひっきりなしに通る。
生まれて40年住んで、引っ越してもうすぐ5年が経つけれど、こうやって今も時々訪れて、街の相貌が少しずつ変わってゆくのを見ている。
あと10年もしたら、跡形もないほど変わってしまうのだろうな。

Tirasi070527散髪を済ませ、昨日オーバーホールから上がったばかりの楽器を担いで、初めて参加する吹奏楽団の練習へ。
5月27日、しまっぷー先生がソリストとして出演する演奏会なのだが、アルトに欠員が出たということで、しまっぷー先生直々の指名でエキストラで出演させていただくことになったのだ。(ありがとうございます。)
ただでさえ吹奏楽団のサックスのエキストラというのは機会が少ない上に、わざわざ私のところまで依頼が来るということも最近ほとんど無くなっていたので(恐れ多いとでも思われているのかな。そんなことないんだけど)、とても久しぶり。

指揮の箕輪先生とご一緒するのも、実はちょうど20年前に参加した「吹奏楽団WINDS」という一発バンド(今ある同名の楽団とは別物)以来。
3回の演奏会を以て終わってしまった楽団だったけれど、ソリストとして共演した若き日の(芸大を出て4年めの)須川さんとここで知り合ったのをはじめ、現在に至る自分の音楽活動と交友関係を辿っていくと、ほとんどすべてを遡った先がそこでひとつになっている。
箕輪先生も覚えていて下さって、「20年前から全然変わらないね」と言われました。

とりあえずほとんど全部の曲をざっと通す。曲数が多くてなかなか大変。
後半の曲目は、本日一緒に参加のしまっぷー先生が隣で吹いて頂けたので、たいへん気持ち良く吹けた。
頑張ります。

2007.04.14

エレクトーン、恐るべし

いきなり初夏のような暖かさ。

朝、オーバーホールが完了したMyアルト(ヤナギサワ・シルバーソニックの初期型モデル)を取りに、新宿へ。
当時小豆沢のヤナギサワ工場敷地内にあったリペア室(普通の民家みたいな玄関を入って、階段を上がって行ったものだ。懐かしいなー)で試奏させてもらって、即断で購入を決めて以来、ほぼ15年ぶりに味わう新品同様の吹き心地。(^^)

Tirasi070414青梅へ往復したあと、夕方は渋谷で降りる。今日はちょっと変わったコンサート。

エレクトーン・ジョイントコンサート2007 Spring Vol.3(エレクトーンシティ渋谷

1. 「ローマの祭り」より 主顕祭(レスピーギ)
2. 「動物の謝肉祭」より 水族館(サン=サーンス)
3. 弦楽セレナードより第1楽章(チャイコフスキー)
4. 夢(ドビュッシー)
5. 戦士たち(グレインジャー)
6. コンチェルティーノ・ダ・カメラより第2楽章(イベール)
7. ピアノ協奏曲第2番より第3楽章(ラフマニノフ)
8. 弦楽のためのアダージョ(バーバー)
9. ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュウィン)
 エレクトーン:安藤江利(1、5、8)、坂朋実(2、4、6、9)、柿崎俊也(3、5、7、9)
 サクソフォン:塩安真衣子(4、6)

若手エレクトーン奏者3人の自主リサイタルだったのだが、いやこれが面白かったこと!
エレクトーンという楽器の進歩はいまや物凄くて、やりようによってはフル編成のオーケストラと見紛うばかりの演奏ができる、ということはなんとなく知っていたけれど、今日はその内実を思いっきり見せてもらった。
最初の曲(ローマの祭り)から「掴みはOK!」って感じでそのことの見事なデモンストレーションだったし、また、オーケストラをバックに独奏ピアノが鳴るという音楽を一人の奏者で完璧に再現してしまうとか(ラフマニノフ)、音色の設定にしても、「サクソフォンを含んだオケの木管セクションの音」(ガーシュウィン)などという微妙なものまでほとんどそれらしく作ってしまっているのですよ。いやー驚いた。

もともとはゲストでイベールを吹いた塩安さんのブログで見つけたコンサートだった。たいへん巧くカッコ良く吹いていたけれど、せっかくこういう「出来上がった世界」にひとりだけアコースティックな楽器で混ざるのだったら、もっと露骨に人間臭くても面白いかもしれないとも思った。
エレクトーンとサックスって、その「内部」では盛り上がっていて名手もどんどん輩出しているのに、一歩その楽器の世界の外に出るとそういうことはあんまり知られていなくて、それでいて「楽器そのもの」の名前自体は誰でも知っているという、立場的に似たところがあるような気がする。
実は私、平沼由利(有梨)さんの書いたエレクトーンとサクソフォンの協奏曲(これまた面白い曲)なんてのも聴いたことがあって、エレクトーンにはそれなりの興味はあったのだが、意外とちゃんと聴く機会というのは無いもので。そんな訳でたいへん面白かったです。

2007.04.13

ヤーノシュ・マテー氏

Tirasi070413ヤーノシュ・マテー ヴァイオリン・コンサート(ティアラこうとう大ホール)

昨年春、しまっぷー先生の出演するコンサートを聴きに野木まで行った際、主役だったヴァイオリニスト。ミュンヘン放送管弦楽団コンサートマスター。たいへん素晴らしい「音楽家」で、印象に残っていたところ、今年も来日して東京でも演奏するとの話を聞き、駆けつけた。
だがしかし、行くことにした後で6時半開演だったことに気付き、やばいなあと思っていたが、案の定大遅刻。
後半のクロイツェル・ソナタしか聴けなかった。ふう。

まあ、アンコール(3曲)がたいへん良かったのが救い。ラベンダー畑の婦人(映画音楽)、ツィゴイネルワイゼン、「千の風になって」。サービス精神旺盛だが、決してそれだけでもない。とくに最初の映画音楽の濃くて深い歌い回しが物凄く素晴らしくて、これは本物の音楽だと思った。これ1曲に3500円払ったと思ってもいいくらいだ(少々大袈裟か?)。
アンコール最後は、お客さん達も一緒に小声で歌う。

今日の他にも、那須や高崎、東松島(宮城県)など、地方でいくつかのリサイタルをこなしているようだ。
「ドサ回り」と、呼ぶ人は呼ぶがいい。そんな芸人の中にも、本物の「音楽家」は確かにいる。
ティアラこうとうの大ホールの客席を、結構な割合で埋めたお客さんの数が、人気と実力の程を物語っているように思えた。

2007.04.12

のだめコンサート

Tirasi070412都響×のだめカンタービレ シンフォニック・コンサート(東京芸術劇場)

ベルリオーズ/序曲「ローマの謝肉祭」
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番(Pf:若林顕)
ブラームス/交響曲第1番
 ジェイムズ・デプリースト指揮 東京都交響楽団
 司会:朝岡聡

4月の都響は、常任指揮者デプリーストの月間。
手始めは、コミック版に実名で登場してしまったのをはじめ、「のだめ」と縁の深いデプリーストと都響による、のだめ尽くしの特別演奏会。
少々出遅れて、ラフマニノフはロビーのモニターで観る。まあ、昨年のプロムナードコンサートで聴けなかったブラームスの1番が聴けたので、良しとしよう。
特別何か変わったことをやっているという風ではなかったけれど、率直に感動的な演奏。そう、それで良いのだ。曲がそもそも良いのだから、あとはその「良さ」を誠心誠意再現するということが、何よりも大事。
チケット発売日にほとんど完売したという満員のお客さんは、日頃そんなに熱心にクラシックのコンサートに来ているという雰囲気でもない方が多そうだったが、およそ素直に楽しんでいたように見えた。

アンコールに、ドヴォルザーク「チェコ組曲」よりポルカ。
TVドラマ版の第1回にプラハの回想シーンで流れ、曲名を知っていた人がほとんどいなかった(勿論私も知らなかった)という、アレ。
アンコールが始まる直前に1階席でトラブルがあったようだが、何だったのかな。
今日の私の席は3階のA-27という、ほぼど真ん中。バランスは良いのだが実際以上に音が遠く聞こえて、あまり面白くなかった。3階だったらもっと壁際の方が良さそう。

2007.04.10

東京の夏、日本の夏

春来たりなば、夏遠からじ。
毎年恒例、東京の夏音楽祭の詳細が発表になったのだが、実は7月20日という日がなかなか困ったことになっている。

クァルテット・スピリタス ~サクソフォン四重奏の新世紀~

ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾ vol.3 声とサクソフォーン、ピアノ 「息の横断」(Sax:ジェローム・ララン

スピリタスといえば今更言うまでもない、近年続々とデビューしつつある新進サクソフォンカルテットの中でも名実ともに最大級の存在だし、「デビュー」にふさわしい、原点と未来とを共々に見据えたプログラミングも実に素晴らしい。
一方、ヌオヴォ・ヴィルトゥオーゾの第1回は私も聴いたけれど、これの面白かったことと言ったら。こういう、笑っちゃうほどの面白さを備えた現代音楽というのも、また。
これはジェローム君のキャラクターあってこそ、でしょうね。今回は野平一郎作品の日本初演!ですか。わお。

全く、なにもよりによってこの2公演を同日同時刻に開催しなくてもいいじゃないか、と言いたくなるのだが。

という話を、先日とある方としていたら、「いいじゃないですかThunderさんだったら、両方に一体ずつ派遣すれば」と、あっさりとフツーに言われてしまったのだった。
ワタシがこれまであまりにもいろいろなコンサートや催しに顔を出してきたせいか、どうやらこの世界には「Thunder複数体生存活動説」とでもいうべき一種の都市伝説が存在しているらしい(^^;
言うまでもなくそれは伝説に過ぎないのだが、思い当たる節としては、ずいぶん前のことだが同じ日に浜離宮朝日ホールで2時開演と東京文化会館小ホールで3時開演という2つのコンサートがあって、どうしても両方聴きたくて前半と後半を電車でハシゴしたことがあった。ちょうど休憩時間をはさんで前半と後半がまるまる聴けたんだけど。
で、両方の会場の休憩時間にお会いして喋った方々同士がたまたま知り合いで、後日、それぞれの会場でワタシに会ったという話でやたらと盛り上がったらしい(どちらかは幽体だったに違いない、とか;)、という話をずっと後になって聞いた。
どうもそのへんがこの都市伝説の起源ではないかと思われる。

完全に同日同時刻でも、例えば東京文化会館の大ホールと小ホールのハシゴだったら何度かしたことがある。
小ホールでサクソフォンのリサイタルをやっている時って、不思議と大ホールでも面白そうなオーケストラのコンサートがあることが多いのですよ。

話は戻って、今回ばかりはハシゴは絶対無理。ジェローム君、どこか別の日に別の場所で何かやってくれないかなあ。

2007.04.09

新年度のミッション

今年度から、高校時代の先輩(ちょうど30年前の高校入学当時、畏敬すべき最上級生だった方)が顧問をされている某都立高の吹奏楽部に、外部指導者としてお邪魔することになった(3月12日のエントリで何気なく触れたのはそのこと)。

ちょっとここでは書けないような、前年度までのコーチ陣が全員退任、という複雑な事情の中でのことだったんだけど、生徒たちには何の関係も責任もないことなので、とりあえずはここでなんとしても「本物」の音楽家の方に一度触れてもらってインパクトを与えて、そこから一気に新風を吹き込めれば良いと思っていた。
幸い、先日、趣旨に賛同していただいてフルートの渡辺先生をお呼びすることができて、それがどうやら私の予想をも上回る大きな反響を生徒たちの間に呼んでいるらしい。
部活新生、の大きな手応えを感じているところ。
基本的に受験校なので、3年生は部活に参加せず引退、というしきたりらしいんだけれど、渡辺先生をお呼びした翌日に「私、引退したくなくなりました」と言ってきた新3年生の生徒がいたそうだ。この先何かが大きく(良い方向に)変わっていく予感を、その子なりに感じ取ってくれたんだと思う。

私はエラソーなことを言っても所詮は素人なので、基本的には自分が主導権を持って何かするというのではなく、そうやって優秀な外部の力も借りつつ、それでも長年自分なりにサクソフォンと音楽に携わってきた知識と経験が少しでも役に立てばよいと思っている。

070408

明日入学式とのことで、今日は会場(体育館)にて入退場行進と歓迎演奏の練習。
吹奏楽の生徒たちが「校歌紹介」もするとのことで、皆で歌うのを聞かせてもらった。これがまたえらく垢抜けたモダンな校歌だなあ、と思ったら、「作曲:一柳慧 作詩:大岡信」!だと。昏倒。


終了後は、もはや定例と化しつつある、中目黒にて痛飲。
若き生徒たちのこの先の素晴らしいであろう音楽体験に、乾杯。
ビールをジョッキ半分くらいですっかり眠くなってしまい(普段は基本的に呑まない)、家に帰ってバタンキュー(死語)、先程やっと起き出してきてブログを更新しているところ。

2007.04.07

松田理奈ヴァイオリンリサイタル

ひとつ前のエントリの続き。
練習終了後は、みなとみらいに居残る。
たまたま練習日の夜に、小ホールでのコンサートを見つけていたのだ。

Tirasi070407松田理奈 ヴァイオリンリサイタル2007(みなとみらい小ホール)

モーツァルト/ヴァイオリンソナタ イ長調K.526
イザイ/無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番「バラード」
フランク/ヴァイオリンソナタ
ラヴェル/ツィガーヌ
 松田理奈(Vn)、鈴木慎崇(Pf)

全席完売。大入り袋を貰った(中身は五円玉)。こんなの初めてだ。
2004年の日本音コン1位だそうだ。なかなか巧い。フランクの1楽章みたいなシンプルなメロディを歌う箇所はまだ少し堅さが残っているけれど、音はよく立っているし、イザイの無伴奏やツィガーヌでの、有無を言わさず音楽をドライヴする勢いはたいへん若々しく、思わず惹き込まれるものがある。(今の二十代くらいのサクソフォン奏者の方々も、こういう傾向の演奏を聴かせてくれる方が多い。)

チラシの写真はちょっと出来過ぎ(^^;って感じ。実際はもう少し普通にきれいなお嬢さんだ。なんだか妙に「ビジュアル系」で売ろうとしている傾向が見えるけれど(デビューCDは「初回プレス限定DVD付き」だってさ;)、それって結局本人のためにならないような気がするぞ。
せっかく実力(と、将来さらに伸びる可能性)のある人なのに、色眼鏡で見られかねないような。

メンデルスゾーン

今日はアンサンブル練習日。
コンクールも終わって、いよいよ秋の定期演奏会に向けてスタート。
あと半年近くあるけれども、私たちは基本的に月2回しか練習をしないので、毎年結構あっという間に追い詰められてしまうのですよ。

メンデルスゾーン「真夏の夜の夢」を、合奏。
こないだのコンクールまで「プレリュードとフーガ」をやっていて、またしてもメンデルスゾーン。今年はメンデルスゾーンづいてるな。没後160年だから、という訳ではないけれど。
この時代の音楽って、余計な色づけのない、一番普通な「クラシック」のスタイル(音色と奏法)が要求されると思うんだが、サックス吹きがそういうものに取り組むと、(一般的に)なぜかそうはいかないんだよね。
顔見知りのプロのサクソフォン奏者の方が言ってたけれど、「妙な欲望の入った複雑な音」を、意識してではなく、出してしまっている場合が多いような。
どうしたもんでしょうね。

4月22日(日)だけど、こんな演奏会の予告を見つけた。
コンソルティウム・アザータ第7回演奏会
「吹奏楽のための序曲」Op.24と、「真夏の夜の夢」の、共にハルモニームジーク版ですと。何とタイムリーな。
この日は別件で行けないのが、とても残念。

都響でも近々、メンデルスゾーン特集がある。
東京芸術劇場シリーズ「作曲家の肖像」Vol.64 <メンデルスゾーン>(5月12日)
これは楽しみにしている。指揮は小泉さんだし。

2007.04.06

【お知らせ】携帯でアクセスされている方へ

携帯でココログを見ようという場合、これまでは携帯用に生成された簡易ページをご覧になるか、さもなければFOMA端末でむりやり見るか、だったと思いますが(前者は文字化けが起こったりカタカナが半角に変わったり、画像の閲覧が不便だったりコメントが出来なかったり、制約が多かった。後者は本来PC用の画面を直接見ることになるため、重いしパケットも食う)、昨日(4月5日)から新たな携帯閲覧サービスが始まったようです。

http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/78847/74078

↑こちらが当ブログ「Thunder's音楽的日常」の、新しい携帯用画面。PCと同じく通常のURLに携帯でアクセスしても、上記ページに飛ぶようです。
今までの携帯用ページより若干見やすく、またコメントも付けられるようになったので、奮ってご利用くださいませ。

春はフランス室内楽

Tirasi070405京都フランス音楽アカデミー アンサンブル・スペシャルコンサート2007(横浜・みなとみらい小ホール)

G.フォーレ/組曲「ドリー」
 パスカル・ロジェ、クリスチャン・イヴァルディ(Pf)
B.ブリテン/オイディウスによる6つの変容
 ジャン=ルイ・カペザリ(Ob)
C.フランク/ピアノ五重奏曲
 クリスチャン・イヴァルディ(Pf)、アレッサンドロ・モッチア、森悠子(Vn)、ジャン=フィリップ・ヴァッスール(Va)、フィリップ・ミュレール(Vc)
C.ドビュッシー/フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
 フィリップ・ベルノルド(Fl)、ジャン=フィリップ・ヴァッスール(Va)、イザベル・モレッティ(Hp)
E.ショーソン/ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのコンセール
 パスカル・ロジェ(Pf)、ジャン=ピエール・ヴァレーズ(Vn)ほか

毎年この季節になると、このコンサートを聴くのが楽しみだ。パリやリヨンの音楽院、エコール・ノルマル等の教授たちが大挙来日して京都で開催される「京都フランス音楽アカデミー」の、講師陣による室内楽演奏会。今年で18回めだそうだ。みなとみらい小ホールの美しい音響で、本場の巨匠たちによるフランスの室内楽の精粋を楽しむことができる。なんという贅沢。

去年はバッハとメシアンという組み合わせだったが、今年は見てのとおり、傑作ショーソンの「コンセール」をはじめとするフランス近代の名品揃い。
当初はソプラノのフランソワーズ・ポレがこれもショーソンの「終わりなき歌」とジョリヴェの「典礼組曲」を歌うとのことで、楽しみにしていたんだが、来日中止が残念。それにしたって例えばパスカル・ロジェとクリスチャン・イヴァルディのデュオ(!)でフォーレの「ドリー」だなんて、よそでは聴けるもんじゃない。
開演7時、終演は9時40分の、長いコンサートだった。この格闘技みたいに奔放にやり合う演奏を聴くたびに、練習(合わせ)はどのくらいやっているんだろう、と興味が湧く。「練習」というものの考え方は、おそらく私たちとはかなり違うのだろうが。
大晦日に東京文化でベトベンの8番を指揮していたヴァレーズ氏のヴァイオリンは、音量も音程もかなりに豪快な演奏だったけれど(^^;、音楽の、というか、フレーズの推進力が物凄くあるので、そんなに音程悪く聞こえないんだよね。面白いなあ。

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