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2007.01.04

木下コレクションを聴く

このブログのアクセス数は、昨年の5月頃からカウントを開始しているようだ(カウントはココログの方で勝手に始めているので、正確にいつからなのかはワタシにもよぉ判りません(^^;)。
昨年2006年の、当ブログの個別ページアクセス数トップは、須川さんが出演した8月のN響のアルメニアンダンスだった。オーケストラ、吹奏楽、サクソフォン、全てにクロスオーバーする話題だけのことはある。
第2位は一昨年(2005年)のエントリで、サックス用消音器。今でもある程度のアクセス数をずっと保持している。検索で辿りつく方が多いようです。
年の瀬も押し迫った12月の投稿ながら堂々の第3位に入ったのが、阪口先生の録音
これは、こと当ブログの読者の皆様には相当なインパクトを与えたものと想像される。
今日は、この非常に貴重な音源と一緒に木下さんにいただいたこれまた珍しい資料を、一気に公開させていただきます。
今回はかなり長文、しかもマニアックですので、注意してご覧ください(^^;。

ギャルド・レピュブリケーヌ・サクソフォン四重奏団の17センチ盤レコードが、2枚(Festival原盤)。

Lp_gardeq_1
曲目:Skating flirt (valse)、Twenty tiny fingers (fantaisie)、Bluebell polka (polka)、Polka (polka)

Lp_gardeq_2
曲目:Vendanges à Madeira (de Sousa)、Hot Cappuchino (Rubinchick)、Rainfall (Heywood)、Java Pavane (Giraud)

メンバーはFernand Lhomme(S), Lucien Dacquet(A), Robert Gateau(T), Robert Geugnart(B)。
1944年、1948年のギャルドの楽員名簿には全員名前がある(ギャルドの名簿ではCeugnartになっている)。ミュールの退団後に四重奏の活動を続けていたメンバーと思われる。
曲は、作曲者とかもよく判らない、当時の流行り歌なんだろうか、軽いワルツやポルカなど。フルモー・カルテットがアンコールとかによくやる「水晶玉ポルカ」みたいな感じの曲、と言えば判る人は判るかな。余計判んなくなったりして。
こういう、インスト物のシングル盤レコードというのは今の感覚では珍しいけれど、昔は普通にあったんですね。

パリ空軍バンド・サクソフォン四重奏団(Teppaz原盤)。

Lp_airq
曲目:剣の舞(ハチャトゥリアン)、ヴァイオリンの踊り(M. et F.ジャンジャン)、ヴァレー地方のポルカ(R.クレリス)、メヌエット(ボッケリーニ)

メンバーはRobert Letellier(S), Rémy Violeau(A), Gaston Lavoye(T), Paul Pareille(B)。
うち3人はパリ音楽院のミュールクラスの比較的初期の生徒だった。Lavoyeのみカレ(Calais)のコンセルヴァトワール出身のようだ。
曲目・作曲者的には、比較的なじみはあるほうかと。

それにしてもこれらの音楽の雰囲気というのは文章では伝え難いところがあるので、今回は著作権的にはやや微妙ながら、このレコードの4曲をMP3にしてみました。
感想などお寄せいただけるとうれしいです(このエントリの作成は結構手間がかかっているので、反応をいただけると励みになります。音源所有者の木下さんも同じ気持ちなのではないかと思います)。

Danse du sabre
Danse des violons
Polka valaisane
Menuet de Boccherini

その他、パリ警視庁音楽隊(指揮デジレ・ドンディーヌ)の演奏になる、Jean Blaisel(パリ音楽院ミュールクラスに1948年まで在籍)の独奏。
Georges Gourdet(同じく、1947年1等で修了)独奏の、アンリ・ソーゲ「牧歌的ソナチネ」の放送録音。

そして、これは珍しや、宮島基栄氏のソノシート録音。

Japansonomagazine_1
すげえジャケット(^^;

ソノシートって知ってます?ペラペラの透明ビニールで出来た、小型のレコード。私が子供のころ、雑誌の付録とかに時々付いてた。一般的にはシングル盤17センチのサイズだけど、もっと小さいものも見たことがある。
どうやらこれ、ソノシート1枚と簡単な解説文、読みものをセットにして月刊で刊行していた雑誌(今だったらCDのそういう雑誌がありますね)の昭和37年2月号、ということらしい。

宮島基栄氏はクラリネットが専門ながら、1953年芸大にサクソフォンの阪口クラスが開設されて最初に副科で入ってきた、いわば「さかやんの一番弟子」。日本のクラシカル・サクソフォン発展の初期に活躍された方である。私の知る限り日本で最初の固定メンバーでのサクソフォンカルテットである、アカデミア・サクソフォン四重奏団を1967年に結成。スタジオ・ミュージシャンとして、いくつかの映画やアニメの音楽にも参加されているので、検索してみると楽しいです(交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」のオーケストラメンバーにも名前があった)。
余談だが私Thunderが生まれて初めて聴いたサクソフォン四重奏というのも、このアカデミア四重奏団だった(1977年10月、日比谷公園小音楽堂。そのときのメンバーはS宮島、A中村均、T石渡悠史、B秋本康夫)。
これを聴いて「いいなあ、」と思って、それが翌月のデファイエQの赤いジャケットのレコードの購入に直接繫がっている(もしこれを聴いていなかったら、情報の少なかった当時のこと、私とサクソフォン四重奏との出会いは数ヶ月から数年は遅れていたであろうことは間違いない)。
私がサックスを吹き始めた頃は、都立高専(私の実家と同じ区内にあった)の吹奏楽部を指揮していたので、何度かコンサートを聴いたこともある。先日のエントリにもちょっと書いたけれど、そこの久保田君という学生さんとたまたま知り合って「こんなのがありますよ、」と誘われたのが、サクソフォーン・フェスティバルというものに最初に足を運ぶきっかけだった。
そう考えると、私にとってもいろいろな意味で「恩人」だ。

この音源はいわゆる「クラシック」ではないけれど、宮島氏の音の特徴はよく聞きとれる。
阪口先生のDNAを、よりストレートに感じることができるようだ。

Japansonomagazine_2

演奏者プロフィール(文字が読めるよう大きめの拡大表示にしています。実寸でご覧ください)。
これのほかに坂口(阪口)先生の手になる「サックスという楽器」というエッセイも載っていて、阪口先生の若き日の日本サックス界の状況を伝える、これもなかなか貴重な資料。近日中に内容をupしたいと思います。

ところで、阪口先生のお名前って、「阪口」「坂口」両方の表記があるけれど、どっちなんでしょうか。
日本サクソフォーン協会の関係をはじめとする公式文書や、「黄色い教本」の著者名表記は「阪口」だし、私がご本人にサインをいただいた時も(1993年頃)「阪口」と書かれていたので、「阪口」で間違いないと思うんだけど、こうやって古い資料を漁ってみると、軒並み「坂口」なんですよね。途中で変えられたのかしらん。
ご存じの方、ご教示ください。

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コメント

こんにちは。ロベール・レテリー氏を始めとする四重奏団の演奏、早速頂いて楽しんでいます。

レテリー氏は、デファイエとミュールクラスで同期で一等賞を取って、空軍バンドに入った…というところまでは知っていたのですが、まさか四重奏を結成し、さらに録音が存在したとは…。デファイエと同時期の、フランスの一名手の存在を伝える、貴重な記録ですね。

Blaisel氏やGourdet氏の演奏も、気になるところではあります。Gourdet氏は、四重奏ならまだしも、ソロは存在すら初耳で、目からうろこでした。

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