ミヨー、オネゲル、松村禎三
東京都交響楽団 第638回定期演奏会(東京文化会館)
松村禎三/管弦楽のための前奏曲
同 /ピアノ協奏曲第1番(Pf:野平一郎)
ミヨー/ケンタッキアーナ
オネゲル/交響曲第5番「3つのレ」
指揮:下野竜也
都響の1月の定期は毎度、20世紀日本の古典的名作と、それと対置するヨーロッパの傑作、というコンセプト。N響のmusic tomorrowに対抗する?「music yesterday」なんだそうだ。
プロデューサーの別宮貞雄氏と今月のゲスト指揮者との鼎談がこちらにupされている。なかなか興味深い。
今回のテーマは、「音楽における真面目」ということだろうか。松村もオネゲルも、なんというか、常軌を逸して真面目なのですよ。ある意味、ちょっと困ったもんだ、ってくらいに。
間に挟まれたミヨーのノーテンキに明るい響きは、この流れの中では一見異質で、演奏終了後の拍手はかなり当惑を含んでいたけれど、音楽はかくのごとく多様であるべきだ、という考えを妥協なく実行に移す、というところが、やはり真面目。
指揮者の下野さんというのがまた、ホント、真面目な人なんですねえ…。この人とオネゲルって、すごく合ってるかも、と思った。
オネゲルの「3つのレ」という題の由来は、3つの楽章の最後の音がすべてティンパニの「レ」の音の一打で終わるからだそうで、しかもティンパニはそれ以外に一切出番がない(@_@)。
今日のティンパニ奏者は、舞台上手の一番客席寄り、コントラバス群の手前(!)に楽器1個だけ置いて、そこで叩いていた。私の席からは見えなかったが(3階のサイドブロックだったので、ちょうど真下あたり)、見えていたら面白かっただろうなあ。
野平さんのピアノは、相変わらず人間業じゃなかった。
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私もティンパニには、大笑いしました。
最前列にいて最後に「ちょん」って一発とは。
投稿: ベンゼン | 2007.01.21 14:08
>私の席からは見えなかったが...
ティンパニが見えていた位置に居た、私のコメントを求めていますね(なあんちゃって)。
ただ、わたくし、久一さんが普段叩いていない時に何をしていたかを見るのを忘れました。合掌。
そして、帰りにThunderさんからおススメいただいた、セルジュ・ボド指揮チェコ・フィルのオネゲル交響曲全集のCDにつきましては結局クリック発注してしまいました。5番だけで良かったのに、それは5曲全曲に加えて「パシフィック231」なども入って1,500円だったので購入。レコ芸2冊分より安いじゃん。
全然関係ないけど、武満徹さんが主催していたのはMusic Todayでした。
投稿: よねやま | 2007.01.21 20:41
あのティンパニの使い方は、やはり、なんらかの特別な意図があるんでしょうねえ。
そうでなければ、ホント、笑い話ですから。
5番だけでよかったのでしたら、ミュンシュ=ボストン響のCDがつい最近再発されたところでした。演奏は素晴らしいのですが、残念ながらモノラル録音です。
総合的にはやはり、ボドの全集がベストでしょうね。
投稿: Thunder | 2007.01.22 01:58