須川さんのイベール
アンサンブルの練習日。
朝、PCとiPod-miniがトラブルを起こして少々遅刻。iPod-miniのリセットコマンド(選択+menu)の存在を初めて知った。へぇー。まあ、なりは小さいけどコンピュータですからね、これも。
練習では相変わらずグラズノフ。難物。
出版されている五重奏楽譜の定番、リャードフの「8つのロシア民謡」を持参したので、初見で音出ししてみる。なかなか良いかも。
東京交響楽団 第543回定期演奏会
細川俊夫/スカイスケープ(空の風景) 委嘱作品
イベール/コンチェルティーノ・ダ・カメラ(Sax:須川展也)
シベリウス/交響曲第2番
指揮:大友直人
須川さんが「色物」でない正統的なサクソフォンのコンチェルト(特に、イベール)で東京のプロオケの定期に乗るのを聴くのは久しぶりだ。
マイクなし、アンコールなし。須川さんが主体として芸を聴かせるのではなく、オーケストラが自分たちの定期公演という場で、シンフォニーオーケストラのレパートリーとしてイベールを聴かせる、ということ。
客席も、サックス吹きがいっぱい押し寄せている、って雰囲気でもないし(それでも、長野から来ている友人にお逢いしたりとか、いる人は居ます)。
こういう機会がもっと増えて欲しいし、こういう場で演奏されるべきサクソフォンのレパートリーというものがもっと開拓されるべきだと、常々思っている。
演奏も、大きな破綻もなく(須川さん本人は後で「今日はほぼ完璧、」と笑っておられた)、お客さんを惹きつける音楽的感興もきちんとあるものだったと思う。
このイベールという曲はとにかく演奏が(ソロも難しいけれど、それにもましてバックのオーケストラが)難しくて、つい最近まであっちこっち傷だらけの演奏が当り前だった。たとえ曲を知らないと判らないような傷であっても、なんとなくうまくいかなかった雰囲気というのは普通のお客さんにも敏感に伝わってしまうもので、今日のような演奏が当り前に出来るようになった昨今というのは、日本のオーケストラの進歩を実感させるというものだ。
1曲めの細川作品。プログラムを手に取って開いて読むのも憚られるような、超繊細な音世界。いくつか聴いたことのあるこの人の作品と同傾向だった。
メインのシベリウス。なかなか流れのよい、オーケストラの持つ力を率直に解放した演奏で、実は大友さんって音楽が説明臭くてあんまり好きな指揮者じゃなかったのだが、今日はちょっと見直したかも。オーケストラの音色が明るすぎていまいちシベリウスらしくない、というのは贅沢な文句か。
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コメント
初めてコメントさせて頂きます。いつも楽しく拝見しております。
私もこの演奏会に行ったのですが、前に座っていた高校生と思われる2人組の片方が「せっかく須川さんが来たのに何にもないのかー」と言ったところ、もう片方(恐らくサックス吹き)が「いや、ここに須川さんが来て何も喋らなくなったっていう事の意味のほうが大きいと思うよ。こういう演奏会が増えなくちゃクラシックのサックスは永久に須川さんが名人芸的なことを披露し続けるだけじゃん?」と言っていたのを見て、私は感激してしまいました。高校生恐るべし、と。
Thunderさんも似たような感想をお持ちのようで、このようなハッキリとした意見を二度も聞くことが出来てちょっと幸せだったのでコメントしてみました。
投稿 sax吹き | 2007.01.28 12:44
昨日はお疲れさまでした。
イベールがオケの定期のプログラムに取り上げられたことも驚きでしたが、楽屋口で須川さんご自身から直接あのようなお話がが聞けて何だか感激しました。3楽章、思い切りテンポアップして、オケを引っ張られてましたしね。
私の座った場所のせいなのか、細かいパッセージの音が聴こえづらかったのは残念でした。
シベリウスのあの曲は大好きなんですが、曲が持っている独特の透明感・繊細な空気が感じられないのは残念でしたね。
投稿 京青 | 2007.01.28 18:59
>sax吹きさま
コメントありがとうございます。
その高校生氏、おそるべき透徹した客観性の持ち主ですね。脱帽です。
私が考えていることと全く同じです。
>京青さま
2000年の芸劇のお話を出された時は、私は「やばいなあ」、と思ったんですが、さすが須川さんは大人でしたね。(poco私信)
曲や演奏に対する好みは、まあ、人それぞれですから、色々あるとは思います。
投稿 Thunder | 2007.01.28 22:54