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2006年12月

2006.12.31

振るマラソン進行中

振るマラソン進行中

ただ今6番「田園」まで終了、4回めの休憩中。秋山和慶さんの棒はすごかった。
これから7、8番が続き、もう1回休憩の後、第9です。終演予定元日の0時55分。

2006、印象に残った演奏会

大晦日。今年最後のエントリになります。
今年聴いたコンサートの中で、印象に残っているものと言ったら…

やっぱり、デプリースト指揮都響のショスタコーヴィチ「8番」ほか、でしょう。ショスタコーヴィチというと時の「ソ連」体制とのかかわりばかりが話題にされるけれど、そんなものを超えた「音楽」そのものでこれほどの内容が語れるとは…
都響ではほかに、インバル指揮のアルペンシンフォニー大野和士指揮の「火の鳥」ほかデプリースト指揮のブルックナー「2番」あたりが印象深い。
今年は都響以外のオーケストラ、特に海外オケを聴く機会が相対的に少なかったので、オケ物では他の印象が少々薄い。でも初めて聴いた札幌響は素晴らしかった。また聴きたい。グラン・カナリア・フィルのローカルな味わいは良かったけれど、2006年を代表するような素晴らしさだったかというと、少し物足りないような。
来年は大変だぞ。11月にはパリ管、フランス国立リヨン管、ギャルドが一気に来る。フランス音楽好きにとっては悲鳴の月。
金貯めておかなきゃ。

ピアノ、室内楽系は、多士済々。
何年ぶりかでやっと生で聴けたモーリス・ブルグのオーボエ。みなとみらいで聴いた、メシアン「世の終わりのための四重奏曲」。ジェラール・プーレVn、ロマン・ギュイオCl、フィリップ・ミュレールVc、クリスチャン・イヴァルディPfという強烈なメンバーだった。

サクソフォンのコンサートはですね…
待望のハバネラ来日公演も、栃尾さんのバリトンリサイタルも、須川さんのコンチェルト・オン・ステージも、勿論良かったんだけど、いま「今年最も印象に残った」、という観点で思い起こすと、年明けほぼ一発めに聴いたクインテット・シルクが不思議と忘れがたい。
つい先日のサクソフォーン・フェスティバル2日めにも、この時と同じメンバー、同じ曲目のグリーグ「ホルベア」を再び聴くことができた。ある意味「プロ」らしくないほどの、細部への執拗なこだわりを感じさせながら、決して末端肥大に陥らない、冬の森の冷たい空気の中を一散に駆けていくような、「爽やか」といってもいい一心に集中した快さがあった。

長いことサクソフォンのコンサートを聴いてきて、一時期、一部の若い人(私より一世代若い人達)の演奏にどうしても馴染めない時期があった。
あんなにものすごく上手なのに、なんでこんなに「音楽」が感じられない演奏をするんだろう?と不思議だった。
そういうものは聴きたくないので、一時敢えてあまり若い人の演奏を聴かないようにしていたくらいで。
それでも、もっと若い世代の中から、音楽の本質というものを、若さならではの直感でもってきちんと捉えている人達というのが、数は少ないながらも着実に現れてきているのが判って、嬉しいことだ。
サクソフォンって楽器も、捨てたもんじゃない。

さて、振るマラソン、今から行ってきます。

2006.12.30

2006ラスト新着CD

Cd127ヘンリー・パーセルの「妖精の女王」を聴きながら。
今年は英国の作曲家ベンジャミン・ブリテンの没後30年だったので、ユニバーサルから関連のCDが大量に再発売されたけれども、その中にブリテン指揮のマスク(「オペラ」というより、「歌付き芝居」というイメージのもの)「妖精の女王」が含まれていたのだ。
この「妖精の女王」という作品、別に普段からそんなにたくさんバロックオペラを聴くという訳でもないのに、私にとっては妙に愛着のある作品なのです。大学生の頃シェイクスピア研究家だった(そうなんです)血が騒ぐのかしらん。
1970年の録音ながら、決して「時代がかった」演奏ではない。もっと新しい録音かと思ってしまうくらいだ。
ブリテン&イモージェン・ホルスト(「惑星」のホルストの娘さん)による編纂版ということで、曲順が今まで知っていたものとかなり違う。まあ、もともとこの作品の曲順というのはあって無いようなものらしいけれど。

Cd128先日の都響定期の会場で購入した、敬愛するジャン・フルネ翁の新譜(Fontec)。

デュカス/「ペリ」よりファンファーレ
ビゼー/「アルルの女」第2組曲
イベール/寄港地
ラヴェル/ボレロ、「ダフニスとクロエ」第2組曲
 ジャン・フルネ指揮 東京都交響楽団

2000年5月から、2005年1月の都響600回記念定期に至る4回の演奏会のライブ集成。
これ、私、全部実際に会場で聴いてる。どれも、フルネさん87~91歳の「晩年様式」と、都響、ひいては日本のオーケストラの演奏の充実ぶりの見事な記録だと思う。
なかでも600回定期での「ダフニス」。実演でも録音でも数限りなく聴いた曲だけれど、フルネ=都響のこの演奏ほど感動的な演奏は私はかつて聴いたことがない(断言)。「夜明け」の、崇高な感謝の念のごときものに彩られた瑞々しいオーケストラの響きを聴くがよい。
「無言劇」の見事なフルートソロは、都響首席奏者の寺本氏。京都大学出身、音大を経ずに名古屋フィルの首席から都響首席になった(管打楽器コンクールでも優勝している)、我々アマチュアプレイヤーの星のような存在だ(日頃私は、この人のヴィブラートの方法論を大いに参考にしている)。「アルルの女」のメヌエットもそう。
ちなみに「アルル」のサクソフォンは、宗貞啓二氏だった。(都響でサックスを使う曲というと、大抵宗貞先生が乗っている。)いつもながらの「プロフェッショナル」の権化のようなスキのない演奏ぶりが捉えられている。
「ボレロ」のテナーも宗貞氏。ソプラノは大森義基氏だった。「ボレロ」では、フルネさんが生前のラヴェルから直に教わったという、決してテンポを速めず興奮せず、機械のように音量だけが増大するというこの曲の作曲者自身のイメージの演奏スタイルを聴くことができる。

Cd129かなり前に買ったCDなのだが、今年買ったCDの中でも最大の収穫かもしれない…と思っているのに、まだレビューを書いていなかった。ということであわてて書く。

プーランク/バレエ音楽「典型的動物」(完全全曲版・世界初録音)
同/組曲「牝鹿」
 ヤン・ワグナー指揮 オーデンセ交響楽団(Classico)

ライモンダCDという通販専門のクラシック輸入CD屋さんがある。ヤフオクにもよく業者出品しているのだが、大手のショップには最早求めがたい、玄人のコダワリを感じさせる店なので(自分の店で扱っているCDに「正直なところ演奏はイマイチですが」なんてコメント、普通は言えないよ)、私もときどきCDを注文している。
その店主さんの一押しのCDということで買ってみた。聞いたこともない名前の指揮者と、デンマークの地方オーケストラによるプーランク。パソコンで刷ったみたいな安っぽいブックレットに、CD-Rみたいな見てくれ(CD-Rではなくちゃんとプレスだが)。どうなんでしょ、と思って聴いてみると、これが実に素晴らしいのだ。オケも巧いし、「牝鹿」なんかプレートルの旧盤でしか感じたことのないような本当の自発性と愉悦感を聴きとることができる。
「典型的動物」は、普通聴く組曲版の倍以上のボリュームのある、完全全曲版。この初めて聴く組曲版以外の部分というのが、ものすごく面白い。なんでこんなに面白いCDが、ぜんぜん知られていないのだろう?少なくともプーランクが好き、というような人だったら、絶対必聴だと思うのだが。

Simple Songs

Cd130雲井雅人氏のニュー・アルバム、「Simple Songs」(Cafua)。
やっと聴けた。

「雲井ワールド」というものがもしあるとしたら、このアルバムほどそれの何たるかを感じさせるものはない。
今まで雲井氏の出した3枚のソロアルバムは、このCDのための準備だったのかと思ってしまうほどだ。
そのシナリオは、基本的に、ある大きな世界、ひとつの曲という形をとった完結した大きな世界に、ひとりの人間が挑んで、還ってくる、という図式になっている。還ってきた人間は出発した人間と同一だが、その旅の前後では微妙に変化しており、それにつれて「世界」もまた、変化している。
雲井氏の演奏を聴くということは、その音色の美しさや表現の見事さを聞いて楽しんだり驚いたりするというより(それも勿論そうなのだが)、そのような世界と人間の諸相を自分の耳で感じ取る、ということに他ならない。

その旅の途上ではさまざまにドラマティックなことが起こるけれど、それらは単に一過性の事件として起こるのではなく、旅人が旅を続ける上で当然果たさねばならない、絶対者の与える「試練」のように立ち現れる。ほとんど古代の英雄譚のような世界だ。
たとえば(当アルバム収録の)デイヴィッド・マズランカのソナタという作品は、そのような旅と試練のありようを、残酷なほどの透明なまなざしで克明に描ききった作品だと思う。この作品の「大きさ」というのは、そのような質のものだ。(私はこの曲は、マーラーの交響曲第6番に比肩する作品だと思っている。)
デザンクロの「PCF」のようなテストピースであっても、そのような感覚は確かに感じ取れる。
昔話で恐縮だが、私は25年くらい前に、若き日の雲井氏が東京文化会館の推薦オーディションに合格してこのデザンクロを演奏していたのを聴いたことがある。すっかり忘れていたのだが、このCDの演奏を聴いていて突然思い出したのだ。
若い頃とは曲の解釈がぜんぜん違ってきている、と雲井氏自らライナーに書いてはいるが、もしかしたら一番根幹の部分というのはそんなに変わっていないんじゃないか、とも思う。この曲でああいう、突き放したような演奏(誤解を呼びそうな言い方だけど、うまい表現が思いつかない)をする人というのは当時から他にいなかったし、今も共通する印象だからだ。

私は、雲井氏にはいずれ、芸術祭参加でリサイタルを開催して、大賞を獲っていただきたい、と夢想している人間である。
それは決して夢物語ではなくて、私が、雲井氏の音楽の質というものが、地方から東京に出てきてさまざまな葛藤の末に自分の感性と居場所というものを作ってきた、日本の多くの知識人の共感を呼ぶに違いない、と考えているからだ。

2006.12.28

フェスティバル(蛇足)

暮れの風物詩、サクソフォーン・フェスティバルも無事終了したところで、終わりゆく2006年を惜しみつつ、オマケの蔵出し画像をひとつ。

Tirasi811226私が初めて聴いた、第3回(1981年)のフェスティバルのチラシ(クリック拡大。文字が読めるよう、いつもより大きな画像です。実寸でご覧ください)。
会場は千代田区平河町の日本都市センターホール。懐かしいなー。

出演者を見ると、今でもおなじみの人、今は全然聞かなくなってしまった名前、あるいはもうこの世の人ではない方も、いらっしゃる。
この頃はアマチュアの出演団体がけっこう多かったのね…と思われるかもしれないが、そうではなく事態は全く逆で、サクソフォンアンサンブルというものにまともに取り組んでいる吹奏楽部を持つ学校というのが、日本全国探してもこれくらいしか無かったのだ。
「全日本アンサンブルコンテスト」という行事も、始まってまだ3回めくらいの頃。吹奏楽の活動の中で、「アンサンブル」というものは何をどうやってするものなのか、ほとんど誰も何も判っていなかった時代だった。
今となっては想像もつかない感覚だと思う。

ワタシゃ大学2年生でした。何も判らないなりに、アンサンブルが大好きで、大学の備品のクランポンの古ーいバリトンを繰ってアンサンブルコンテストにデュボワの1、4で出場してみたり(音源なんか無かった)、都立高専(当時の日本サクソフォン協会副会長の宮島基栄氏が吹奏楽部を振っていた)の知人から話を聞いて、こんなフェスティバルに足を運んだりしていた訳だ。
果敢なチャレンジだったな、と思う。
あれからちょうど四半世紀が経ったけれど、この頃の果敢さというものは失いたくないと思っている。

…このエントリを書くために調べていて初めて知ったのだが、都市センターホール(麹町中学校の隣だった)って、今はもう無くなっちゃったんですね。
ホールがあった日本都市センターという建物自体が高層ビルに改築されて、コンサートホールの施設は廃止となってしまったようだ。
90年代の中頃まで、友人のオケ、吹奏楽団からオペラ公演まで、プロ、アマ問わずたくさんのコンサートに通った場所だったので、残念ではある。
まあ、当時から古いし汚いし、椅子は狭いし傾斜は急だし、かなり時代がかった建物ではあったが。

フェスティバル覚書き(第2日)

2日め。(1日め編から続く)

声が全然出なくなった(>_<)。レセプションで、ジェロームのペースにつられて喋りまくってしまったせいだと思うぞ(^^;。
朝はゆっくり休んで11時過ぎに会場に入り、午前の音大アンサンブルの部6番めの東邦音大から聴きはじめ、夜9時の終演まで、主要な出し物はほぼ全て聴いた。面白かった。始まる前は途中で聴いてらんなくなるんじゃないかと思ってたけど、全然そんなことはなかった、どころか、「フェスティバルってこんなに面白いもんだったっけ?」というのが、偽らざる感想。

午後からのプログラムを、とりあえず記録のために書き出しておきましょう。

★小ホール 13:30-
組曲「ホルベアの時代より」(グリーグ)
 Quintet CIRC
サクソフォン四重奏曲より1、4(F.シュミット)
 スリズィエ・サクソフォン・クァルテット
Double Jeu(G.ラクール)
 清水容子(S.Sax)、渡辺美輪子(T.Sax)
「くるみ割り人形」より(チャイコフスキー)
 板橋区演奏家協会
第9回ジュニアサクソフォーンコンクール入賞者披露演奏
 第3位 小川卓朗(ゴトコフスキー/ブリヤンス)
 第2位 三浦夢子(ハイデン/ソナタ)

★大ホール 15:00-
第3回JSAアンサンブルコンクール最高位受賞団体披露演奏
 中学生以下の部 フランシーズ・サクソフォン・クヮルテット(パスカル/四重奏曲より1、3、4)
 一般の部 アンサンブル・リヴィエール(ドビュッシー=鶴飼奈民編/弦楽四重奏曲より1)
第9回ジュニアサクソフォーンコンクール最高位入賞者披露演奏
 福間修人(グラズノフ/協奏曲)

サクソフォン四重奏曲(デザンクロ)
 クローバー・サクソフォン・クヮルテット
アルス(C.ロバ)
アンチエンヌ(鈴木純明)
 ジェローム・ララン、原博巳
ブルー・カプリス(V.モロスコ)
 高畑次郎
ヴィオラ・ソナタ(ヒンデミット)
 有村純親(A.Sax)、松浦真沙(Pf)
ラプソディ(ドビュッシー)
 大貫比佐志(A.Sax)、沼田良子(Pf)
スペイン狂詩曲より 夜への前奏曲、マラゲーニャ、祭り(ラヴェル)
 Trio-SHIZUKU

★フェスティバル・コンサート2006
伝説(A.カプレ)
 宗貞啓二(A.Sax)
演奏会の音楽(M.コンスタン)
 西本淳(A.Sax)
Hot(F.ドナトーニ)
 林田祐和(A.Sax)
シャクティ(ディアナ・ロタル)
 平野公崇(Sn.、A.、B.Sax)
バレエ音楽「世界の創造」(ミヨー)
 小串俊寿(A.Sax)
以上 板倉康明指揮 東京シンフォニエッタ

地球はおどる(伊藤康英)
管弦楽のための協奏曲より5.(バルトーク=金井宏光編)
サックス大合奏2006
 ファンファーレ21(伊藤康英)
 歓喜の歌(ベートーヴェン)
 威風堂々(エルガー)
以上 池上政人指揮 フェスティバル・サクソフォン・オーケストラ

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最後、客席と舞台上のフェスティバルオーケストラとの、合同演奏。
巨大なオルガンの内部に居るような、四方を取り巻かれるサラウンド音響は、圧倒的の一言。
客席に見える白いものこそ、ボール紙1枚に切り込みを入れて前列の席の背もたれに挟み、ゼムクリップで楽譜を止めるというアイディア商品、日本サクソフォーン協会スペシャル簡易譜面台だー!(どこが「台」だ;)

後日補筆するかもしれません。

2006.12.27

フェスティバル覚書き(第1日)

第26回サクソフォーン・フェスティバル(2006年12月23・24日)の覚え書きです。

061223_parthenon
会場のパルテノン多摩。(ここはサンリオピューロランドのすぐ近く)

初日にはなめら~かで出場させていただきました。フェスティバルのプログラムに名前が載るのは15年ぶり。
その昔のフェスティバルには結構B会員の出場もあったけれど(日本サクソフォーン協会の会員は、専門家のA会員と学生・アマチュアのB会員に分かれている。ワタシも昔はバカやってましたよ。バリトン4本で出場して「アンサンブル玻璃音-バリトーン-」とかね;)、最近はほとんど無かった。だいたい、歳末のこの時期の平日にパルテノン多摩などという場所で開催していたんだから、そもそも聴きにも行けない。
今回は土日の2日開催ということで、B会員向けにも出場団体募集のオファーがあり、夏頃から水面下でいろいろな動きがあって本日を迎えたという訳。

曲は高橋宏樹さんの小組曲「月森の詩」、八重奏バージョン。
演奏は、まあ、自分たち「らしさ」は出せたんじゃないかな、とは思う。
演奏終了後、すれ違った¥田先生に呼び止められて鋭い講評を頂いたりしたけれど。(ありがとうございます。)
何にせよ、八重奏の易しいオリジナル曲というのはほとんど無いので、これがきっかけでとり上げる人が出てきてくれれば嬉しい。

全部の演奏後は、我々アマチュア出演団体全員と、フェスティバル名物サクソフォンオーケストラとが一緒の舞台に乗って、合同演奏、という企画。
私は、どういう成り行きか、ソプラノの一番後ろのプルトであの冨岡先生(!)の隣席に座ることに。
つか、冨岡氏に限らず大御所のセンセ方、フロントは若い衆に任せて皆さん後ろに引っ込んでいらっしゃるので(^^;
さすがのThunderも、ちょっと緊張。そりゃあ、30年近く前から名前を存じている憧れのプレイヤーと、いきなり舞台上で隣同士、ですからね。
「常動曲」(J.シュトラウス)がなかなか難しくて、あっちこっち誤魔化しながらやっと吹き終わったら、冨岡先生ニヤッと笑ってこちらを振り向いて一言、「難しいねえ、これ」。(^^;すみませ~ん。
間近で聴く冨岡先生の音は、キャトルロゾーの演奏会や録音で何度も聴いたのと同じ。まさに「我が道」を行く、という感じ。あの「我が道」性は、潔いばかりだ。強烈な個性と、自分が「正しい」「美しい」と思うものを、何のてらいもなく周囲に向けて発散している。
ラデツキーでバスドラムを叩くことになった時のハシャギようはまるで子供みたいで、微笑を誘う。若いなあ。たしか今年60になられたはずだが、とても信じられない。

冨岡先生のような強いキャラクターは、パロディにしやすいのです。ワタシもアンサンブルの練習中によくセンセのヴィブラートの真似をして笑いを取ってます(^^;。すいません。
しかし、自分があの境地に達するのは、まだまだ無理だな…

楽器を片づけて楽屋を撤収、客席に座って次の出し物を聴く。
小串さんのHappy Sax Concert再演と、サクスケルツェット(洗足学園教師陣によるラージアンサンブル)。
自分の出番を終えて、一息つきながら心おだやかに聴くには、ぴったりのものだ。
Happy Saxの出演者と曲目は先日聴いた本公演と共通するものだったけれど(横山さんの駄洒落まで同じ。ラテンパーカッションの楽器紹介で「ボンゴという楽器は、北朝鮮から来たんですね。マンギョンボンゴ~」とか;)、中央会館よりここのほうが広くて響きが良くて、美しい響きがする。横山さんはやりにくそうだったが。「クラシックは客がシラフだから緊張する」、はある種名言だなー。
サクスケルツェットにも横山さん、「ボレロ」で飛び入り出演。結果的にはたいへん面白いことになった。

6時にすべて終演、とりあえず宿(すぐ近所の京王プラザ多摩)にチェックインし、レセプション会場へと急ぐ。
パルテノン通りは既にイルミネーションが全開。昼間より人の数が多い。さすがに三多摩地区随一の浮かれようを誇る街だけはある。
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昼間見ると結構みすぼらしいんですけどね(^^;
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少し遅れてレセプション会場に到着。既に開宴していて、いきなり皿もコップも足りない凄い人数と盛り上がりよう。
本番モードで抑え込んでいた風邪もだんだんぶり返してきて、大人しくしていたいんだけど、なかなかそうもいかず、いろいろな方に話しかけたり話しかけられたり名刺交換したり。

明日の本番を控えて、ホール内にいた時からずっとうろうろしていたジェローム・ラランに、以前メールを貰った件で話しかけたら、すぐに判ってくれて大喜びの様子だった。「thunder-sax」で一発で通じました(^^)。周り中の人を巻き込んですごいテンションで喋りまくるもので、面白いといえば面白いんだけど、まあ疲れることで…
自分の新しいCDをプレゼントしてくれるとのことだったけれど、結局貰い損ねてしまった。ちょっと残念。

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左から、通訳に大活躍のわれらが大栗先生、ジェローム、大城さん。
おーくり先生、やつれてませんか…?(^^;

2日め編へと続く…

デプさんの第九

未だにまともな声が出ません(>_<)。そればかりか咳がひどくて、昼間はそれほどでもないのに、夜中に咳き込んで目を覚ましてそのまま止まらなくなるという喘息患者状態になってる。明日ひとつ呑み会をキャンセルしてしまった。残念だけど仕方がない。
サクソフォーン・フェスティバルの記録はもうしばらくお待ちください。

Tirasi061226そんな状態の中、第九を聴いてきた。ジェイムズ・デプリースト指揮の都響(サントリーホール)。
1970年代以前のスタイルの演奏を思い出させるような、オーソドックスかつ分厚いサウンドによる雄渾な演奏が素晴らしい。いま流行りの、やたら速かったり軽かったりするベートーヴェンとは全然違うけれど、そもそもちょっと前までベートーヴェンというのはこういうスタイルで演奏されるのが当り前だった。ちょっと前まで当り前だったのなら、今も当り前であって何故いけないのだ、という自信の程に圧倒される。
合唱もさすがプロ(二期会)、80人程の人数ながら、この重厚なスタイルに全く不足なし。

今年は久しぶりに、聴いたコンサートの回数が90回を超えた。
充実した1年を締めくくるにふさわしい演奏に満足して会場を出たものの、外の季節外れの土砂降りの雨に翻弄されてやっとの思いで家に帰り着く頃には、すっかり現実に戻されていましたとさ…(悲)

2006.12.24

全日程終了

熱はひいたけど一夜明けたら声が全然出なくなった。咳もひどいっす。今日お会いした方は声が違うんで驚かれたのではないかと。

舞台上のサクソフォンオーケストラと客席との合同演奏になる「歓喜の歌」の壮大なサラウンド音響の中、今年のサクソフォンフェスティバルもすべて終了。いま帰りの車中です(携帯は緊急充電)。詳しい話は後日ということにしてとりあえず今日は帰って寝ます。
準備と運営に当たられた皆様、本当にお疲れさまでした。大変エキサイティングかつ様々な意味で興味深い催しとなったと思います。

2006.12.23

フェスティバル1日め終了

ご心配をおかけしましたがなんとか復活、演奏もとりあえず無事に終え、大盛り上がりのレセプションも打ち上がって宿に入ってます。
しかしレセプション異様なハイテンションだったなあ。皆さん明日もあるんですよね。いにしえのセルマーキャンプの最終夜を思い出した。こーゆー調子で午前2時頃まで騒ぎまくってたっけ。
携帯のバッテリが無くなりそうなので、今日はこんなところで。

【告知】サクソフォーン・フェスティバル2006

(演奏会当日までトップ掲載いたします)

Tirasi061223きたる12月23・24日に開催される、第26回サクソフォーン・フェスティバル日本サクソフォーン協会主催)の、23日のアマチュアパフォーマンス部門に出場することになりました。
曲は私たちの委嘱編曲作品、高橋宏樹さんの「月森の詩」八重奏バージョン。新しいレパートリーを広く世に紹介するという意味でも意義があると考えた次第。
会場はパルテノン多摩。歳末のお忙しい時期とは思いますが、土日の2日間、日本のクラシカル・サクソフォン界の現在を一望できる催しと思いますので、皆様是非ご来場くださいませ。

2006.12.22

ダウン

ダウン

明日までに治るんだろうか

2006.12.21

やばい

のどが痛い。
寒気がする。
早く寝よう。

2006.12.20

Tirasi061220東京都交響楽団 第637回定期演奏会(サントリーホール)

シュニトケ/ハイドン風モーツァルト(Moz-Art à la Haydn)
ショスタコーヴィチ/交響曲第8番
 指揮:ジェイムズ・デプリースト

なんだかとてつもなくすごいものを聴いたような記憶があるのだが、あれは現実のことだったんだろうか。そもそも、あのとき聴いた「音楽」の実体とはどこにあるのか。たとえ録音(が残っていたとして)を聴いたところで、あの瞬間に存在した(かもしれない)「音楽」はもう戻ってこないのだとしたら、それが夢まぼろしではないという明証はどこにあるのか。
都響のサイト中に、シュニトケ作品でのソリスト2名(矢部達哉、双紙正哉)によるこの曲の「解題」が載っているけれども、ひじょうに興味深い内容ではありながら所詮は「音楽をことばで語る」ということの虚しさを感じざるを得ない、という結論に落ち着くしかないのだった。

そういう種類の音楽であり、演奏だった。
今日はあまりつまらないことは書きたくない。

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 16

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1957-1958

BALET, Guy
BICHON, Serge
DELABRE, Maurice
DENIZART, Francis
DUBRULLE, Simon
GALLET, François
JULES, Jacques
JULLION, Roger
LAMOUREUX, Jean
LEYNAERT, Michel
SOUFFLET, Denis
VANÇON, Pierre
VANOVERBERGHE, René

試験曲:Hommage à Sax (René Bernier)

2006.12.19

パーカーを聴きましょう

相変わらず「さかやん」ネタを引っ張ってます。実際毎日聴いてるんだから、仕方がない。

Cd126阪口先生の演奏を聴いていて、何かこれと似たようなものを聴いたことがあったなあ、と思っていたのだが、思い出した。これです。チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス(Verve原盤)。
0時近くに仕事から帰ってきて、ふと思い立って夜中から聴き始めたんだけど(10年ぶりくらいに鳴らしたかも)、いや~、疲れも吹っ飛ぶという感じ。

パーカーといえば泣く子も黙るビバップ・ジャズの巨人で、阪口先生とはもちろん表面的な音色やスタイルは違うんだけど、内包する音楽の質はずいぶん近いところにあるような気がする。
ウィズ・ストリングス(オーボエ、ホルンを加えた弦楽アンサンブル+リズム隊の伴奏)というフォーマットも、クラシック畑の人間にとってはむしろ見慣れた風景で、率直に楽しめるというものだ。
逆に、コテコテのJazzマニアの方々にはこのアルバム、あんまり評判がよろしくないようですが。
それでも、聴く耳を持つ人々の間では、ちゃんとそれにふさわしい支持を受けてきたアルバムでもある(かのナベサダ氏は、この演奏から大きな影響を受けたと語っているそうだ)。

私が最初に習った師匠のご主人はJazzの人だったので(ゲイスターズやシャープス&フラッツといった名だたるビッグバンドのリードアルトを務めた名手)、パーカーは良いよ、という話は、ミュールは素晴らしいから是非聴きなさい、という話とほとんど同じ頃から普通に聞いていた。サックスの「良い音」、というものはクラシックとかジャズというジャンルに関係なくあるのだ、という考え方は、20年以上前の自分にとってはかなり新鮮なものだったし、そのような開かれた考え方の下で自分の勉強を始めることができた幸運に感謝している。
1986年の夏、はじめて参加したセルマーのサクソフォンキャンプでは、大阪の赤松先生に習ったけれど、そういえば赤松先生も「理想の音色は阪やんとパーカー、」と仰っていたっけ。

古い録音だが(1949-52年)、とても聴きやすい音質で、全く普通に楽しめる。
パーカーをご存じない方は、是非聴いてみてください。損はしないと思います。

2006.12.17

終わっちゃった。

アンサンブルコンテスト神奈川県大会本番。
今回は1点差(100点満点)の銀賞、上に進むことはできませんでした。
決して悪い演奏ではなかったと思っているけれど、結果は結果。

しかしサクソフォンの団体4つのうち1つしか通過できなかったというのは(逆にクラの3団体は全部通過)、舞台袖で何団体か聴いた印象から言うと、実に厳しいものがある。銅賞の団体はバルトークの弦楽のためのディヴェルティメントのサクソフォン八重奏版(そんなものがあるらしい)などというものをやっていたけれど、これなんか実に面白い曲で演奏だったぞ。
仲良しの(といっても毎年このアンコン会場で会うだけだが)F高OB会のフルートねーちゃん達も、銀賞。こんなに上手なフルートアンサンブルなんて、ちょっとないと思っているのに。

各所の楽団での演奏活動では、もはや吹連の吹奏楽コンクールとは一切関係は無くなった中(ここ数年は課題曲すら全く聴いたことがない)、アンサンブルコンテストに出る、という目標をほぼフロートでの活動に集約するようになって、はや10年近く。
今の行き方も、そろそろ…。考えること多し。

Park

ホールの目の前は、座間谷戸山公園という自然公園の入口。空が広くて、気持ちのいいロケーションだ。
この写真だと分かりづらいけど、何人か写っている人影からすると相当大きな広場なのだが、これでも敷地のほんの一部分。この奥に広大な里山が広がっている。

2006.12.16

県大会前夜

アンサンブルの練習2つハシゴ。どちらも本番間近。

昼、なめら~かの方は来週23日、サクソフォーン・フェスティバル本番。出番は昼の2時過ぎらしい。
前回練習日のレッスンの内容を思い出しつつ、通し練習を何回か。
合同演奏の楽譜も何曲か貰ったので、そちらもひととおり合わせる。常動曲(J.シュトラウス)が意外と難物。大丈夫かいな。
はからずも年内最終練習であった。

夜は車に乗っけて貰って大渋滞のなか登戸へ移動、フロートのこちらも最終練習。ドビュッシーの弦カルを1時間半。
この曲は今まであんまり経験したことのない難しさがあるように思う。力業が通用しない曲だ。
終わり近くに、『海』の3楽章にそっくりの部分がある。ひとの演奏をなんとなく聴いている分にはあまりそんなふうには思わないんだけど、自分で演奏してみると明らかに判る。面白い。

会場が座間、出番が朝の3番めということで、当日の合わせは諦め、現地集合いきなり本番。
明日も長い1日になりそうだ。

デプさんのメサイア

すっかり遅い時刻。PCの調子がおかしくてネットに繋がらなくて(まったく、インターネットが使えないパソコンなんて、ただの場所塞ぎな箱だ)、いろいろやっていたら1時間半も経ってしまった。明日早いのに(>_<)

Tirasi061215東京都交響楽団 第636回定期演奏会(東京文化会館)
ヘンデル/メサイア
 Sp:天羽明惠、At:山下牧子、Tn:望月哲也、Br:三原剛
 晋友会合唱団
 指揮:ジェイムズ・デプリースト

開演の7時を5分近く過ぎて駆け込み、チューニングも終わって指揮者とソリストを舞台に迎えるばかりのところでぎりぎり着席。でも、始まってしまえば関係ない。「メサイア」、よございました。力強さと尊厳にみちて、それでいてヒューマンで暖かくて。デプリーストさんにふさわしい「音楽」だ。メサイアって好きな人は本当にハマるようだけれど、その気持ち判る、と思った。
演奏も見事でした。最後近くのピッコロトランペットのソロなど、まさにプロの業!で、ゾクゾクしながら聴いた。合唱もブラヴォー。
有名なハレルヤ・コーラスのところで、何人かのお客さんが起立していたのが面白かった。私は知らなかったけれど(曲目解説にも書いてなかったけど)、そういう習慣があるらしい。

2006.12.15

Happy Sax 2006

Tirasi061214Toshihisa Ogushi HAPPY SAX CONCERT 2006(銀座ブロッサム・中央会館)

大きな古時計(西上和子編)
バリアブル・スター~キラキラ星による変奏曲(星出尚志)
Calling of the stars(田中賢)委嘱作品・初演
Affective Emotion(樽屋雅徳)※
La Chansonnette(真島俊夫)
翼をください(村井邦彦/西上和子編)
瞳がほほえむから(上田知華/星出尚志編)
The Course of Life(星出尚志)
サンバ・フィエスタ(鈴木英史編)
 小串俊寿(Sax)、白石光隆(Pf)、横山達治(ラテンPerc)
 ゲスト:石渡悠史(Sax)※

小串さんのHappy Saxのチラシを見ると、年も暮れだなあと感じる。
6時半の開演には間に合わず、残念ながら後半しか聴けなかったけれど、毎度ながらじつにハッピーで満ち足りた気分にさせられるコンサートでした。

ここのところ毎日阪口先生の録音を聴いているのでなおのことそう感じるのだが、小串さんの音には阪口先生のDNAを確かに感じる。勿論阪口先生よりもっと現代的に洗練されているし、パリ仕込みの粒立ちの揃った切れ味鋭さ、というのはあるけれど、ゆっくりしたメロディでヴィブラート豊かに「ほわっ」と音程が跳躍する箇所の絶妙な味わいなど、おおっ、阪口先生と同じだ、と思ってしまうのだった。
そのことは、阪口先生の高弟である石渡先生も、また。本プロは聴けなかったけれど、最後のアンコールで小串さんとミーシャ「Everything」のデュエットを聴くことができた。石渡先生の演奏なんていったい何年ぶりに聴いただろうか。そしてまた、この先何度聴く機会があるのか。たいへん貴重な機会に、感謝。しかも来年70(数え年)の石渡先生、(失礼ながら)明らかに昔より上手くなったんじゃないの、と思うようなもんだったし。
後から聞いた話では本プロの後のアンコールでフォーレのファンタジー(!)を演奏されたそうだ。デファイエ編曲になる、フルート原曲の難曲。聴きたかった!

2006.12.13

阪口先生の録音

Arata_sakaguchi阪口新(さかぐち・あらた、1910.1.2-1997.11.3)。
元東京藝術大学名誉教授、日本におけるクラシカル・サクソフォンの開祖として、イベール「コンチェルティーノ・ダ・カメラ」をはじめとする数多くの作品を日本初演し、幾多の門下生を育て、今日の日本サクソフォン界の隆盛の礎を作った人物として、あまりにも名高い。
私自身、阪口先生の演奏を何度も聴き、80-90年代のセルマーのキャンプで最晩年のレッスンぶりを覗き見たり、宴席でお話しさせていただいたりという貴重で名誉ある機会を得たことを、誇りに思っている。お聞きしたいことはまだまだたくさんあったのだが。
阪口先生のことを直接はご存じなくとも、日本でクラシック音楽をサクソフォンで吹く人間は全員先生の弟子のようなものだし、またその著書である「サクソフォーン教則本」(全音楽譜出版社)に、キャリアの最初期にお世話になったサックス吹きも数多いに違いない。吹き方の良い例、悪い例をご本人自らやってみせた写真が載っていて、私も中学生の頃に初めて見た時には「誰だこの○ゲ頭のオッサンは?」と思ったものだった。(^^;

さて本題。昨日、木下さんから私の家に届いた資料の中に、その阪口先生が1964年に吹き込んだ「世界のメロディ~アルト・サックス・ムード」と題するLPレコードがあったのである。(クリック拡大)

Arata_sakaguchi_lp
日本コロムビア ALS231 (C)1964
アルト・サックス阪口新、編曲岩河三郎、高珠恵ステレオ・ストリングス

これは、凄すぎる。ちょっと衝撃的だった。今では顧みられなくなってしまった「ホームミュージック」というジャンルのレコードだけれども(私が子供の頃には、この手のインスト物の軽い曲目のレコードというのは、結構どこの家にもあったような気がする)、現代という時代がどこかに忘れてきたような根源的な「音楽そのもの」が、そこから聞こえてくるかのようだ。
マルセル・ミュールが活躍していたような「古き良き時代」ははるか昔のことだと思っていたけれど、1964年という、私自身ももう生まれていたような頃にだって、「そういう音楽」は、あるところには当り前にあったのですね。

私一人で音源を抱えているのはあまりに勿体ない。つべこべ言わずに聴いてみてくれ、ということで、iTunes4を使って3曲ばかりMP3にしてみました。聴ける環境のある方はひとつ聴いてみてください。
詳しい説明は省くけれど、著作権的にはおそらく問題ないと思われます。また、この先この音源が商業的に再発売される可能性もほぼ皆無と思われるので…

ラ・パロマ
ローレライ
追憶(スペイン民謡)

阪口先生の演奏が聴ける録音ということでは、7年前に書いたものですが、本家サイトの方にもこんな文章を書いています。併せてお読みいただければ幸いです。

2006.12.11

予告

夜はフロートの練習。
しかしフロートの練習というとどうしていつも帰りがけに予想外トラブルが発生するんだろうか。ふう。
はや県大会本番1週間前を切った。合わせはあと1回。

帰宅したら、おなじみレコードコレクターの木下さんから資料がたくさん届いていた(ありがとうございます)。
この資料というのが、ちょっと面白すぎ…。世のサクソフォン愛好家・演奏家・マニアの方々に是非ご紹介したいものばかり。
近日中に詳細をupします。お楽しみに。

2006.12.09

都内縦断、葛飾へ

練習指導の終了後は、相変わらずの雨の中、田園都市線-半蔵門線を北上、知人のサクソフォンアンサンブルを聴きに、青砥へ向かう。

ビジネスクラスサキソフォンアンサンブル コンサート2006(かつしかシンフォニーヒルズ・アイリスホール)

モーツァルト/「フィガロの結婚」序曲
サルトーリ/Time To Say Goodbye
アルベニス/セビーリャ
ピエルネ/民謡風ロンドの主題による序奏と変奏
チャイコフスキー/「くるみ割り人形」ハイライト

8人という数のメンバーで自主演奏会を続けているアンサンブルということで、私たちと共通性が多くあり、なにかと気になる存在ではある。
休憩後の、演奏時間30分を超える「くるみ割り人形」のハイライト(通常の組曲版の曲目に、第1幕の情景と終幕のワルツとアポテオーズも加えたバージョン)は圧巻でした。うわー、すげぇー、よぉやるよ、と感心。たったの8人で持たすのは体力的にはホントに大変そうだったけれど、ちゃんとチャイコフスキーのバレエらしい分厚くゴージャスな響きが出ていたから、すごいと思った。
四重奏編成による「小序曲」「行進曲」や、ソプラノ4本の「葦笛の踊り」、テナー、バリトンのみ4本の「トレパーク」など、編曲上の楽しい仕掛けも多し。
アンコールも素晴らしい演奏だった。課題があるとしたら第1部のほうかな。ともあれ、お疲れさまでした。

リード博士のスコア

冷たい雨の一日。
今日は、APIの青山社長より依頼を受けて、ヤングかわさきジョイフルバンド(だったかな)という中高生対象の一発バンドのSaxパート練習指導をしていました。
曲はアルメニアンダンスパート1とアルヴァマー序曲。2回目の練習とのことだったが、ことウチのパートに関しては皆意外としっかりさらってあって、なかなか突っ込み甲斐のある練習が出来たんじゃないかと思う。
午前午後一杯に使ってこの2曲という配分だったが、それでも最初丁寧にやりすぎて時間が足りなくなり、アルヴァマーは駆け足でした。いかんいかん。

人を教える仕事をするたびに思うけれど、自分が言ったことが正しく相手に伝わっているか、相手にとって何かの役に立っているのか、検証することはとても難しい。実際のところどうなんだろう、と考え始めると、頭の中に?マークがたくさん浮かんでくる。
レッスンを生業としているプロの方々ってすごいなあ、と率直に思う。

高校2年生のメンバーで、一昨年(暦の上では昨年)のアンコン東関東大会で同じホテルに前泊した、フロートのT先生の教え子の女の子がいて(当時中学3年生。こちらに日記が残っている)、びっくり。さすがにとても上手だった。そういえばあの時は夜の11時まで練習したっけねえ。
しかし、ここ川崎の吹奏楽業界でのフロートの、というかT先生の知名度はすごいもんです。さすが、普門館で金賞獲ったりすると違うよなあ。

Armenian_dances

API所蔵の、アルフレッド・リード博士が生前自ら使っていたという、アルメニアンダンスパート1のスコア。
練習番号毎に、指揮している時に見易いよう、番号がすべて自筆で大きく(見慣れた筆跡で)朱書してある。…几帳面な人だったなあ。
見ていると、いろいろなことが思い出されて、胸がいっぱいになってくる感じ。…

2006.12.07

ファブリス・モレティを聴く

一昨日からココログが53時間に及ぶ長時間メンテナンスを続けていて、新規投稿が出来なかったため、この2日間は早寝をして健康的に過ごしました(^^;
しかし、結局メンテナンスの目的だったバージョンアップは出来なかった、とのことで…なんとまあ(絶句)


Tirasi061206ファブリス・モレティ サクソフォンリサイタル

J.リュエフ/ソナタ
P.サンカン/ラメントとロンド
C.パスカル/ソナチネ
J.S.バッハ(ミュール編)/フルートソナタ BWV1035
R.プラネル/プレリュードとサルタレロ
A.シャイユー/アンダンテとアレグロ
林光/「もどってきた日付」より 壁のうた、花のうた、この虫だけは(ピアノソロ)
D.ミヨー/スカラムーシュ

Fabrice Moretti(A.Sax)、服部真理子(Pf)

昨日聴いたコンサート。
大きな話題にはならないけれど、ここのところ毎年のように来日してくれる、モレティ氏のリサイタル。
ビュッフェ・クランポンの創立30周年記念演奏会で、はじめてモレティ氏の音を聴いてから、早いものでもうすぐ10年が経つ。紀尾井ホールの2階席で、何の予備知識もなく聴いたモレティ氏の音は衝撃的だったなあ。楽器が鳴っているんじゃなくて、彩られた大気の振動が直接昇ってくるようなあの感じ。

落ち着いた、しかし決して暗くない、温度は低いが冷たくはない不思議に魅力的な音色と大きめのヴィブラートは、最近のフランスのサクソフォン奏者からは聴くことのできない、デファイエの時代(私自身にとっても、最も実感ある時代)からの直接のリンクを感じる。
全体的にはデファイエよりももっと軽やかでスマートで、そこは現代風なんだろうけれども、金属の光沢を思わせるような(肉厚の薄い鐘をかーんと叩いたときのような)冴え渡ったf(フォルテ)は、私はこの人以外にはデファイエでしか聞いたことがない。

曲はまさに、モレティ氏の「十八番」ばかり。圧倒的な技巧の冴え、余裕綽々、って感じなのに、音楽は全然軽くないところが素晴らしい。
服部真理子さんのピアノも、また然り。この方が巧いのは今に始まったことではないけれど、今日はまた一段と集中力にみちた演奏だった。林光の作品、こんなに美しい曲だったんだ。フランス物の間に挟まれて聴いても何の違和感もない。

会場は上野公園に建つ重要文化財建造物、旧東京音楽学校奏楽堂

Sougakudou
休憩時間に撮影

「滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌い、三浦環が日本人による初のオペラ公演でデビューを飾った由緒ある舞台」とのこと。
いま風の音響設計や防音はほとんど無い部屋なんだけど、それでも不思議なほど音楽に集中できる、自然で聴きやすい音がする。現代のいろいろなコンサートホールを巡ったあとに、時々ふと戻ってきたくなるような会場だ。

アンコールは、ランティエのシシリエンヌ、シューベルトのセレナード。

2006.12.03

どうでもいいお話(Sax吹き限定)

アンサンブル練習日。
曲自体が、指周りに追いかけられるというようなものではないので、音楽的な面に深く突っ込んだ内容となったことが良かった。

練習開始前、「ビヨドー(Billaudot)の楽譜の表紙の変遷」という、Sax吹き限定お約束なネタでひとしきり盛り上がる。

Billaudot1

私自身も含む、ここをご覧の多くの方々には、これが定番でしょう。(茶色い紙バージョンもあり)

Billaudot2

次はこれ。

Billaudot3

最新版。(他にもマイナーチェンジ版があるようだ)
昨年参加した阿蘇のセミナーで、ラクールの50のエチュード(BillaudotのSax楽譜のトップセラー)がテキストに指定されていたんだけど、持参した参加者の世代に応じて(^^;この3種類の表紙が勢揃いしていた、という楽しい記憶が蘇る。

ところで、ちょっと待てよ、この最後の写真のコントラバスサックス、ベルの刻印をよーく見ると、ビュッフェクランポンではありませんか。

BC_contrabass
拡大写真

昔はそんなものも作っていたらしい。
デザインが、Alphonse Leducのサクソフォン作品カタログ(全曲譜例入りの、400ページ近い分厚いカタログが存在する)の表紙に載ってるやつと同じですね。

Leduc_catalogue

この絵を見て、誰かさんが本当に(赤ん坊使って)やりそうだ、と思ってしまったのは、私だけでしょーか(^^;

以上、本日は画像たくさん使って手間かけてる割には、実に内容のないエントリでした(^^;
タイトルそのまんま。お粗末。

2006.12.02

田部京子さんのリサイタル

休日。恒例、青梅へ父の見舞い。
夜はコンサート会場に座る。

Tirasi061202田部京子ピアノリサイタル-北欧の抒情(浜離宮朝日ホール)

シベリウス/樹の組曲op.75より ピヒヤラの花咲くとき、白樺、樅の木
同/花の組曲op.85より ひなぎく、カーネーション、釣鐘草
同/5つのロマンティックな小品op.101より 叙情的情景、ユモレスク、ロマンティックな情景
グリーク/ホルベアの時代から(ホルベルク組曲)
同/「ペール・ギュント」第1組曲
同/抒情小曲集より(9曲)

田部さんはデビュー当時から聴いていることになるけれど(都響の定期でベートーヴェンの1番だか2番だか、初期のコンチェルトを聴いたのは、私が都響の会員になった最初の年だったから、もう15年も前のことだ)、意外にもソロリサイタルをちゃんと聴くのは初めて。美しい方です。写真よりずっと美人。音色も美しい。思想だの精神性だのというものはあまり関係なく(ところで、「精神性」って何でしょう?)、とにかくひたすら綺麗な音。耽美的、って言うのか。
今回のプロのような、ひんやりとした抒情の世界が実によく似合う。とくに、滅多に聴く機会のないシベリウスの小品。私自身シベリウスは、交響曲のような大曲よりも、余興で書いたようななんてことのない劇音楽のナンバー等の方がずーっと好きなので。
フォーレとか弾いてくれないかな。似合うと思う。(そういえば以前、フランスのピアニストがグリーグのコンチェルトを弾くのを聴いたけれど、まるでフォーレのように聞こえたのだった。)

後半のグリークは、最近出したCDの宣伝も兼ねてか、CDそのままの選曲。「ホルベルク」は原曲がピアノ曲だった、というのは知識としては知っていたけど、実際に聴いたのは初めて。へぇー。(…どうしても弦楽合奏版を思い浮かべながら聴いてしまうので、ちょっと物足りないかも)

しかし浜離宮朝日ホールのピアノの音は実にイイです。都内のメジャーなリサイタルホールの中で、最もピアノソロ向きの響きのように思える。

【連載】マルセル・ミュールの生徒たち 15

この連載の趣旨、見方については連載第1回のエントリをご参照ください。

1956-1957

BALET, Guy
DENIZART, Francis
DUBRULLE, Simon
FIGUIER, Romuald
JULES, Jacques
JULLION, Roger
LAMOUREUX, Jean
LARCHEVÊQUE, Jacques
LEPÈVE, Michel
OLLIVIER, Jean
REYMOND, Gilbert
SOUFFLET, René

試験曲:Prélude et saltarelle (Robert Planel)

最近のこの連載では、一等賞で卒業された方についてはネット上で軽く検索をかけてみているのですが、ポピュラーな名前の方についてはなかなか情報を得るのが難しいです。英語以外のサイトが引っかかることも多いし(お手上げ)。
Romuald Figuier(1941-)という方は、60年代から70年代にかけてポピュラーシンガーとして活躍したらしい、という記事を見つけました。ミュールの門下にはいろいろな人がいるんですね(@_@)
Michel Lepèveは、のちにフランス国家警察音楽隊で活躍された様子。Jacques Deslogesのカルテットのバリトン奏者として名前がありました。

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