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2006.11.12

新譜いろいろ

最近購入のCDたち。(昨日も帰り際に新宿タワーに寄ってしまった;)

Cd121シェーンベルク/浄められた夜、ペレアスとメリザンド、室内交響曲第1番、ブラームス(シェーンベルク編)/ピアノ四重奏曲第1番(EMI)

EMIのGeminiという2枚組廉価盤シリーズで今般発売された、シェーンベルク作品集。タワレコで1390円でした。
バレンボイム指揮(イギリス室内管)の「浄められた夜」が復活したことが嬉しい。シェーンベルクがまだコテコテにロマン派な音楽を書いていた頃の、美しき傑作。バレンボイム盤はLP時代の愛聴盤で、私の「浄夜」刷り込みでもある。
実はこの演奏、バレンボイムの指揮者としてのデビュー盤だった。バレンボイムの若さとやる気がギラギラと満ちた演奏で、バレンボイムという人はこの後こういう演奏は二度としなかったんじゃないかと思うくらい。
バルビローリ指揮の「ペレアスとメリザンド」も、ラトル指揮の「室内交響曲第1番」も、たいへんに思い切りのよい痛快な演奏で、「シェーベルク=退屈」、というイメージ(がもしあるとしたら)を吹っ飛ばすに充分なものだと思う。

Cd122日本作曲家選輯~山田耕筰/長唄交響曲「鶴亀」、明治頌歌、マグダラのマリア(Naxos)

これは「傑作」だ。Naxosのこの日本作曲家シリーズ収録の作品は、様々な楽しい発見があるけれども、この「鶴亀」は、そんな中でも屈指に興味深いものかもしれない。

長唄「鶴亀」を題材にしたシンフォニーということだが、それを西洋風のオーケストラに編曲したという訳ではなく、長唄部分はそのままに、上から二管編成のオーケストラによるオブリガートをくっつけたという代物。
演ずるは、長唄陣は人間国宝・東音宮田哲男ほか邦楽界の大御所たち、後ろは湯浅卓雄指揮の東京都交響楽団(!)。なんでもスコアにはオーケストラ部分しか書いていないそうで、指揮者はまず長唄「鶴亀」をそっくり覚えた上で、自分たちの流儀でいつもどおりに演じている長唄陣に付けていかなければならないのだと。そりゃ大変だ。
実際聴いてどうかというと、NHK大河ドラマのテーマ風の重厚なオーケストラの出だしと、唐突に出てくる歌舞伎調の謡とお囃子とのからみ合いに、最初呆気にとられ、次いで大笑い、やがてだんだん引き込まれてきて、最後は大感動に至る。すごい。聴く前は一種のキワモノかと思ってたけど、いざ聴いてみれば、そのあまりのマジさ加減には尊敬の念を覚えざるを得ない。
西洋の文物をわがものとするために、我々の先達がどんなとんでもない実験をしてきたか、心ある方は聴かれるとよい。
他の2曲は、普通の西洋クラシック音楽のスタイル(後期ロマン派風)による作品。1910-20年代という作曲年代を考えたら、驚異的によく出来ている。

しかし、こういうものがワールドワイドに発売される、というのはすごいことだけれど…「日本のクラシック音楽」というものに対する、ある種の誤解を、海外に定着させることになるかもしれぬ、ともちょっと思う。

…これだけで、書くのに結構時間がかかってしまった。
まだまだあるんですが、続きは気が向いたら後日。

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コメント

うおおっ、奇しくも、わたくし、昨日、ナクソスのサイトでこのツルカメCDを発見し、実に気になっていたのですが、さすがThunderさんは既に買って聴いていらっしゃるとは! うーむ、これはクリック発注しなくっちゃだなぁ。えーと、聴く私も長唄を覚えなくっちゃいけないの?

明治期の日本には演劇改良運動なるものがありまして、日本古来の演劇である歌舞伎を西洋風に作り替えようという動きでした。この運動そのものは結局失敗に終わるのですが、その過程での様々な試みの中から芽生えたもの達が、日本の現代演劇へと発展していく訳です。
音楽にも同じようなものがあったのですね、と。

長唄ですが、我々は所詮日本人ですから、まあ、単に聞くぶんには特に覚えなくとも楽しめるとは思います。

わたくしもThunderさんの書き込み直後に結局この「鶴亀CD」を買ってしまいまして、ノヴェンバー・ステップス以前にこういう和洋をぶつけた曲があったとは、とビックリしていました。
おとといくらいにレコード芸術最新号(2007年1月号)が届きまして、その月間ベストセラー12月度(11〜12月)によると、この「鶴亀CD」は全国4店舗でトップ10入りを果たしています。いずれも3〜5位と健闘。これからは山田耕筰の時代なのか?!

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