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2006.11.01

平野公崇氏の新譜

Cd118平野公崇/シンフォニア(Cryston)

C.Ph.E.バッハ/シンフォニア ニ長調Wq.74、フルート協奏曲ニ短調、スペインのフォリアによる12の変奏曲Wq.118-9、無伴奏フルートソナタ イ短調Wq.132
 平野公崇(S.Sax)、大塚直哉(Cemb)、松野弘明(Vn、コンサートマスター)ほか弦楽アンサンブル

オクタヴィアから先週発売されたばかりの、平野さんの新しいCDを聴く。
見てのとおり、曲目をタイプしていても、到底サックスのCDとは思えない。

普通ソプラノサックスでバロックを吹こうと考えるとき、オーボエの音色をイメージして、音のアタックというか立ち上がりを強めにして、音色は禁欲的に、なんて考えませんか。私が昔ヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」をソプラノで吹いた時は、そうした。誰に教わったという訳ではないので、違うという人もいるかもしれないが。
ここでの平野さんは全然そうじゃない。自分が吹いているのがサックスであることを隠そうとしない。にもかかわらず(いや、まさにそれ故に?)、聞こえてくる音は、例えば本間正史さんのようなバロックオーボエの名手の演奏と驚くほどの共通点を感じる、エモーショナルなものだ。

平野さんのすごいところは、「僕はこういうことが出来ます」、ということを演奏で一切言っていないところだ。
そんなことを言う前に、自分自身が即、音楽になってしまっている。
完璧な自発性。ある種の天才の業としか言いようがない。こういう種類の天才というのはあんまりいないので、なかなかそういう風には思われないだろうけれど。

クラシックの香り豊かな、とても聴きやすいアルバムだけれど、深く分け入ってゆくと、深淵のように底知れない奥行きが姿を現わす。そんなCD。

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