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2006.11.24

「東ドイツ」の「アルル」

シュターツカペレ・ドレスデンが来日中。
旧東ドイツの、私のとても好きなオーケストラで、一度生で聴いてみたいのだが、今回はありえない値段設定(S席29000円!)と興味のない指揮者ゆえ、見送り。

スウィトナーがこのオーケストラを振ったモーツァルトの交響曲(Deutsche Schallplatten原盤)は、大学生の頃からの愛聴盤だった。
1986年頃にCD化され発売されたもので長年聴いていたのだが、最近ハイパー・マスタリング・シャルプラッテン・ベストというシリーズで再発売されたものを試しに聴いてみたところ、音質向上が著しいので、買い替えてしまった。
同じ音源でも、CDのマスタリングによって音色が変わる例は多いけれど、ここまで印象を一新したものは珍しいかもしれない。

Cd125今日はそのCDではなく、同じシリーズで再発売された「アルルの女」ほかの話。

ビゼー/「アルルの女」組曲第1番、第2番、小組曲「子供の遊び」、組曲「美しいパースの娘」
 ハインツ・レークナー指揮 ベルリン放送交響楽団(KICC9414)

上のリンク先にもある、宇野コーホー氏の煽り文句につられて買ったようなところもある(宇野氏の口調というか御意見は、笑い話の肴にしつつも、結構参考にしている)。純ドイツ風の「アルルの女」てのは、どんなもんでしょう、と思って聴いてみたが、まあ、ビゼーはビゼーでした。いくらなんでもいきなりブラームスみたいな音になったりはしない。
オーケストラはドレスデンではないけれど、ちょっと共通する印象のある、ベルベットのような感触の瑞々しく溶け合った響きは、なかなか新鮮。ソリスト集団のような昔のフランスのオーケストラの音とは、対極か。

サクソフォンはオケのクラ奏者の持ち替えだろうか。なかなかこの、何と申しましょうか、強烈な音だ。
時は1970年代、ところは「鉄のカーテン」の向こうの東ドイツ。すぐ隣のベルリンフィルで、フランス人のデファイエという人がどんなサックスの音を出していたか、なんて、絶対知る機会はなかったんだろうなあ。
「下のシの音?p?出にくいんだよねこれ、いいや吹いちゃえ」、とばかりに、ブリッと吹いてしまう、みたいな感じ。
だがこの「アルルの女」第2組曲のメヌエット、スコアをよーく見てみると、あきらかにフルートソロよりサックスのオブリガートの方が大きく出るように書いてないか?…ということに気付かされる演奏でもある。

Arlesienne

「アルルの女」のスコアは、こうしていろいろな演奏とともに読み返してみると、今なお新しい発見がある。
指揮者のジョージ・セルは、「オーケストレーションの勉強をしたかったら、ビゼーのスコアを徹底的に読め」、と若い音楽学生にアドバイスしていたそうだ。判る気がする。

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