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2006.09.13

モーリス・ブルグ、東京に現る

Tirasi060912モーリス・ブルグ&中野振一郎 デュオ・リサイタル(Hakuju Hall)

ヘンデル/ソナタ ト短調HWV.364b
テレマン/ファンタジー第2番 イ短調(オーボエ独奏)
J.S.バッハ/ソナタ第3番ニ短調 BWV.527
フォルクレ/組曲第5番より ラモー、シルヴァ、ジュピター(チェンバロ独奏)
F.クープラン/趣味の融合(新しいコンセール)第11番 ハ短調
 Ob:モーリス・ブルグ
 Cemb:中野振一郎、Vc:菊地知也

「オーボエの神様」モーリス・ブルグの、今回の来日では東京でただ1回の公式なコンサート。
別に「オーボエの」と断り書きを付けずとも、私にとっても神様に間違いないので、今回は早くからチケットを取って待ち構えていたのだ。
前にも書いたけれど、あなたの好きな管楽器奏者は?と訊かれたら、「ミュール、デファイエ、モーリス・アラール(バソン)、ブルグ」と即答することにしているくらいで。

なんという輝かしい音色。強靱なフレージング。
CalliopeレーベルのCDで親しんだサン=サーンスのソナタや、パリ管の首席奏者として数多くの録音で聴いた、あの音だ。
吹いているところを間近で見ていると、恐ろしいばかりに強大な息の圧力をかけっ放しにして、それをタンギングでせき止めていることが判る。管楽器奏法の基本といえば基本なんだけど、それにしても、エーッそこまでやるんですか、と目をむいてしまうくらいに。
そんな「過酷な」、と言ってもいいような身体コントロールを、60代後半となった(1939年生まれ)今も自らに課して、あの果てしなくどこまでも遠くに飛んでいくようなフレーズの飛翔を可能としている。呆気にとられる、とはこのことだ。

ブルグの音楽は、私にとっては「20世紀の讃歌」、のようなものかもしれない。
私自身が最も音楽というものに純粋に親しんだ時期でもある、1980年代頃までの、未来への希望と憧れと躍動にみちた時代の息吹を、感じるような気がする。
今の時代に、まだこのようなものを実際に生きて聴くことができるというのは、なんという幸運だろう。…

客席は、ホールの固定客と思われるオジサンオバサンの他に、みるからにオーボエ業界の方々、オーボエ専攻の学生さんらしき若い人たちの集団という、いかにもどこかで見たような風景。
N響のIさん、新日フィル首席のFさん、日本フィル副首席のMさんらの姿を見かけた。とても上品な感じの初老のご婦人が車椅子で来場されていて、どこかで見た顔だと思ったら元N響のK島さんではありませんか、とか。
それはそうと、Hakujuホールの主催公演はいつもそうなのかは知らないけれど、開演直前にステージ後ろの壁に幻灯(とは言わないか。もとい)プロジェクターで、今後の公演の宣伝映像をいろいろと映写する、なんてことをするのね。ちょうど映画館の予告編みたいに。面白いっちゃ面白い試みなのかもしれないけれど、ワタシゃ思わず「ダッセー!」と大声出してしまいました(^^;。これはやめてほしいなあ。

アンコールに、マラン・マレ「サント・ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘」。
これが凄かった。たった3つの音を延々と繰り返すベースの上での、さまざまな色や光が飛び散るような豪華絢爛たるパッセージの応酬に、酔った。…至福の時。

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コメント

あぁ・・・やっぱり仕事を強行させてでも行くべきだったと、いまさらながら公開中です。

遅くなりましたが、コメント&TBありがとうございました。
マラン・マレの曲、いったいどこまでが楽譜に書いてあってどこが即興なのか全然分からないほど、御3人の音楽になりきっていました。

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» [オーボエ]ブルグの演奏会 [qnoの日記]
気になってはいたのだが、仕事の都合がつきそうになく断念したブルグの演奏会。やはり強行してでも行くべきだったか? アンコールにやったらしい マラン・マレ「サント・ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘」 というの曲が非常に気になる。気になる。気になる。 ... [続きを読む]

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