東京文化会館のステージ上の子供たち
第8回・都響とティーンズのためのジョイントコンサート(東京文化会館)
チャイコフスキー/「エフゲニー・オネーギン」より ポロネーズ
ビゼー/「カルメン」第1組曲(小・中学生+都響ジョイント)
チャイコフスキー/大序曲「1812年」(高校生+都響ジョイント)
レスピーギ/古風な舞曲とアリア第3組曲
グリーグ/「ペール・ギュント」組曲より
指揮:現田茂夫
一般公募の小・中・高校生(のべ130人近く)が、都響メンバーによる演奏指導・レッスンを受けて、演奏会のステージに一緒に乗るという、毎年この季節恒例の、ワークショップ型のコンサート。
各オーケストラとも、未来の聴衆の獲得と啓蒙のために、単なる音楽教室にとどまらない様々な教育プログラムを考えて実践しているけれど、都響のこのやり方というのは、手間暇はかかるけれど最も効果的で、しかも傍で聴く一聴衆としても大変面白いものだと思う。
ジョイントの曲目では、弦楽器だったら外側プルト、管のソロ等を小・中・高生の子が担当し、都響の楽員さんはサポートに回る。コンマス席に中高生の女の子が座り、サイドに矢部達哉さんが座って譜めくりとかしている様は、なかなか感動的だ。
弦だったら半分近くのメンバーが子供たちということになるんだろうけど、それでもちゃんと都響っぽい音が出てくるのには、感心してしまう。弾き方が似るせいかな。管なども時々すごくよく吹く子もいるし。
あの年齢の頃から、これだけの「お手本」の方々に混じって弾く(吹く)というのは、素晴らしい経験だよなあ、と思う。ワタシの中学・高校時代を思い出せば、あの頃はいったいなーにをやってたんでしょーか、ってなもんで。
あの当時にこういう催しがあって参加してたら、ワタシゃ今頃プロになってたかも。
…あ、そうか、どーせサックスだから最初から縁はないけどさあ(チッ)。
休憩後は都響単独でのステージ。レスピーギさすが都響の弦、という貫祿の演奏だった。別に、「普通」のことをやってるだけなんだけどね。リハーサルだっておそらく1回とか2回とか、そんなもんだろうし。「プロフェッショナル」、ですなあ(感嘆)。
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「カルメン」のフルート・ソロを聴いていて、涙が出そうになりました。
全体的には、何か実に健気で純粋な素晴らしい演奏でした。トーシローとのジョイント、しかも学生じゃねぇかなどとタカをくくって行った部分も正直言ってありましたが、そんな技術的に云々などということはどこかへ吹き飛んでしまった、実に微笑ましいコンサートでした。
投稿: よねやま | 2006.08.02 22:04
心暖まるコンサートでしたね。
オーケストラという社会資産の持つ無形の成果を、最も効果的かつ感動的に、「教育」という社会分野へ還元するイヴェントだと思いました。
投稿: Thunder | 2006.08.03 01:17