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2006.06.09

リード遍歴

私は修行時代、バンドレンの「2番」などというリードを使っていた。
20年以上前、大学を卒業する間際にサックスを習い始めたO先生という師匠が、生徒には2番を使わせる方だったのだ。
お分かりのとおり、薄いリードは音を出すこと自体はラクだけれど、しっかりと鳴らしてしかもコントロールするというのは逆に難しい。普通の吹き方ではすぐに音量が飽和してしまうので、下唇のプレッシャーを極力控えてクッション豊かなアンブシュアで、しかも息の圧力を相当に準備しないと、ダイナミックレンジは確保できないし下手をすると低音はサブトーンみたいになっちゃうし高音はぶら下がるし、酷いことになる。
O先生は当時、フランスでロンデックスの下で学んで帰ってきたばかりだった。ロンデックスがそういう教え方をしていたのかどうかは、知らない。そもそもロンデックスという人は教える相手によって全然違うことを言う人だったようだ。もしかしたら息圧の足りない(当時の)日本人留学生向けの特別メニューだったのかもしれない。

という訳で私も、一時的にそれこそ、なんにも吹けなくなってしまった。
中学のブラスバンドから始まって大学を卒業するまで自分なりにやってきたことと、全く違うコンセプトというものを要求された訳だから。
Rubank社のElementary Methodという初心者向けの教本で、1時間のレッスンで吹くのは全音符3つ、なんていう状態は、オレはいったい何やってんだという感じではあった。

まあ、しかし、現在の自分があるのは間違いなくその当時の訓練のおかげだ、と今は思っている。
下手をすると相手を潰してしまいかねないようなそういう教え方を敢然と行った先生というのも、すごいものだ。今そういうことをできる若い先生(当時私は23~4歳、先生は30ちょっと前だった)って、いるのかな。

その数年後、縁あってK先生にお世話になるようになって、今度は3番を使うようになった。
セルマーの170のマウスピースに3半のリード、などという誰かさんの流行りのセッティングに浮気して、おかげで10年以上時間を無駄にした、なんてこともあったけれど(^^;、今は基本的にリードはバンドレンの3番です。

さて明日は6年ぶりの、バリトンサックスでの本番。
それでもバリトンだけは、一貫してバンドレンの4番を吹いていたんだけど(バリトンだけは未練がましく昔のコンセプトを引きずって吹いていた、ということでもある)、ブランクを経て復活した今回は、あっさりと3番が定着してしまった。
最初は戸惑ったけれど、しかし今は、バリトンに関しては今までで一番自分で納得のいく音が出ている感じがする。
自分で自分の音が好きになれるというのは、嬉しいことだ。

明日は良い音聞かせまっせ!

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コメント

私は某音大教授のS先生より、若い頃はアンブッシュアについて、「口が緩んでいる」としつこく注意されました。今では緩むことはなくなりましたが、ぶら下がっている音程を絶対に許さない人だった。ロンデックスもそうだったらしい。あごを限界まで締めているので薄いリードでは音がヘラヘラしてしまうので、必然的に厚めになっています。一時期グロタンを使っていましたが、この十数年はヴァンドレンです。

先日サン。サーンスの白鳥を演奏しました。美しくて泣けたと言ってくださったお客さんが数名いて、とてもうれしかったですね。

以前にもコメントしたような気がしますが、件のS教授には(教授になられたのですね)私も十数年前、偶然ですがセルマーの夏のキャンプでクラスに配属されて3日間レッスンを受けました。
自分の昔の師匠の同門とはちょっと思えないようなレッスン内容で、最初は戸惑った記憶があります。
今にして思えば、同じものを正反対の方角から見ていたようなものだったのかもしれません。

ロンデックスという人物のことは私の研究テーマのひとつですが、この人の音楽や言動を追っていくと、さまざまな(一見)相反する相貌を見ることができるように思います。
そこが難しくもあり、興味深いところでもあります。

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