モーツァルトを讃えて
東京都交響楽団 第628回定期演奏会(サントリーホール)
モーツァルト/セレナード第8番『ノットゥルノ』
チャイコフスキー/組曲第4番『モーツァルティアーナ』
イベール/ロンド『モーツァルトを讃えて』
モーツァルト/交響曲第39番
指揮:ジョアン・ファレッタ
ひとひねりしたモーツァルト特集。若杉さんのプログラミングをちょっと思い出させるものがある。
お客さんの入りがいまひとつだったのが不思議。P席とか、安い席はいつもより断然大入りなのに、定期会員の方々が座っているとおぼしきS席ブロックに空席が目立つ。マニアックなプログラムだと思われたのかな。全然そんなこと無いのに。
チャイコフスキーの「モーツァルティアーナ」が大変面白かった。楽しさ満載、コテコテの19世紀ロマン派の流儀による、モーツァルトの解釈と編曲というか。第3曲は有名な「アヴェ・ヴェルム・コルプス」だけど、弦も管もゴージャスに使って、ハープも盛大に鳴る。第4曲は変奏曲。長大で華やかなヴァイオリンソロ(矢部さん)はじめ、オーケストラの聴かせどころがこれでもかとばかりに次から次へと現れる。こんな面白い曲があったなんて!
対してイベールは、20世紀人の理想郷としてのモーツァルト、か。それでも(モーツァルト風のメロディを使っていても)、イベールはやっぱりイベールだけど。
ジョアン・ファレッタ、好調です。次の定期はストラヴィンスキーの『プルチネルラ』全曲版。これまた、底抜けに楽しい演奏が聴けそう。
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