2023年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
フォト
無料ブログはココログ

« 正月休み終了 | トップページ | 今年も「音の輪」 »

2006.01.06

ニューイヤーコンサート…、ではなく

tirasi601新年最初に聴くコンサートは、新日本フィルの定期でした(すみだトリフォニーホール)。

江村哲二/武満徹の追憶に《地平線のクオリア》(初演)
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲第1番(Pf:シモン・トルプチェスキ)
同 /交響曲第4番
 指揮:大野和士

1曲めは世界初演。武満徹追悼(亡くなって今年で10年だそうだ。もうそんなになるのか)のタイトルとおり、たいへんに繊細な、まさに晩年の「タケミツ・トーン」が聞こえてくる音楽だった。
ただ武満のように響きが宙へ舞い上がって行くというより、どこか一点へ収斂していくような感じがある。武満がドビュッシーだとしたら、こちらはラヴェルを思わせるような音。(超個人的、いい加減な印象です)
ピアノ協奏曲。音色はなかなか美しいピアニスト。ただ私はこの曲だったらもう少し遊びのある演奏のほうが好きだ。
最後ショスタコの4番。いやはや、これがまたとてつもない曲で…乱暴狼藉の限りを尽くすような1時間。
以前パーヴォ・ヤルヴィ(後記:失礼、アラン・ギルバートでした)指揮のN響で聴いたときとはなんだか別の曲のような印象があった。そういえばかの時だって、事前にCDで聴いたのとは全く違う曲に聞こえたし。正体のつかみ難いことこの上ない、不思議な曲だ。
演奏は充実の極み。ホルンやファゴット等、ソロが巧いのは勿論、管セクション全部でのフォルティシモでの叩き込み一発でも、全ての音を把握しているかのような見通しの良さ。さすがです。

新年一発めの浮かれた気分なんてものがもしあったなら、そんなものを完膚無きまでに吹っ飛ばすような、凄まじいと言ってもよいような演奏会だった。これだから大野和士が東京のオケに来るときは聴き逃せない。
しかしいくらなんでもちょっと疲れたなあ。時間も長かったし。もう少しホッとできる一瞬も欲しいところ、というのは贅沢か。

« 正月休み終了 | トップページ | 今年も「音の輪」 »

コンサート(2006年)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ニューイヤーコンサート…、ではなく:

» 新日本フィルハーモニー交響楽団第395回定期演奏会 ショスタコーヴィチ交響曲第4番他 [Internet Zone::Movable TypeでBlog生活]
金曜日、新年の仕事をたら~と終えつつ、錦糸町へ。新日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会に行ってきました。 江村哲二:武満徹の追憶に≪地平線のクオリア≫オーケ... [続きを読む]

« 正月休み終了 | トップページ | 今年も「音の輪」 »