おフランスなブラ2
明日明後日と、都響とのジャン・フルネ引退公演。
フルネ翁92歳、つつがなく来日されてスケジュールもこなしている様子。
両日(完売)ともチケットは確保済。初めて生の指揮姿に接して以来既に20年以上、欠かさず聴き続けてきたひとりの高潔なる音楽家の最後の姿を、しっかりと目と耳に焼きつけて参ります。
メインプロはブラームスの2番。
ということで、ちょっと変わった「ブラ2」のCDを聴いてます。
ブラームス/交響曲第2番、アルト・ラプソディ、大学祝典序曲
ジャン=バティスト・マリ指揮 コンセール・ラムルー管弦楽団ほか(Mandala)
1960年録音、往時のフランスのオーケストラによるブラームス。録音は少々ぼやけ気味ながら、オーケストラの音、特に管楽器が聴き慣れたものとぜーんぜん違って明るくて、楽しいことこの上ない。第1楽章終わり近くのホルンソロなんか、クリュイタンスの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を彷彿とさせる、ヴィブラートばりばりの金属質の朗々たるサウンドで、とてもホルンには聞こえません(フランスのホルン事情に詳しい、Lucien Thevetのサイトの監修者である大山さんのご教示によると、このソロは後にパリ管の首席を務めたジョルジュ・バルボトゥではないかとのこと)。
勿論、それだけが聞き物、という訳ではなく、全体にたいへんバランスがよく愉悦感にみちた名演だと思う。
例の「新入生の歌」のところが、ものの見事にバソン(フランス式バスーン)の音でなめら~かに歌われる『大学祝典序曲』も、聴いてて思わずニヤニヤしてしまう。
しっかし曲名表記が、Ouverture pour une fête académiqueですか。とてもブラームスの曲には見えませんなあ。
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