「アルルの女」を聴く~マルティノン
しかし、7月7日は晴れませんなあ。
さて、6/17の同名タイトルのエントリの続編です。
気が向けば連載になるかも。

ジャン・マルティノン指揮 シカゴ交響楽団(BMG)
数年前に、マルティノン=シカゴ響の名演集という形で、2枚組で出たもの。他にラヴェル(ダフニスとクロエ第2組曲、スペイン狂詩曲ほか)、ルーセル(バッカスとアリアーヌ第2組曲)など所収。
現在ではタワーレコードオリジナル企画で、「アルルの女」と、同じくビゼーの交響曲第1番のみ1枚で発売されている。
実は私にとっては、LPレコードの頃から親しんだ演奏。A面に第1組曲、B面に第2組曲のみ(合わせて30数分)という余裕あるカッティングだった。
フランスのオーケストラとは一聴して違う重心の低いサウンドだが、オーケストラ全体のサウンドがピラミッド状に確立されていて、非常にゴージャスな響きがする。かなりに説明的なテンポの変化が多いけれど、それが不自然という訳ではなく、ある意味とても模範的な演奏となっているような気がするのは「刷り込み」のせいかな。
岩城宏之氏は著書の中で、マルティノンの演奏を「外国人にわかりやすいフランス音楽」と、ちょっと揶揄気味に書いていたが、こういうことなのかなと思う。
木管のソロとかは、やっぱり多少合奏が粗っぽくともフランスのオーケストラで聴きたい、というのはあるけれど。
最後の「ファランドール」では、シカゴ響パワーが炸裂してます。
シカゴ交響楽団の古い「アルル」の録音には、サクソフォンのパートをフレデリック・ヘムケ(1935~、アメリカSax界を代表する巨匠のひとり。ノースウェスタン大学教授。マルセル・ミュールのアメリカ人一番弟子)が吹いているものがある、という話を聞いているが、このCDはどうなんでしょう。フランス的な音とはちょっと違うけれど、艶やかで独特にエモーショナルな、なかなかいいサックスの音を聞かせているが。
正直なところ、私はヘムケの演奏をブラインドで判断できるほど聴き込んでいないので、なんとも判断がつかない。CDはNew World Recordから出ているバリバリ現代物のコンチェルトを聴いたことがあるだけだし、幾つかあるというLPレコードは未だ聴く機会に恵まれない。1988年、川崎で開かれたワールド・サクソフォンコングレスのため来日し、東京都交響楽団と共演しているのだが、なんとそれはヤマハのウィンドシンセWX-7のためのコンチェルトだった(途中のカデンツァのみ生サックスのために書かれていた)。
もう少し探求の余地があるだろう。
なお、10年くらい前にシカゴ響が来日し、ショルティの指揮で「展覧会の絵」をやった時は、サックスはバスクラ奏者か誰かが持ち替えていたように記憶している。
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コメント
シカゴ響はバスーン奏者がサキソフォンを担当しているんです。その公演のときもそうでした。
でも一番サキソフォンと関係のなさそうな楽器ですね、譜面もト音記号だし。指の動きから言えばフルート、くわえ方ならクラリネットが良いでしょうし・・・
ファゴットの入団試験に、サキソフォンも吹かされるんでしょうね??
投稿 Robert | 2005.10.22 04:39
バスーン奏者でしたか。ご指摘ありがとうございます。昔の話なので記憶が曖昧です。
ニューヨークフィルもそうらしいですね。一昔前の情報なので今はどうだか判りませんが、バスーンの副首席奏者の方がサックスの名手だそうで、一応専属契約をしているSax奏者の方が1人いるので通常はその人が呼ばれるのですが、都合がつかなかったり「ボレロ」のように2人以上必要な時はバスーン氏の出番となるようです。
アメリカという国は持ち替えが盛んな地で、全ての木管楽器をプロ級に操る御方もザラにいらっしゃるようですから、我々とはちょっと感覚が違うかもしれませんね。
投稿 Thunder | 2005.10.23 00:47
マルティノン=シカゴの「アルル」ですが、ヘムケに間違いないようです。
ヘムケのことを調べていたら、ヘムケ自身のウェブサイトの中に記載を見つけました。
http://www.fredericklhemke.com/
小澤指揮の「展覧会の絵」、ストコフスキー指揮の「黄金時代」(ショスタコーヴィチ)、ショルティ指揮の「ボレロ」などに乗っているとのこと。
投稿 Thunder | 2006.11.15 02:27