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2005.05.21

フォーレで暮れた1日

tirasi529なめら~かの練習の終了後の夜、堀江真理子さんのピアノリサイタルを聴いた(カザルスホール)。
曲目は全てフォーレ。

 舟歌第1番op.26
 即興曲第2番op.31
 夜想曲第5番op.37
 舟歌第3番op.42
 夜想曲第6番op.63
 ヴァルス・カプリス第2番op.38
 夜想曲第7番op.74
 舟歌第6番op.70
 主題と変奏op.73

1993年から95年にかけて、フォーレの全ピアノ曲・室内楽曲のコンサートを8回に分けて開催した(私は全部行きました。あれからもう10年も経つのか…)、堀江さんの久々のソロリサイタル(最近CDも出したようだ)。しかも会場がこれまた久々のカザルスホールということで、行ってきた。
カザルスホール、何年ぶりに入っただろう。1年や2年じゃ済まないと思う。ひところは年に10回以上通ったことだってあったのに。この間にホールのオーナーが交代して名前はいつのまにか「日本大学カザルスホール」に変わり、隣にあったお茶の水スクエアの豪華ビルは跡形もなく取り壊されて、駐車場になってしまった。

開場前から並んで、以前からのお気に入りの上手側バルコニーに席を取る。ホールの周りは随分と変わったけど、中は昔のままで、ホッとした。
演奏自体はいろいろあったけれど、とにかくこのホールのバルコニーで聴くピアノの音は、本当に美しい。ピアノに限らないが、東京のあらゆるコンサートホールの中で、最も豊穣で幸福感にみちた響きを聴ける場所のひとつだと思う。…十数年の昔、須川さんがここでリサイタルをした時、「是非バルコニーで聴いてね、」とご本人に直接言われたことを思い出した。
アンコールは「無言歌第3番」。


私のお気に入りの、フォーレのピアノ曲のCDを挙げてみます。

cd038

フォーレのピアノ曲集だったら、全集選集こきまぜて色々な方が録音しているが、第一に挙げるなら、長いこと幻の名盤と言われた、フォーレのスペシャリスト、ジェルメーヌ・ティッサン=ヴァランタン(1902~1987)の録音でありましょう。20世紀前半の時代の空気を知っている方々に共通する、ある種の味わいを濃厚に感じる。
TESTAMENTから復刻されている仏デュクレテ・トムソン原盤の3枚のCDは、1950年代の古い録音だが、ここで挙げる、ヴァルス・カプリス(4曲)、即興曲(6曲)、8つの小品が入っている1枚は、れっきとしたステレオ録音。

cd039

あのナディア・ブーランジェの後を受けてパリ音楽院の教授となり、晩年には東京芸大の客員教授を務めた名匠、アンリエット・ピュイグ=ロジェ(1910~1992)が1982年、日本で録音したCD。
「ドビュッシー&フォーレ・ピアノ作品集」というタイトルの、一見ありきたりの名曲集に見えるし、フォーレは4曲しか入ってないけれど、これはただごとではない素晴らしいアルバムだ。凛とした気品、透徹した音色。これほど「癒される」音というのは、ちょっとない。
Sony Record / SRCR1845という型番(97年6月発売となっている)。1枚千円の廉価シリーズでの再発売盤。今でも手に入るものかどうかは知らない。もし入手出来たらラッキー。一生幸せになれます。

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コンサート(2005年)」カテゴリの記事

コメント

私も堀江さんのフォーレコンサート1,2回行きました。ピアノ五重奏曲の時ヴァイオリンかヴィオラが1音間違えたのを覚えています。ヴァランタンのはシャルランのCDがお気に入りです。
アンリエット・ピュイグ=ロジェ女史のLPに感激してCDも買いました。女史と偶然上野の文化会館音楽資料室でお会いしてカタコトでお話ししたことがあります。女史はリクエストに答えてフォーレのコンサートを開いてくださいました。ヴァランタンとロジェ女史の連弾の「ドリー」は天にも昇るほど素晴らしいです。

古い投稿を掘り起こして下さってありがとうございます。(皮肉ではありません。ブログは古い投稿がどんどん埋もれてしまうので、検索で辿り着いてコメントをくださる方というのはとても有難く思っています)

私もこの後しばらくして、シャルラン原盤と思われるティッサン=ヴァランタンの夜想曲集のCD(vocalise、2枚組)を入手し、愛聴しております。これは素晴らしいですね。
シャルランのCDは日本でもクラウンや徳間から発売されましたが、復刻の状態があまり良くなかったのが残念でした。

クラウンのCDはテープのせいかどうか分かりませんがテンポが遅く、それに伴いピッチも少し低かったですね。LPを聴いてましたので気づきました。それが原因か批評家の中には四重奏団の音程が悪いと酷評してる人がいて心を痛めていました。徳間はどうもLPから録音したのを使っていたようで全体のヴォリュームが小さくノイズが目立つ形になってました。私はLPからカセットに録音してウォークマンで聴いていた時期もあって結構音が良かったので数年前のCD化は待ちに待った感があります。ピュイグ=ロジェ女史は安田謙一郎四重奏団とピアノ五重奏曲をコンサートで演奏したようです。実は私は見れなかったのです。雑誌のバックナンバーを見て知ったのです。女史の律儀さに頭が下がるというか見知らぬ私の要望を受け入れてくださって有難いと思いました。長くなりました。

徳間は「板起こし」だったんですね。なるほど。
徳間のフォーレのピアノ五重奏のCDを昔買ったのですが、ちょっと信じられないような酷い音だったので、さっさと手放してしまったということがありました。
その後、中古でクラウン盤を入手し、若干パサついた響きながらこちらはまだ聞ける音だったので、今でも持っています。

ピュイグ=ロジェ女史が日本にいらした頃は私は大学生でした。そのつもりになれば聴くことは出来たはずなのに、結局その機会はないままでした。今となっては無念です。

ピュイグ=ロジェ女史と遭遇した以外では草月ホールで女史と江戸京子さんの連弾でラヴェルのコンサートがあったんですがそれは行きました。あとカザルスホールあたりで何かのコンサートに出かけた時に女史と藤井一興さんが客としていたのを見かけたことがあります。
脱線してすみませんが女史のCDは矢代秋雄のピアノ三重奏で安田氏と共演していましたから持ちかけてみたのです。安田四重奏団のフォーレの演奏会が素晴らしかったので。他はレナルド・アーンの2台のピアノのCDもありますしイタリアのピアノ曲のCDは素晴らしい。
ティッサン=ヴァランタンは当時謎だらけでしたからピュイグ=ロジェさんに夢を託したのですが室内楽のCDはホントに残してほしかったです。
成城のフォーレ協会にも手紙を出したんですけど、結局ナシのつぶてでした。

ご指摘のピュイグ=ロジェさんのCDを見かけました。東京五反田のツタヤです。レンタルのコーナーにありました。だから会員なら借りれるわけです。
そのもの入手ということではないですが、内容だけは聴くことができます。
こんなマイナーなCDに目を付ける人がいたのは驚きです。
分かる人には分かるんですね。

あるサイトでそのアルバムのことが書かれていました。CDの音が良くないのでLPを探そう、と。
私は最初にLPで聴いたせいか、その時の感動は忘れていません。ずっと何年間もCD化を待っていました。やっとCDを入手して聴いた時以前ほどの感動が無かったのは時間が経ってしまったからと思っていましたが、ひょっとするとCDの音が良くないのかもしれません。
LPが手元にありませんので比較ができません。何となく以前はLPも持っていた記憶があります。引越しの際に嵩張るからと中古屋に処分したんだと思います。そのLPだって中古屋をハシゴして必死の思いで見つけたはずです。何たることか。

たしかにこのCD、1枚千円の廉価盤シリーズの中の発売ですから、あまり丁寧なマスタリングはされていないかもしれませんね。
それでも、私のように元のLPの音を知らない者にとっては、実際に鳴っている元の音を想像するには充分役に立っていますが。

ピュイグ=ロジェ女史の生演奏は聴いたことがないとばかり思っていましたが、1981年4月21日のジャン=マリー・ロンデックス(Sax)リサイタル(銀座・中央会館)は女史の伴奏でした。
なんで今まで忘れていたんだろう。

81年にピュイグ=ロジェさんの生演奏を聴いていたというのはだいぶ早いですね。私は84年にシャルランレコードでティッサン=ヴァランタンのフォーレを聴いてその時「ドリー」での連弾でピュイグ=ロジェさんを知ったのが最初です。以前も書きました。これはホントにすばらしい。
ですが他のサイトを見て賞賛している方でも録音について音がつぶれていると指摘されています。たぶんそれは音源が徳間のヴィーナスだからです。輸入原盤ではそういうことは無いです。少なくともLPの音は。
なるべく徳間ヴィーナスのCDは聴いてほしくないと思います。音がつぶれていても演奏の良さは分かりますが不快に思われては心外ですから、シャルランのオリジナルCDがありますのでそちらを聴いてほしいです。かく言う私もまだ未入手ですが、LPをカセットに録音したものを長年聴いていましたから断言できるわけです。
シャルランの録音はご存知の通り今時のデジタルな感じと違って低音も豊かでペダルの音も聴こえそうな空気感があります。

 いつも目覚ましに使ってるNHK-FMのバロックの贈り物、、でマリークレール・アランのオルガンがかかっていました。 その音色に、遠い記憶が呼び起こされました。 それは、巣鴨駅で重い荷物を抱えながら歩いている老婆の後ろ姿をみて、思わず、お手伝いしましょうか? と声をかけた時の事でした。振り返ったその人は、西洋人のおばあさんでした。 か細い声で、何語か分からなかったのですが、私は I help you と云って、その荷物を持ちました。 その人は、少し不安ながらも、助力の礼を言い、一所に、千石の住宅街まで歩きました。 20分かけて辿り着いた先は、東京芸大の官舎でした。 暗い玄関で、さよならを云って、帰宅し、もしや、と調べると、アンヌ・ピュイグ=ロジェ女史でした。 私はその晩、座右の盤である、クリュータンスのフォーレのレクイエムをかけて、天上に響くオルガンの音が、あのおばあさんの若き日の、調べであった事を知りました。  今朝、聴いたオルガンの調べが、そんな思い出を、少し掘り下げたくなり、思わず、あなた様のHPに出会いました。 
アマゾンで、「ドビュッシー&フォーレ・ピアノ作品集」が500円で見つけたので、迷わず、求めました。 出会いとは不思議なものです。

こちらのコメントツリーがまだ続いているのは嬉しいことです。

先日、シャルランのオリジナルの「ドリー」(ティッサン=ヴァランタン&ピュイグ=ロジェ)他のCDをようやく、入手したところです。作品15のピアノ四重奏、2曲のピアノ五重奏他との2枚組。徳間CDより断然いい音です。近日中に記事を書こうと思っています。

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