ブリュッヘン
先週の金曜(25日)は、私の周りでコンサートに行った人というと、須川さんがソリストとして出演した山形響の東京公演(すみだトリフォニー)か、佼成woの定期(芸劇)か、どっちかだったようで。
私が新日本フィルに行こうとしたのは、指揮者のブリュッヘンがリコーダー奏者として若い頃の私にとってのアイドルだったから、ということがある。といっても、ずいぶん長いことリコーダーは全く吹いていなくて指揮に専念しているようだが。
リコーダー奏者としてのブリュッヘンがどれほど人気があったか、今の若い人(なんて言い方がいかにも年寄りくさいけど)が実感するのは難しいかもしれない。
という訳で、久々に当時のLPレコードを引っぱり出して聴いてみた。
涙のパヴァーヌ~フランス・ブリュッヘン ブロックフレーテ名演集1(Telefunken)
クリックすると、CD(12cmφ)対LP(30cmφ)の比率で拡大します。
このレコードは1970年代の大ベストセラーだった。『涙のパヴァーヌ』というのは、1646年刊行の、ソプラノリコーダー独奏のための変奏曲で、全音のリコーダーピースで楽譜が出ていたので、高校生の時には楽譜を買ってよく一人で吹いていたものだ。
私の場合、サックスという楽器はご存じのようにジャーマン式のリコーダーと基本の指使いが一緒なので、中学2年でサックスを吹き始めると共に、逆照射するかのようにリコーダーにも興味が向かって行ったのだった。中3の時にはバロック式フィンガリングのソプラノリコーダーをお小遣いで手に入れ、「ジャーマン式なんてガキの吹くもんだ、」なんて言ってイキがってたっけ(^^;。
今はもう20年以上リコーダーへの興味は封印中だけど、もしかしたら将来復活するかも。
LPレコードを鳴らすのは久しぶりで、プレーヤーを掃除するところから始まって音を出すまでに結構苦労した。昔は大変だったよなあ。
同じタイトルのCDも勿論出ているんだけど、曲目とジャケットが微妙に違うのだ。この選曲と写真がいいんですけど。ヴィヴァルディの『忠実な羊飼い』第6番が入っている。この曲が大好きで、昔ソプラノサックスで吹こうとしたことがあったけれど、あまりにも難しくて降参したのだった(その後しばらくして、須川さんがサントリーの小ホールで吹いたのを聴いて「やられた!」と思った)。
しかし、久々に聴くリコーダー。やっぱり、いいもんですね。聴いてると頭が空っぽになってくる。
ちなみにこのレコードの共演者は、ビルスマ(バロックチェロ)、レオンハルト(チェンバロ)、アーノンクール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)。ヘヘーっ!!
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